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卒業生の活躍/Alumni Success

☆卒業生の活躍☆012_三保野 達也(みほの たつや)さん(総合学科10回生) 公務員(宮城県高校教諭)

○現在の職業について

 現在は高校の教員として働いています。

 宮城野高校を卒業後、立教大学文学部(日本文学専修)に進学しました。その後は宮城県に戻り、国語の講師として勤めた後に高校教諭として正式に採用されました。現在は蔵王町にある蔵王高校で進路キャリア形成部長を務めています。

 国語教師として教壇に立ちながら、就職・進学を目指す生徒たちの進路指導を担当しています。人生の重大な選択に立ち会う仕事であり、常に責任を感じていますが、日々成長していく生徒たちの姿がやりがいとなっています。

 

○宮城野高校の後輩に伝えたいこと

 ありきたりなメッセージですが、やってみたいと感じたことに思うまま挑戦してみてはどうでしょうか。

 高校時代を思い返すと、住み慣れた地元から生活圏が離れ、初めて関わる人や場所から多彩な刺激を受けた時期でした。触れるもの全てを新鮮に感じていた当時の感覚は、大人になった現在の私からは失われてしまった一過性のものです。ぜひ今のうちに、多種多様な体験を自分にさせてあげてください。

高校生のうちに熱中したことは、きっとその後の人生を形成していく大きな要素になります。「これがやりたい」、「これが好き」という気持ちは、生き方や職業の選択に大きな影響を与えるからです。そこまで大げさではなくとも、長く続けられるような趣味が一つ見つかるだけで日々の生活は豊かになります。皆さんが宮城野で過ごす日々が、自分の「好き」と出会える時間であることを願っています。

☆卒業生の活躍☆011_匿名希望(総合学科15回生)会社員(製薬企業 製剤研究職)

○現在の職業について

 宮城野高校を卒業後は群馬大学工学部に進学し、同大学院で理工学を専攻していました。現在は製薬企業で製剤研究に携わっています。高校在籍時から製薬企業での勤務を目指していたのですが、就職活動を通して現在の職種を希望することを決めました。

 私の所属している部署では製剤の処方検討を行うチーム、製剤の品質を担保するための規格や試験方法を設定するチーム、工業化検討を行うチームなどがあり、携わる業務は医薬品の開発ステージの多岐にわたります。そして私が所属するチームでは主に製剤の処方検討を担当しており、分析法の検討もしたり、薬事の知識も必要になったり、日々勉強の毎日を過ごしています。

 

○宮城野高校の後輩に伝えたいこと

 進学、就職など皆さんはこれからたくさん選択しなくてはいけない場面に直面することになると思います。その時に大切なことは、皆さんの何をしたいかという気持ちだと思います。宮城野高校では自由が故に、選択肢が多くなりすぎ悩むこともあるかと思いますが、私は何事もとりあえずやってみることも大切だと思います。やってみないと見えないこともありますし、仮に失敗したなと思っても大抵のことは後からなんとかなります。失敗した経験も財産になります。ただ直感も大切ですが、一つおすすめするとしたら、ぜひ一度自分がしたいことの解像度を上げてみてください。たくさん調べて考えて、自分のビジョンがクリアになるほど選択に自信が持てるようになると思います。また、自分がしたいことの軸を持った上で、世の中の流れにも目を向けてみてください。今、世の中は大きな変化の中にあると感じています。その中で自分は何をできるか、何がしたいか、突き詰めることでそれは自分らしさであり武器になると思います。ぜひ、いろいろなところにたくさんアンテナを張ってみてください。

 また、上記と矛盾してしまうかもしれませんが、いろいろ知る程にやりたいことはだんだん変わったりもします。今を、そしてこれからを自分なりに楽しむことを一番にたくさん悩んでみてください。

 最後になりますが、私がいろいろと挑戦することができたのは、家族や周囲の方のサポートがあったからです。皆さんにも味方はたくさんいます。感謝を忘れずたくさん頼ってください。

 皆さんのこれからを考えるきっかけになれば嬉しいです。

☆卒業生の活躍☆010_日野 沙耶(ひの さや)さん(美術科15回生)大学助手

○現在の職業について

 私は宮城野高校美術科を卒業後、筑波大学芸術専門学群日本画専攻に進学し、同領域で大学院まで進みました。その中で日本画の成立や形式に疑問を持ち、古典を学ぶ必要を感じたことから、修了後にさらに京都市立芸術大学の大学院保存修復専攻へ進学しました。その後は秋田公立美術大学美術教育センターの助手となり、現在も助手として働いています。ここでは主に資格課程(教職、博物館学芸員)や教養授業のサポート、研究活動等を行っています。

 

