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修業式を行いました

本日、在校生が久々に登校しました。生徒の元気な声が聞こえる学校は、やはりこちらも元気になります。

さて、放送による修業式で以下のように話しました。要約です。

                       

      令和2年.3.24  修業式 挨拶  ※放送による

みなさん、こんにちは。感染症予防のため、本日の修業式は、放送により話をさせていただきます。
まず、振り返りです。3/1の卒業式。卒業式ではいつもの送辞答辞ができなかったわけですが、みなさんの先輩方はりっぱな態度で卒業式に臨んでくれました。卒業生代表のあいさつにおいて、代表の卒業生が正岡子規についてふれてくれました。正岡子規の生き方に感銘を受けてきた彼女に敬意を表し、私は正岡子規の親友にあたる夏目漱石についてふれてみたいと思います。
 みなさん知ってのとおり、夏目漱石は作家になる前にイギリスに留学しています。留学した成果は、「現代日本の開化」という講演にもなりました。明治四十四年の講演です。ここで漱石は日本の文明開化を「外発的」であり、「上滑りの」ものとして批判しています。簡単にまとめると、外から強制的に何か大きな力が働かないと自分では動けない、そういう受け身的な国のあり方を漱石は100年以上も前に批判しています。みなさんには、宮城野の生徒だからこそ、いろいろな場面で、外発的ではなく、内発的であってほしい、そう思います。
さて、新年度に向けてです。10月30日には、25周年の記念式典を予定しており、年間を通じて、四月以降、学校生活のいろいろな場面で、25周年を前面に出して学校を動かしていきます。これをきっかけにして今まで以上にみなさんが活発な学校生活を送ることができるよう、仕掛けをつくっていきます。もちろんそれは、学校の先生方が動かすものではなく、みなさんが内発的に動いていかないと、いつまでも「外発的な」日本と同じような、「上滑りの」学校になってしまいます。ぜひみなさんが新年度にあって、「内発的に」行動できるようにお願いしたいと思います。なお、記念講演の講師ですが、放送作家、企画会社経営の小山薫堂先生に決まりました。みなさんになじみのものは、あの「くまもん」を生み出した人です。現代日本で最高のアイディアマンであり、日本で最も優れた、未来をデザインする方です。講師選定にあっては、みなさんがますます元気になる先生を選んだつもりです。詳しくは、本日配布した資料を読んでください。親御さんにも見せてください。なお、薫堂先生はたくさん本も書いています。本は図書室に置きました。ぜひ参考にしてほしいと思います。
さてその薫堂先生は、勉強すること、学ぶこととは、自分も含めて、人がみんな、しあわせになることが目的と言っています。その、しあわせになること以前のところで、世界全体が厳しい状況に置かれています。コロナウィルス対策については、本日配布した保健だよりを参考にし、一人一人が強い自覚をもって生活するようにお願いします。ご家族にも見せてほしいと思います。
さて、3/1の卒業式の最後に私は、こう呼びかけて終わりました。
「卒業生のみなさんに贈りたいことばがあります。宮澤賢治の言葉です。」
『世界がぜんたい幸福にならないうちは、 個人の幸福はあり得ない』。
今回の、新型コロナウィルスの問題にしても、そうです。こういう状況だからこそ「みんなのほんとうのさいわい」を考えられる人になってほしい、本校生徒として、みなさんが本校での学びを通じて真剣に「みんなのほんとうのさいわい」を考えられるようになってほしいと思います。
なお、新年度を迎えるにあたり、厳しい状況にあるからといって思考停止に陥ってはいけません。勉学がおろそかになってはいけません。ホーム担任や教科担任の先生方からしっかりと指示が出るはずです。厳しい状況下にあっても、やるべきことをしっかりこなせる人、平常心を保てる生徒であってほしいと思います。
学校が普通にスタートできること、みなさんと4/8にお互いに元気な顔で再会できること期待して、私からの話を終わります。以上です。

今日は、このへんで