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☆卒業生の活躍☆010_日野 沙耶(ひの さや)さん(美術科15回生)大学助手

○現在の職業について

 私は宮城野高校美術科を卒業後、筑波大学芸術専門学群日本画専攻に進学し、同領域で大学院まで進みました。その中で日本画の成立や形式に疑問を持ち、古典を学ぶ必要を感じたことから、修了後にさらに京都市立芸術大学の大学院保存修復専攻へ進学しました。その後は秋田公立美術大学美術教育センターの助手となり、現在も助手として働いています。ここでは主に資格課程(教職、博物館学芸員)や教養授業のサポート、研究活動等を行っています。

 

○宮城野高校の後輩に伝えたいこと

 文化財保存修復分野では、材料分析や修復材料開発のために科学的なアプローチも行われています。私も保存修復専攻に在籍していた時、伝統的な絵画技法や修復技術の習得だけでなく、科学調査も行いました。そこで自分の専門である美術以外の分野―科学の基礎的な知識が必要になり、高校で学んだことはこういうところで繋がってくるのだと実感しました。興味関心の有無に関わらず、あらゆる分野の基礎に触れられる高校での学習は貴重だと思います。今自分が学んでいるものが自分の専門分野とどう関わるか、どのように社会で利用されているのかという視点を持つだけでも、学習の取り組み方が変わるのではないでしょうか。

 美術科の皆さんにおかれましては、美術以外の分野にも目を向けると、新たな発見や表現のヒントがあるかもしれません。宮城野高校の美術科は、先生方のご指導の元、美術に打ち込める貴重な環境です。ぜひこの環境を活かし、視野を広く持って、表現活動に取り組んでみてください。