卒業生の活躍/Alumni Success
☆卒業生の活躍☆009_土屋 雅美(つちや まさみ)さん(総合学科6回生) 慶應義塾大学薬学部 医薬品情報学講座 特任講師
○現在の職業について
宮城野を卒業後、東北大学薬学部に進学しました。大学卒業後は東北大学病院で6年勤務したのち、がん医療に従事したいという気持ちが強く、宮城県立がんセンターへ転職。患者さんや他の医療スタッフとともに、安全ながん治療を提供するために日々奔走していました。がんセンターで勤務している間に博士号を取ったのち、がん患者さんの役に立つような研究に専念したいと思い、現在の職場である慶應義塾大学薬学部に2024年1月より着任しました。
現在は、抗がん剤の副作用や、薬が適切に使用されるために必要な情報の研究をしています。医療ビッグデータを活用し、一人でも多くの患者さんが治療の副作用で苦しめられることがないようにと願っています。
○宮城野高校の後輩に伝えたいこと
私は「校則がない自由な校風」ということで宮城野に入りましたが、それはすなわち自主自律、自己決定の連続ということでもあります。自分のことは自分で考えて決めるという習慣が身についていると、その後の人生を少し楽に過ごせるようになるのではないかと思います。人生は選択と決断の繰り返しであり、その時に宮城野で培った決定力が役に立つはずです。
自分のことは自分で決める、でも、人の力を借りないわけではありません。困ったり迷ったりしたときには、家族や友達、先輩、先生たちにもアドバイスやサポートを求めてみてください。必ずや助けになってくれると思います。宮城野での高校生活は、その後二度と戻ってこない貴重な時間です。ぜひ貪欲に楽しんでください。
☆卒業生の活躍☆008_半澤 智明(はんざわ ともあき)さん(普通科10回生) 会社員(映像制作等 ディレクター)
○現在の職業について
大学進学後、専門学校へ。2年間税理士事務所に勤務したのち、現在の(株)エドワードアンドカンパニーへ転職。エンターテインメント業に入りライブハウス運営やコンサートスタッフなど、ステージ裏方の制作業務を多数経験。コロナ禍により業界自体がストップせざるを得ない状況となり、社内で映像制作部を立ち上げ現在に至る。TVCMや各企業のPR映像、Youtube用映像やミュージックビデオ等、クライアントの要望に合わせて様々なジャンルについて受注制作を行う。
○宮城野高校の後輩に伝えたいこと
学問でも趣味でも「夢中」になっている事を、大切にしてみてください。
在学中、私は音楽・アニメ漫画に夢中になっていました。その経験がこの業界に入るきっかけにもなり、今現在の「映像制作」という仕事にも役立っている事が 多々あります。無駄な経験など無いんだなと改めて思います。
何を目指したら良いのか分からない…そんな迷いがちな時期だからこそ、様々な事に興味を持って、夢中になってみてください。一つでもピンときたものがあったら、あなたが進むべき道の可能性があります。そしてその道を突き詰められたら、一生使える自分自身の立派な財産となります!夢中になれるって事は、惹かれる何かがあるはずです。その何かを言語化できたら、目標は定めやすいかもしれません!
また私は普通科出身であり、元々クリエイティブの領域に足を踏み入れたことはありませんでした。自分で「好き!面白い!」と感じた方向に進んでいった結果、他の卒業生の方々と比べ異色の経歴にはなってしまいましたが…
こんな生き方もあるんだなとサンプルの一つとして、皆さんの参考にしていただけると嬉しいです。高校生活はあっという間ですが、格別に濃厚な3年間でした!一生の友人にも出逢える時期なので、1日1日大切に過ごしてくださいね!
※半澤 智明さんが監督し制作した、本校を舞台としたミュージックビデオを公開!
