平成28年度宮城野高等学校総合学科活動報告

平成28年度総合学科活動報告

2年次総合的な学習の時間(FTⅡ・PSⅠ)全体発表会:3/23(木)

 従来の普通・美術科のFTⅡによる発表に、今年度新たに総合学科代表生徒による個人探究学習(PSⅠ)中間発表が加わり、本校の「売り」である総合的な学習の歴史に新たなる1ページが刻まれました。代表生徒3人それぞれが、昨年11月からこれまでの調査・研究の成果を堂々と発表し、内容に関しても中間発表とは思えないほど完成に近づきつつありました。 
なお、来年度の総合学科個人探究学習(PSⅡ)分野別代表生徒による全体発表会は2017年8月25日(金)に本校を会場に行われます。今年度の様子は10月のプロジェクトスタディ全体発表会をご覧ください。

国立教育政策研究所 国際研究・協力部 総括研究官 沼野 太郎 先生からのご講評

 講評では,今回の発表ではユニークな切り口の発表が多かったとの感想をいただいた上で,予測可能な研究からは新しい成果を得ることが難しいので,失敗を恐れず,失敗を楽しんで研究に挑んで欲しいとのご助言をいただきました。 
また,一般的な社会科学系の研究の進め方についてわかりやすくご説明いただきました。 
以下が,その概要です。 
1 自らが面白いと感じたテーマを見つけること 
2 先行研究の有無についてリサーチすること 
3 仮説を立てたうえで文献調査,聞き取り調査など調査研究を行うこと 
4 研究結果を基に仮説の検証を行うこと 
さらに,研究をまとめる際には,他者が理解しやすい資料をつくることや,インターネットの情報を参考文献として使用する場合は、記載されている情報をきちんと検証した上で、最後にアクセスした日も明記することなどのご助言もいただきました。 
沼野先生,お忙しい中,ご来校いただき本当に有り難うございました。

発表を聞いて(1年次:総合学科)

 今回の発表を聞いて、それぞれのグループの発表は、これまでの先輩方の努力が感じられました。生徒や教員、見学に来た田子中学校の方々からも積極的な質問があり、特に中学生の方々には宮城野高校の魅力が伝わったのではないかと思います。最後に講評をいただいた、沼野先生のお話は、私たちがこれから研究を進めていくうえで、今すぐ参考にしたいものばかりでした。特に、ネットから引用する場合は日付まで記載するというアドバイスは初めて聞いたもので、驚きました。私たちも新年度の研究に向けて先輩方を目標に頑張っていきたいと思います。

2年次総合的な学習の時間(FTⅡ・PSⅠ)全体発表会

企画書の書き方ワークショップ:3/21(火)

 東北芸術工科大学企画構想学科の片岡英彦准教授をお招きし、総合学科1年次生を対象に「企画書の書き方と課題発見」というテーマで、ワークショップを行っていただきました。前半は、企画とは何かということや、企画を作るためのポイント、企画書に必要な具体的な項目について講義をいただき、後半ではグループごとに、前半で講義いただいた、企画書に必要な項目について、自分たちの設定した課題に当てはめる形でのディスカッションを実施し、その内容を発表しました。どのグループも、与えられた項目を埋めるために熱心に話し合いを行っている様子が見られ、有意義な時間となりました。

企画書の書き方ワークショップ

みやぎ高校生フォーラムin宮城県庁:1/28(土)

 1月28日(土)に県庁講堂において,「平成28年度みやぎ高校生フォーラム」が開催され,総合学科1年次生4名が参加しました。当日は,各校が20分で「私たちの志と地域貢献」というテーマでまとめたポスターを活用したポスターセッションと,代表校による地域貢献活動の全体発表や,パネルディスカッションが行われました。以下は,ポスターセッションに参加した生徒の感想です。

 「初めは,聞いてくれる人がいるか,きちんと発表できるかなど,色々心配でしたが,たくさんの人が真剣に聞いて,うなずいてくれたりもしてくれて嬉しかったです。発表も,伝えたいことを伝えられたので良かったです。また普段関わることが少ない他校について知ることができたり,交流ができたので良い経験になりました。」

みやぎ高校生フォーラムin宮城県庁01  みやぎ高校生フォーラムin宮城県庁02

「地域未来デザイン」総合学科全体発表会:12/15(木)

