令和5年度 学校長挨拶

令和5年度 学校長挨拶

 

撮影 小島美樹(おだじま写真事務所代表・宮城野高美術科5回生)

 

早坂重行 校長 プロフィール
宮城県宮城野高等学校長。宮城県高等学校文化連盟会長。宮城県高等学校体育連盟副会長。宮城県仙台市生まれ。東北大学教育学部,筑波大学大学院修士課程,東北大学大学院教育情報学教育部博士後期課程修了。博士(教育情報学)。
研究領域は,言葉,教育情報,教師教育,教師の働き方,国語教育など。

自身の母校でもある宮城県仙台第二高等学校教諭,岐阜県立多治見北高等学校教諭(人事交流)等における現場の経験,および宮城県教育委員会教職員課課長補佐(管理主事)等の教育行政経験を経て,宮城県蔵王高等学校校長(令和3年度~令和4年度)を勤め,令和5年度より現職。その間,文部省(現文部科学省)の海外派遣研修,教職員等中央研修等を通して得た国内外の教育事情に関する視座をもとに,東北大学大学院博士課程後期三年の課程に編入し,博士論文を執筆。現在も研究を継続している。
最新の研究成果は,「教師の自発的なメンタリングはどのようにして実現し,促されるか?」『質的心理学研究』2023年22巻1号(日本質的心理学会編)。

 

令和の「探究」を目指して
現在,高等学校では「総合的な探究の時間」が設けられ,様々な実践が行われています。宮城野高校では既に前課程の「総合的な学習の時間」から「探究」を実践しておりました。本校の特色である美術科,普通科,総合学科のそれぞれの長所を融合し,先んじて「探究」に取り組み,実績を上げてきました。令和の時代となり,学科改編を機縁に,「未来構想ゼミナール」として,さらに一歩先の「探究」の取り組みを進め,その業績が評価され,「三菱みらい育成財団」(一般財団法人)の助成を受けております。
宮城野高校がこうして,令和の時代に一歩先んじた「探究」ができているのは,開校当初より,「宮城野・・・ここでは一人ひとりが輝きます」,つまり輝くのは生徒自身という「自主性」を重んじる校風が基盤となっていると考えます。「自主性」が美術科・普通科・総合学科の中でさらに育まれ,「独創性」,「創造性」として発揮されてきました。
私は高校の教師,教育委員会管理主事,高校の管理職を勤めながら,大学院で博士(教育情報学)の学位を取得しました。現在も,生徒や教師の学びを主なフィールドに,「主体的に学びつづける教員(校長)」(令和4年 中教審)として,学術的な研究を続けております。学術研究においては,「独創性」,「創造性」が重要視されます。全国に先駆けて「探究」を実践している宮城野高校において,校長として,生徒や教師の学びの充実にどのように関われるか,これからが楽しみです。