○宮城野高校の後輩に伝えたいこと

 文化財保存修復分野では、材料分析や修復材料開発のために科学的なアプローチも行われています。私も保存修復専攻に在籍していた時、伝統的な絵画技法や修復技術の習得だけでなく、科学調査も行いました。そこで自分の専門である美術以外の分野―科学の基礎的な知識が必要になり、高校で学んだことはこういうところで繋がってくるのだと実感しました。興味関心の有無に関わらず、あらゆる分野の基礎に触れられる高校での学習は貴重だと思います。今自分が学んでいるものが自分の専門分野とどう関わるか、どのように社会で利用されているのかという視点を持つだけでも、学習の取り組み方が変わるのではないでしょうか。

 美術科の皆さんにおかれましては、美術以外の分野にも目を向けると、新たな発見や表現のヒントがあるかもしれません。宮城野高校の美術科は、先生方のご指導の元、美術に打ち込める貴重な環境です。ぜひこの環境を活かし、視野を広く持って、表現活動に取り組んでみてください。

☆卒業生の活躍☆009_土屋 雅美(つちや まさみ)さん(総合学科6回生)  慶應義塾大学薬学部 医薬品情報学講座 特任講師

○現在の職業について

 宮城野を卒業後、東北大学薬学部に進学しました。大学卒業後は東北大学病院で6年勤務したのち、がん医療に従事したいという気持ちが強く、宮城県立がんセンターへ転職。患者さんや他の医療スタッフとともに、安全ながん治療を提供するために日々奔走していました。がんセンターで勤務している間に博士号を取ったのち、がん患者さんの役に立つような研究に専念したいと思い、現在の職場である慶應義塾大学薬学部に2024年1月より着任しました。

 現在は、抗がん剤の副作用や、薬が適切に使用されるために必要な情報の研究をしています。医療ビッグデータを活用し、一人でも多くの患者さんが治療の副作用で苦しめられることがないようにと願っています。

○宮城野高校の後輩に伝えたいこと

 私は「校則がない自由な校風」ということで宮城野に入りましたが、それはすなわち自主自律、自己決定の連続ということでもあります。自分のことは自分で考えて決めるという習慣が身についていると、その後の人生を少し楽に過ごせるようになるのではないかと思います。人生は選択と決断の繰り返しであり、その時に宮城野で培った決定力が役に立つはずです。

 自分のことは自分で決める、でも、人の力を借りないわけではありません。困ったり迷ったりしたときには、家族や友達、先輩、先生たちにもアドバイスやサポートを求めてみてください。必ずや助けになってくれると思います。宮城野での高校生活は、その後二度と戻ってこない貴重な時間です。ぜひ貪欲に楽しんでください。

☆卒業生の活躍☆008_半澤 智明(はんざわ ともあき)さん(普通科10回生)  会社員(映像制作等 ディレクター)

○現在の職業について

 大学進学後、専門学校へ。2年間税理士事務所に勤務したのち、現在の(株)エドワードアンドカンパニーへ転職。エンターテインメント業に入りライブハウス運営やコンサートスタッフなど、ステージ裏方の制作業務を多数経験。コロナ禍により業界自体がストップせざるを得ない状況となり、社内で映像制作部を立ち上げ現在に至る。TVCMや各企業のPR映像、Youtube用映像やミュージックビデオ等、クライアントの要望に合わせて様々なジャンルについて受注制作を行う。

○宮城野高校の後輩に伝えたいこと

 学問でも趣味でも「夢中」になっている事を、大切にしてみてください。

 在学中、私は音楽・アニメ漫画に夢中になっていました。その経験がこの業界に入るきっかけにもなり、今現在の「映像制作」という仕事にも役立っている事が 多々あります。無駄な経験など無いんだなと改めて思います。

 何を目指したら良いのか分からない…そんな迷いがちな時期だからこそ、様々な事に興味を持って、夢中になってみてください。一つでもピンときたものがあったら、あなたが進むべき道の可能性があります。そしてその道を突き詰められたら、一生使える自分自身の立派な財産となります!夢中になれるって事は、惹かれる何かがあるはずです。その何かを言語化できたら、目標は定めやすいかもしれません!

 また私は普通科出身であり、元々クリエイティブの領域に足を踏み入れたことはありませんでした。自分で「好き!面白い!」と感じた方向に進んでいった結果、他の卒業生の方々と比べ異色の経歴にはなってしまいましたが…

 こんな生き方もあるんだなとサンプルの一つとして、皆さんの参考にしていただけると嬉しいです。高校生活はあっという間ですが、格別に濃厚な3年間でした!一生の友人にも出逢える時期なので、1日1日大切に過ごしてくださいね!

 

※半澤 智明さんが監督し制作した、本校を舞台としたミュージックビデオを公開!

チアダンスサークル チェリーズ「LET'S GET DANCE」