12月8日に総合学科1年次生の20のグループが5つの教室に分かれてグループ内発表を行い,その結果選ばれた代表班が全体発表会で発表を行いました。代表班の発表タイトルは,
「石巻の活性化」
「歩きスマホ」
「FRIENDLY CITY PROJECT ~地域と高校生のつながりで住みやすい街へ~」
「身近な施設ボロくない?」
「白石の伝統でまちを活気づける」
の5つでした。これら代表班は工夫を凝らして作成したパワーポイントを用いながら,身振り手振りを交えて熱心に研究内容を伝えようとしており,ほかの生徒たちも食い入るように発表を聞いていました。課題の解決策の中にはすぐにでも実現できるのではないか,というものもあり,地域の課題をよくつかみ,その解決策が考えられていたことが伝わってきました。
また当日は,宮城大学事業構想学部准教授の佐々木秀之先生をはじめ,7名の外部の方にお越しいただき,皆様から様々な視点から,課題解決に向けてのプロセスや物事の考え方といった部分も含めての講評をいただきました。

「地域未来デザイン」総合学科全体発表会

第3回宮城県高等学校弁論大会 優秀賞受賞:12/10(土)

 東松島市コミュニティーセンターにて行われた,第3回宮城県高等学校弁論大会(みやぎ総文2017弁論部門プレ大会)において,総合学科1年次天野夢菜さんが優秀賞を受賞しました。「未来に残す戦争の記憶」と題して,親族の方のお話や,先日本校に来校いただいた戦場カメラマン渡辺陽一さんのお話を踏まえて,戦争についてしっかりと考え,真剣に受け止めなければならないと熱弁をふるいました。

NRI学生小論文コンテスト 奨励賞受賞:12/2(金)

 NRI学生小論文コンテストの結果発表が野村総合研究所HP上にて行われ,全国からの応募総数2915名の中から総合学科1年次生2名が奨励賞を受賞しました。受賞者と受賞作品名は以下の通りです。

天野 夢菜 (塩釜市立玉川中学校出身) 
「教育革命 ~不自由から始まる自由教育~」 
菊池 晴香 (多賀城市立高崎中学校出身) 
「「限界集落」×「移民」~日本の宝「限界集落」が「移民」問題を解決する~」

総合学科1年次生によるフィールドワーク:11/30(水)

10月下旬にフィールドワークを実施できなかった総合学科1年次生の5つのグループが,県内各所でフィールドワークを実施しました。今回は「白石市役所」「松島観光協会」「宮城野の里」「ISHINOMAKI2.0」の4か所と,「みんなに優しい福田町駅をつくろう会」さんによる講話をいただきました。10月の時よりも課題意識が深まっており,生徒たちは様々な資料を提供していただいたり,自分たちの考える課題解決策を見ていただくなど,充実した時間を過ごすことができました。

総合学科PSプレゼンテーション in せんだいメディアテーク:11/19(土)

 総合学科3年次生3名が,せんだいメディアテークにて,個人研究の内容をパワーポイント形式のスライドにまとめてプレゼンテーションしました。発表者と発表タイトルは以下の通りです。

『MIYAGI』を世界へ       3603 伊良波 香菜 
超高齢社会とデザイン       3631 高橋 ゆずか 
TEDから学ぶプレゼンテーション  3612 熊谷 理

 また当日は,宮城大学教授で,国際交流・留学生交流センター長のティモシー・フェラン先生に講評をいただきました。先生からは3名のプレゼンテーションに関する講評に加え,プレゼンテーションに必要なことや技術,生徒たちに今後身に付けてほしい能力についてお話しいただきました。

総合学科PSプレゼンテーション01  総合学科PSプレゼンテーション02  総合学科PSプレゼンテーション03

総合学科1年次生によるフィールドワーク:10/21(金)・26(水)・28(金)

 総合学科1年次生80名が,20のグループに分かれて,地域の課題を調査し,解決策を模索する「地域未来デザインプロジェクト」の一環として仙台市内各所でフィールドワークを実施しました。今回は「うみの杜水族館」「宮城野区役所」「THE6」「仙台市民活動サポートセンター」の4か所と,「石巻かぎかっこプロジェクト」さんによる講話をいただきました。それぞれ8月下旬より調査してきた地域の課題に関して質問を行ったり,自分たちの考えた企画を見てもらったりと,有意義な時間を過ごすことができました。

総合学科1年次生によるフィールドワーク01  総合学科1年次生によるフィールドワーク02

プロジェクト・スタディ 全体発表会 :10/7(金)

