2025年4月の記事一覧
第31回宮城野高等学校入学式
入学生代表挨拶(第31回宮城野入学生普通科1年一戸さくらさん)
学校長式辞
さくらの便りも聞こえてきて、新たな始まりを感じさせる季節となりました。本校の校木である「はなみずき」もまもなく花を咲かせ見頃を迎えることになるでしょう。
そのような今日の良き日に、本校PTA副会長、教育振興会会長、放課後活動後援会会長の皆様をはじめ、保護者・ご家族の皆様のご臨席を賜り、令和7年度入学式を挙行できますことは、私たち教職員にとって、この上ない喜びであります。
ただ今、入学を許可した美術科40名、普通科200名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。在校生、教職員を代表して、皆さんの入学を心から歓迎いたします。
さて、本校は、昨年創立30年を迎え、これまで多くの卒業生が国内外で活躍しております。
本校31回生の皆さんは、今年度の高校入試で、高い倍率となった中から選抜された240名です。遠慮せず意欲的に、本校での諸活動に取り組んでくれることを期待しています。
新入生の皆さん、皆さんが本校への入学を志望した理由は何でしょうか?本校のどのようなところに魅力を感じましたか?
皆さんのことですから、この問いかけに対して、それぞれがしっかりとした答えを頭の中で思い浮かべてくれていることでしょう。初心とも言えるその答えをぜひ大切にしてください。その答えは目には見えませんが、今この瞬間、確かに240通りの答えが存在しているはずです。
そもそも本校は、未来志向の自由な学校であり、開校以来掲げているスクールアイデンティティは「宮城野・・・ここでは一人ひとりが輝きます」というものです。
教育目標には「創造的自由と探究」を掲げ、生徒諸君が自ら課題を発見し、その解決を目指す「探究する力」を身につけることを目指しています。ここで言う「創造的自由」という言葉を、私たちは、「既成概念にとらわれず、自由に発想し、広く社会の課題の発見とその解決に努め、よりよい未来社会を創造しようとする精神」ととらえ、本校での学びの中心に据えています。
さらに本校では、「個性尊重と自立」及び「共生と奉仕」を教育目標として掲げています。
「自由」に対するとらえ方同様、「個性」についても、ややもすれば外見的特殊性を個性と見る傾向がありますが、本来の「個性」とは、外見も内面もすべて含んだ“その人らしさ”を表すものだと考えます。
本校では、生徒一人ひとりに内在する可能性を含めた個性を尊重し、社会で活躍できる存在として自立できるよう支援しています。また、個性を尊重することは、互いの多様性を認め合うことです。他者と協力して様々な課題解決に努めることによって、共に生きる「共生社会」の実現に貢献する人材の育成を目指しています。
令和のこの時代、世界に目を向ければ、ロシアとウクライナ、イスラエルとイスラム組織ハマスとの戦闘は終息する見通しが立ちません。また、皆さんの学校生活にも大きく影響を及ぼした新型コロナウイルス感染症にしても、克服したわけではありません。
このように、私たちの周りには解決の難しい問題があふれています。しかし、困難な課題に対して、思考を放棄してギブアップするのではなく、何かできることがあるはずだと粘り強く解決策を探っていく、そのような力を本校で身につけて、社会で活躍してくれることを皆さんに期待します。
結びに、新入生及び保護者の皆様には、本校で3年間を過ごして良かったと実感していただけるよう、本校教職員一同、一丸となって教育活動に努めて参ります。保護者の皆様におかれましては、本校教育活動へのご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げ式辞といたします。
令和7年4月8日
宮城県宮城野高等学校
校長 田渕 龍二