☆卒業生の活躍☆007_尾形 徳理(おがた えり)さん(美術科14回生) 会社員(グラフィックデザイナー)
○現在の職業について
高校時代は洋画を専攻、その後富山大学芸術文化学部デザイン工芸コースに進学し、漆芸を学びました。卒業後は建設会社の事務員を6年、半導体関連の製造員として2年半勤務しながらグラフィックデザインの勉強をし、今年から仙台市内にある制作会社(有)クリックキューブでグラフィックデザイナー兼オペレーターとして勤務しています。チラシや機関誌などの印刷物・Webサイトなど、様々なデザイン業務を行っています。
他の卒業生の方と比べると、美術分野からやや脱線した職歴ですが、この数年間の他業種で得た知識や経験は、今のデザイン業務で非常に活かされています。
もし今、「美術が好きだけど職業として働いていくのが不安」な方がいたら、ひとまず美術分野以外の業種で働いてみるのも良い経験になると思います。
○宮城野高校の後輩に伝えたいこと
何かと混沌とした世の中ですが、周りに惑わされず、シンプルに今「自分が本当に好きなことは何か?」「これから自分が何をしていきたいのか?」をよく考えて、気持ちに素直に、目標に向かって進んで行ってください。
美術を学んでから何年経っても、自分が持っている感性は衰えることは無いと思っています。それは宮城野高校で学んで得た美術の基礎力と、美術が好きな仲間と切磋琢磨して刺激し合いながら、モノを作り上げていった経験があるからです。
宮城野高校美術科は、美術を学ぶ場として良い条件が揃った環境だと思います。それを最大限に活かして、自分の好きなことがこれからの“強み”になるように、高校生活を送ってください。応援しています!
☆卒業生の活躍☆006_若生 啓太(わこう けいた)さん(普通科6回生) 公務員(宮城県高校教諭)
○現在の職業について
高校を卒業後、福島大学教育学部(現在の人間発達文化学類)に進学。大学卒業後は高校で数学の非常勤講師や常勤講師として勤め、その後宮城県の高校教員として採用。現在は母校である宮城野高校に勤務し、今年度は1年次主任を務めています。
宮城野高校での生活を忘れられずに教員になった私にとって、母校で教壇に立ち、後輩である生徒と過ごす今はかけがえのない貴重な時間です。
○宮城野高校の後輩に伝えたいこと
宮城野に集まった君たちには、君たちが考え感じている以上にすごい力があるということ。しかし、その力を目覚めさせる・発揮するには「やってみる」「本気でする」必要があること。
自分自身の高校時代を振り返ったときに、友達も多く、要領よく時間を使い、自分を高めることにも時間を使っていた友人たちがいました。カメラマンになったり医師になったり、そんなみんなは今もとても輝いています。高校時代の種があとから芽吹いて輝く人たちもいっぱいいますが、高校時代の「やってみる」「本気でする」過ごし方で輝けるタイミングは早めることができます。時代は変わりましたが、これまで送り出してきた卒業生にもそれを感じています。
自己責任が問われる「宮城野の自由」。なにかを「やってみる」「本気でする」ために、自分の自由の使い方を今の状態より一歩進めてみてください。その一歩が、見える世界を必ず変えてくれます。新しい景色が見えるようになったとき、自由の使い方や捉え方も変わって、周りの人をしあわせにする喜びや自分自身がしあわせを感じる瞬間も増えるはずです。
一人ではできないとき、みんなの周りには信頼できる仲間がいます。宮城野でできた友は、お互いを輝かせるとても貴重な存在です。一緒になって「やってみる」「本気でする」時間も大切にして、しあわせな時間をともに作っていきましょう。
☆卒業生の活躍☆005_吉田 愛美(よしだ あみ)さん(美術科16回生) 彫刻家
○現在の職業について
宮城野高校卒業後、東北芸術工科大学に進学し、引き続き彫刻を専攻。作品制作と展覧会の企画・実施に学生時代の大半を費やしました。
大学卒業後は残業の少ない会社に勤めたりアルバイトをしたりと、作家活動が両立できるような働き方をしながら、年に1~2回のペースで個展を行うなど、作品の制作・発表を続けてきました。最近はアルバイトも継続しつつ、大学の非常勤講師としての依頼や、ワークショップの依頼を受けるなど活動範囲を広げています。
○宮城野高校の後輩に伝えたいこと
特に美術科の学生に関して、世間一般では特殊な進路に進んだ分、将来の自分の目標達成のためには、普通の人よりも活動を広げ、頑張る必要があると思います。覚悟を決めるといいますか、制作・学業、共にしっかり取り組み、自分の進路の幅を広げてください。学生時代に何かに打ち込み、それを通して忍耐力を鍛えた人間は、やはり強いと感じます。また自分の知見を広げて、卒業時に悔いのない進路選択ができるようにしてください。