総合学科3年次生が2月より取り組んできた個人研究の内容を,パワーポイント形式のスライドにまとめて発表する全体発表会を行いました。代表に選出された8名の生徒が身振り手振りを交えながら,熱心に研究内容を報告しました。また当日は宮城大学学長の西垣克先生にお越しいただき,発表後に御講評をいただきました。発表者だけではなく,発表を参観していた生徒たちに対しても熱いメッセージをいただき,事後アンケートの結果,「これで終わりではなく,自分の研究を今後さらに深めていこう」と決意した生徒が多数みられました。また,本校総合学科卒業生である宮城大学4年生の中山詩織さんからも宮城野高校在学時の研究の苦労や現在の学びに繋がっている点などをお話いただきました。

プロジェクト・スタディ 全体発表会01  プロジェクト・スタディ 全体発表会02

プロジェクト・スタディ ポスターセッション :9/10(土)

 9月10日の学校公開にあわせて,本校体育館を会場として総合学科3年次生78名がポスターセッションを実施しました。A1サイズのカラーポスターを用いて,これまで個人で研究してきた内容を5分で聴衆に発表するという取り組みでしたが,多くの生徒が様々な工夫を凝らして,聴衆に研究内容をより魅力的に伝えられるように発表をしておりました。

課題解決に関するワークショップ:8/31(水)

総合学科1年次生80名を対象に,「地域の『困った』や『もったいない』を考えよう」をテーマとしたワークショップを,THE6のディレクターである岩本忠健さん・桃生和成さんに本校を会場として行っていただきました。前半は地域の課題解決に取り組む「大人」の活動例を紹介していただき,後半は自分たちの身近にある「困った」や「もったいない」を付箋に書き出し,模造紙に張り出していくというブレインストーミングを行いました。たくさんの付箋に身近にある問題が書き出され,それをグループや全体で共有することで,改めて地域が様々な課題を抱えていること,それに対して自分たちは何ができるのかを考えるきっかけとなりました。
課題解決に関するワークショップ01 課題解決に関するワークショップ02

2年次宿泊研修:7/31(日)・8/1(月)

2年次の宿泊研修を2日間の日程で行いました。この研修は関東方面の大学や企業等への訪問を通して,現代日本の先端を行く研究活動や社会活動の生きた姿に触れ,各自の学問研究を深め,進路意欲を高めることを目的としています。

株式会社野村総合研究所訪問:8/1(月)

 本校普通科・総合学科2年次生を対象に夏に実施している宿泊研修で,総合学科生77名が株式会社野村総合研究所を訪問しました。訪問先では「コンサル一日体験プログラム」(起業・まちづくり分野)・「IT戦略体験プログラム」(ものづくり・環境分野)の2つのグループに分かれての体験を行いました。この訪問は初めての試みでしたが,歓待を受けて非常に和やかなムードの中,「人気のないある企業のサッカーチームの観客動員数を増やすために」や,「コンビニの売り上げを上げるために」といったテーマについて,データ等の資料をもとにディスカッションや発表を行いました。

2年次宿泊研修


校外活動

「わくわく社会」発表会:7/8(金)

 総合学科1年次生80名が,4月の下旬からグループで調査してきた「現代社会に関するキーワード」についてポスターセッション形式で発表する,「わくわく社会」発表会を行いました。1グループ5分以内の発表でしたが,工夫を凝らした発表が数多く見られました。当日は宮城野区役所まちづくり推進課の福田圭佑さんや,THE6のディレクターを務めている岩本忠健さん・桃生和成さんにお越しいただき,講評をいただきました。

  「わくわく社会」発表会02

プレゼンテーション研修会 :6/23(木)

 山形大学基盤教育院教授の山本陽史先生を本校にお招きして,総合学科3年次生78名を対象に,ポスターやスライドの作成方法やより効果的な発表方法について学ぶ,「プレゼンテーション研修会」を行いました。
「伝える」ことを意識した,効果的なレイアウトや情報の取捨選択についてお話いただき,生徒たちは今後の活動の指針を見つけることが出来ました。

留学生とともに考える :5/27(金)~6/24(金)

  総合学科2年次生80名が,全4回シリーズで東北大学大学院中国人留学生4名と活動を行いました。「起業」「環境」「ものづくり」「まちづくり」の4つの分野に分かれて,事前に与えられていた課題についてのディスカッションや発表を行いました。
課題は,「モンゴルの草原の観光地化は是か非か」といった中国に関わる課題が用意され,生徒たちは文献などを活用して調査研究を行いました。

留学生とともに考える

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学校行事記事作成:総合学科担当