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2020年12月の記事一覧

冬休み前の全校集会・講話

 

 

 

今日は、冬休み前の全校集会。感染症拡大防止のため、オンラインでの実施です。教室で聞いてくれる生徒に向かって、以下のように、伝えました。概要です。

 

令和2年12月 冬季休業前 校長講話

                             令和2年12月25日

 

冬休みに入るにあたって、自分から少しばかり話をさせていただきます。

 まず最初に、なんといっても、10/30の話をします。この厳しい状況にあって、本校創立25周年記念式典を無事開催できたことをみんなで喜びたいと思います。本県教育改革のパイロットスクールとして創立された本校が四半世紀の歴史を刻んだということで、これを機に、またひとつ次のステップに進みたい、そう思います。

さて、みなさんにお願いしたいことです。もちろんそれは、薫堂先生の講演を材料にします。ある生徒は感想をこのように書いてくれました。

 

私は、今回の講演を聞くまで、新型コロナウイルスによって作られた新しい生活様式をずっとマイナスなものだと思っていました。楽しみにしていた予定が無くなり、やりたかったこと、行きたかったところにも行けず、何もない空っぽな箱に閉じ込められたようでした。しかし、小山さんの講演を通して、この空っぽな箱の中には自分の人生をより良くするヒントが隠されていたのだと気づきました。これからまだまだ続いていくであろうこのコロナ禍(空っぽな箱)の中で、探すのではなく、視点を変えて、今までの当たり前の生活では気づけなかった幸せに“気づき”、自分の人生や隣人の人生をより良いものに彩っていきたいなと思います。

今回の講演を通して今までマイナスに思っていたことをプラスに変えようというきっかけを作ることができました。究極の企画である自分の人生を幸せにするためにも、ワクワクを探し続けていこうと思います。今回はお忙しい中、本当にありがとうございました。

 

すてきな感想だと思います。この薫堂先生にからめて、ひとつ。薫堂先生の事務所に初めて挨拶、相談に行ったときのことです。実際にお会いするのは初めてだったので、すごく緊張しました。薫堂先生から学校のことをいろいろと聞かれたのですが、最後にこんなことを唐突に先生が言い始めました。「これまでほとんど校則がないままできたのであれば、逆に、今度は生徒に何か1つ、これという校則を生徒達自身に作らせてみるのもいいんじゃないですか」。このようなことを言われました。みんなが自分たちで作るたったひとつの校則。さすが、企画構想の名人と思いました。どう考えるかは、みなさんにおまかせです。薫堂先生からのクリスマス課題と考えてください。全校生徒で作るのもよし、ホーム単位で作るのもよし、一人ひとりが心の内に作るのもよし。みなさんにおまかせです。

 

 ところで、今月、12/5に土曜ゼミを実施しました。講師である東北大学の今井准教授(講演内容は「超伝導」)に生徒感想をいくつかお送りしたところ、うれしいメッセージをいただきましたので、以下に一部ご紹介します。
    この度は、わざわざ生徒さんの感想をお送りいただき、ありがとうございました。

    私は高校生の皆さんの前で話す機会はまだ少なく不慣れな点があったかと思いますが、感想を拝見しましたところ、自分の言葉で講義の内容をまとめてく

    れていて、きちんと講義の中身が伝わっていたことがわかって、嬉しく思いました。当日、代表の生徒さんから授業のコメントをいただいたときにも立派

    に講義の感想を言ってくれているのを見て、宮城野高校の生徒さんのレベルの高さにとても驚きました。

    自由な校風の中にもやるべきことはきちんとやるといった雰囲気が感じられて、宮城野高校の素晴らしい一面を見ることができるいい機会となりました。

 

