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「無言館」

  小中高の国語の連絡協議会を名取北高校でやってきたところです。改めて小学校・中学校の先生方の発表を聞いて、改めて小学校中学校の先生が一人一人に対応した丁寧な指導や支援を行っていることに深く感じ入った次第です。高校でももっともっと意識改革が必要ですね。

 さて、昨日の続きです。

 教材として扱ったところは、史実としてのレイテ島での戦いや小説「野火」です。玉砕していった多くの日本軍兵士に対して、「自分と違う世界に生きた人たち」といった印象を抱くのが、今のほとんどの高校生だと思います。その高校生に対して、あの兵士たちも実は自分たちとほとんど変わらぬ感情を持っていた人たちだと肉薄できるか、このあたりが大きな課題だと私は思います。

 実は、この夏、信州総文祭2018に出席し、上田市の美術・工芸部門を視察した後、同じ上田市内の郊外にある「無言館」を訪れました。私にとって若かりし時に初めて訪問して以来、二度目になります。あの美術館に展示してある若き戦没画家が残した絵画を見たときに、私は、あの戦争で死んでいった方々も、みんな自分たちと同じく、肉親や奥さんや恋人に変わらぬ愛情を抱いていたと実感できました。みなさんも機会があったらぜひ訪れてみてください。写真やカタログで見るのと、実際にあの無言館に入って見るのとでは、やっぱり全く迫ってくるものが違います。

 今日は、このへんで。