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定期考査初日・・・「蛙の話」から

 

 本日から、1年次、2年次の生徒は、第四期の定期考査スタートです。今年度は第一期の定期考査がなかったので、実質3回目となります。それぞれに今年度最後の定期考査であり、今年度の評価、単位認定に大きく影響するものです。しっかり勉強して実力を遺憾なく発揮してほしいと思います。

 以下は、2/14に読んだ新聞連載記事からです。毎日新聞の日曜版、日曜くらぶに連載中の「新・心のサプリ」。海原純子氏が連載しているものです。

 ブエノスアイレスの精神科医で作家ホルヘ・アカイ氏の「寓話・セラピー」から。「生クリームの中の蛙」というお話です。

 昔、生クリームの瓶に落ちてしまった2匹の蛙がいた。2匹ともしばらくして自分たちが沈みかけていることに気がついた。生クリームは濃い液体で浮いているのが難しかったのだ。そこで2匹は手足をばたつかせて浮いていようとした。しかしこれは労力がいること。すぐに沈んでしまい、顔を出して浮くことが難しくなってきた。

1匹は、「こんなことをしてもどうせため」とあきらめ沈んでいった。もう1匹の蛙のほうは我慢強いというか、「いくら死が迫っているとはいえ、最後まで生きるんだ」と足をばたつかせていた。重い液体の中では1センチも進めず元の場所に浮いたままなのに同じ場所を何度も足を動かし続けていた。

 するとさんざん足を動かしたために突然生クリームが固まってバターになり蛙は驚いてひとっ跳びして瓶の縁に飛び移り帰って行ったのだという。

 「どうせやってもだめ」と思ったり、「もう年だから」と年齢を言い訳にしたりして努力を放棄する傾向がある時のヒントが隠されている。

 この寓話、蛙が死と向かい合った中で「できる限り自分ができることをする」というところが心にしみる。蛙は足を動かすのだがそれは単に動かすという動作ではなく自分ができることをしてせいいっぱい生ききる、ということの象徴なのだと思う。

 予想外の出来事で、私たちの人生は生クリームの瓶に落ちた蛙のようになることがある。その時、自分がどう生きるか、を問われたような気がする。結果として蛙のようなハッピーエンドにはならなくても、できることを続けることの美しさを大事に生きていきたいと思うのだ。

 

 以上、海原氏の文章後半をそのまま引用しました。「生クリームの中の蛙」というお話から、「できることを続けることの美しさを大事に生きていきたい」と思う海原氏の「生のスタンス」に敬意を表して、私も、もう少しあがいて生きたいと思います。

今日は、このへんで。