みなさんが土ゼミの講師の先生方の講話からたくさんのことをきちんと学んでいるとわかって、とても嬉しく思った次第です。

 さらに、先日、12/18の登校時に、本校2年次生徒が福田町駅からの登校時に人命救助をした件を伝えます。道で転倒して起き上がれなくなっている89歳のおばあちゃんを助けた話です。二人はその倒れ込んだおばあちゃんに大丈夫ですかと声をかけ、そのおばあちゃんのお願いどおりに、ばあちゃんの自宅まで行って、教えてもらった携帯を持ってきて息子さんを呼び出してもらい、さらに二人は自分たちのほうから救急車を呼んで、おばあちゃんを病院へ運んでもらったそうです。幸いおばあちゃんは、命に別状なく、息子さんから感謝、お礼の電話が翌日土曜日に学校に入りました。地域包括支援センターの方からもお礼の電話があったそうです。 

 みなさんがそのように自然と人助けができている、そういう気持ちの持ちよう、積極的に行動に移すさまに、改めて感謝したいです。小さな小さな行動の積み重ね、人を笑顔にする行動の積み重ねが、いつか幸せの連鎖反応を生んでいく、そう思います。

 今年は、しんどい1年、そういう荒波を乗り越えて、生きていることの幸せをつかんでほしい、もちろん、待ちの姿勢だけではなく、積極的につかんでほしい、そのためにも志は高く、まだ見たことのない自分。これを「未見の我」と言いますが、その未見の我を発見する、発掘する、そのように汗をかく姿勢、自己を高める努力、これらの努力をぜひとも続けてほしいと思います。

 

 先日、12/17進路指導の先生方の研修会で、講師の山形大学の門馬先生が、このように語ってくれました。

   今、大学入試では高校生の意欲を評価する傾向が顕著です。面接が特にそうです。何をしたか、だけではなく、それによってどんな経験をし、自分がどう成長

   したかが求められると思います。その経験によって自分がどう変化し成長し、何が身についたかです。そして、それを自分の言葉でしっかり相手に伝えられ

   る表現力が評価の対象になると思います。

 

 何をしたか、だけではない。その経験を通じてどう変化し成長し、何が身についたか、そしてそれを自分の言葉できちんと伝えられるか、そのあたりが大事になるわけです。

 

 さて、この冬は、雪が多いようです。先日の軽音のサークルのライブでは、「雪が多いので『粉雪』を歌います」と弾き語りの生徒がかっこいいことを言いました。私は、そんなかっこいいことを言えません。あえて、説教くさいことを伝えます。先日の大雪の際、雪かきを先生方が汗を流してやっていました。みなさんは、そこを登校してくるわけです。みなさんは高校生です。誰に言われるまでもなく、自ら雪かきを手伝う生徒がもう少し出てきてもいいはず。人に言われてではなく、自分からやれるようになること。基本中の基本です。

繰り返します。あたりまえのことを自然にできるようになる。これを徹底すると、薫堂先生の、「坐辺師友」。これが見えるようになると思います。

 

 今年10/30に、なんとか式典を実施することができたということ。たとえ縮小であったとしても、薫堂先生の講演を無事実施できたこと、そこに新たな出会いが生まれたこと。これを「幸運」ととらえ、ものごとを良いほうにとらえられる習慣を養っておくこと。これもまた、10/30の収穫であったと思います。

 短い冬休みですが、気をつけて過ごしてください。特に3年次のみなさんは、最後の最後のラストスパートです。死にものぐるいで第一志望校に合格しようと努力すること。それが、みなさんに最高のプレゼントをもたらすはずです。

1/5に、全校生徒が元気にまた登校できることを祈り、冬休み前のあいさつとします。

 

なお、今回も表彰伝達において、たくさんの生徒に賞状を渡すことができました。みなさん、おめでとうございます。

 なお、先日の校長通信で伝えましたが、12/20の新人バンドの大会において、奨励賞(4~6位相当)を受賞した「chaffdaft」というバンドを組んでいるのは、1年次の佐藤大広君、角田宗次郎君、津原遥介君の3名です。

 また、野村総研が主催している「第15回NRI小論文コンテスト」で敢闘賞・奨励賞を受賞したのは、小野真琴さん、郷家葵さんです。

 おめでとうございます。

 今日は、このへんで。