令和7年度 学校長挨拶

令和7年度 の学校長挨拶

 画像をタップすると【引用元:福山雅治 - クスノキ-500年の風に吹かれて-(KUSUNOKI PROJECT ver.)】が見られます⇩

我が魂は この土に根差し

決して朽ちずに 決して倒れずに

我はこの丘 この丘で生きる

幾百年越え 時代の風に吹かれ

片足鳥居と共に

人々の営みを

歓びを かなしみを

ただ見届けて 

 歌手で俳優の福山雅治さんの楽曲「クスノキ」が、8月9日長崎で開催される平和記念式典で、地元の小学校の児童たちによって歌われます。この曲には「片足鳥居」「この身焼かれども」「爆風」「黒い雨」という原爆の影響を表すショッキングな言葉も登場しますが、全体として、生命の崇高さが静かに伝わってきました。

 戦後80年目の夏を迎えました。8月6日には広島で、9日には長崎で平和祈念式典が開催されます。この時期はいつも、多くの人が「平和」について思いや考えを巡らしています。

 昨年、日本被団協がノーベル平和賞を受賞しました。私は、「ヒダンキョウ」という聞き慣れない響きを耳にしたときに、一体何者なのかという疑問とともに、頭の奥底に眠っていたかすかな記憶がよみがえりました。「ヒダンキョウ」とは「被団協」のことであり「日本原水爆被害者団体協議会」のことです。私が高校二年生だった昭和五十八年、修学旅行で広島の平和記念資料館を見学した際、平和記念公園をガイドしてくれたおじさんたちが「被団協」の人たちでした。修学旅行が終わると私の中では「ヒダンキョウ」の文字や響きは消えて無くなっていたので、四十年以上経って記憶がざわざわした出来事でした。

 平和な世界を築くためには多種多様な要素が必要となります。私はその一つのピースに、「一人ひとりが輝く」「自他のしあわせ」という本校の理念があてはまるものと考えます。本校で学んだ生徒の皆さんとともに、人間一人ひとりの個性を尊重し、自分だけではなく他者のさいわいも願うことができるように努めたいと思います。

                      宮城県宮城野高等学校  校長
                      宮城県高等学校文化連盟 会長
                                                                           田渕 龍二

 

令和7年度 の学校長挨拶 アカデミック、ART、デザイン、そしてデジタル・エンターテイメントで「さらに自由な学び」を加速していきます

宮城県宮城野高等学校  校長
宮城県高等学校文化連盟 会長
         田渕 龍二

本校ホームページをご覧いただきありがとうございます。

 平成7年4月に開校した本校は創立31年目を迎えました。開校時には「教育改革のパイロット的役割を果たす学校」として注目を集め、それ以来、常に時代の変化を先取りする教育改革の推進を意識してまいりました。そのような本校では「宮城野・・・ここでは一人ひとりが輝きます」というテーマのもとに、「自他のしあわせ」の実現を目指し、個性と自由を尊重する生徒たちが自律した学習に励んでいます。

 本校の大きな特色は「自由」であることと「未来志向」であることです。創立以来の「自由な学び」をバックグラウンドとして、「未来構想ゼミナール」という探究活動を重視して学習しています(令和6年3月にはこのゼミナールの一分野である「国際・語学ゼミ」における学習成果が高く評価され、アートマイル国際協働学習プロジェクトにて外務大臣賞を受賞しています)。

 そのほかに、STEAM教育、教育DX(「DXハイスクール」「リーディングDXスクール」)などを加えながら、さらなる「自由な学び」を推進しています。

 その一端として、昨年度、デジタルハリウッド大学を経営するデジタルハリウッド株式会社と連携協定を結び、デジタルクリエイティブの学習活動を進めているところです。更に今年度は、株式会社ネットアドバンスが提供するジャパンナレッジSchool(学習に役立つ辞書事典、参考書、新書、文庫、雑誌、統計資料、地図などを一括検索・閲覧できるインターネットサービス)を本格的に導入し、信頼できる情報をいつでもどこでもオンラインで利用できるようになりました。また、アニメーション制作会社の株式会社MAPPA仙台スタジオのクリエーターの方々に、アニメ制作にまつわる特別講義をしていただいております。

 東北大学、東北生活文化大学、宮城教育大学等との高大連携に加え、このような企業との連携も活用し、アカデミック、ART、デザイン、そしてデジタル・エンターテイメントの分野を充実させ、宮城野高校のさらなる「自由な学び」を加速してまいります。