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2020年3月の記事一覧

予備登校を実施しました

 昨夜のニュースで、オリンピックパラリンピックの延期が発表されました。楽しみにしていた人は本当に残念だと思います。残念ですが、世界中がこのように厳しい状況にあるのですから、仕方がありません。まずは、この見えない敵との戦いを克服することです。お互いに強い自覚をもって生活したいものです。
さて、今日は、入学準備のため、入試合格者と保護者のみなさんに来校してもらい、予備登校を実施しました。入学前の事務手続き等、どうしてもこの時点で必要なところを説明させてもらい、手続きや購入をしてもらった次第です。配慮がまだまだ足りなかったところもあるかもしれませんが、4/8の入学式や本校での学校生活のために、最低限のところを取り上げたつもりです。ご容赦願います。
なお、学習課題等については、入学式を迎える前にしっかりと取り組んで、高校の勉強にスムーズに入れるようにしてほしいと思います。合格者のみなさんは厳しい入試を勝ち抜いたわけですが、それが人生のゴールではありません。生涯、学び続ける姿勢、態度を養うこと、これを大事にしてほしいと思います。
今朝の新聞には、本県の先生方の人事異動が発表になり、本校からも何人かの先生方がご退職となり、ご栄転となります。先生方とお別れすることは本当につらいところですが、先生方の今後の一層のご活躍とご健勝を祈念したいと思います。また他校から転入される先生方もいます。明日は、その転入される先生方を迎えて事務引き継ぎです。しっかり準備してお迎えしたいと思います。

 ドイツのメルケル首相の3/18の演説がネットで紹介されていると思います。すばらしい演説です。参考までに。
今日は、このへんで。

修業式を行いました

本日、在校生が久々に登校しました。生徒の元気な声が聞こえる学校は、やはりこちらも元気になります。

さて、放送による修業式で以下のように話しました。要約です。

                       

      令和2年.3.24  修業式 挨拶  ※放送による

みなさん、こんにちは。感染症予防のため、本日の修業式は、放送により話をさせていただきます。
まず、振り返りです。3/1の卒業式。卒業式ではいつもの送辞答辞ができなかったわけですが、みなさんの先輩方はりっぱな態度で卒業式に臨んでくれました。卒業生代表のあいさつにおいて、代表の卒業生が正岡子規についてふれてくれました。正岡子規の生き方に感銘を受けてきた彼女に敬意を表し、私は正岡子規の親友にあたる夏目漱石についてふれてみたいと思います。
 みなさん知ってのとおり、夏目漱石は作家になる前にイギリスに留学しています。留学した成果は、「現代日本の開化」という講演にもなりました。明治四十四年の講演です。ここで漱石は日本の文明開化を「外発的」であり、「上滑りの」ものとして批判しています。簡単にまとめると、外から強制的に何か大きな力が働かないと自分では動けない、そういう受け身的な国のあり方を漱石は100年以上も前に批判しています。みなさんには、宮城野の生徒だからこそ、いろいろな場面で、外発的ではなく、内発的であってほしい、そう思います。
さて、新年度に向けてです。10月30日には、25周年の記念式典を予定しており、年間を通じて、四月以降、学校生活のいろいろな場面で、25周年を前面に出して学校を動かしていきます。これをきっかけにして今まで以上にみなさんが活発な学校生活を送ることができるよう、仕掛けをつくっていきます。もちろんそれは、学校の先生方が動かすものではなく、みなさんが内発的に動いていかないと、いつまでも「外発的な」日本と同じような、「上滑りの」学校になってしまいます。ぜひみなさんが新年度にあって、「内発的に」行動できるようにお願いしたいと思います。なお、記念講演の講師ですが、放送作家、企画会社経営の小山薫堂先生に決まりました。みなさんになじみのものは、あの「くまもん」を生み出した人です。現代日本で最高のアイディアマンであり、日本で最も優れた、未来をデザインする方です。講師選定にあっては、みなさんがますます元気になる先生を選んだつもりです。詳しくは、本日配布した資料を読んでください。親御さんにも見せてください。なお、薫堂先生はたくさん本も書いています。本は図書室に置きました。ぜひ参考にしてほしいと思います。
さてその薫堂先生は、勉強すること、学ぶこととは、自分も含めて、人がみんな、しあわせになることが目的と言っています。その、しあわせになること以前のところで、世界全体が厳しい状況に置かれています。コロナウィルス対策については、本日配布した保健だよりを参考にし、一人一人が強い自覚をもって生活するようにお願いします。ご家族にも見せてほしいと思います。
さて、3/1の卒業式の最後に私は、こう呼びかけて終わりました。
「卒業生のみなさんに贈りたいことばがあります。宮澤賢治の言葉です。」
『世界がぜんたい幸福にならないうちは、 個人の幸福はあり得ない』。
今回の、新型コロナウィルスの問題にしても、そうです。こういう状況だからこそ「みんなのほんとうのさいわい」を考えられる人になってほしい、本校生徒として、みなさんが本校での学びを通じて真剣に「みんなのほんとうのさいわい」を考えられるようになってほしいと思います。
なお、新年度を迎えるにあたり、厳しい状況にあるからといって思考停止に陥ってはいけません。勉学がおろそかになってはいけません。ホーム担任や教科担任の先生方からしっかりと指示が出るはずです。厳しい状況下にあっても、やるべきことをしっかりこなせる人、平常心を保てる生徒であってほしいと思います。
学校が普通にスタートできること、みなさんと4/8にお互いに元気な顔で再会できること期待して、私からの話を終わります。以上です。

今日は、このへんで

 

 

文庫100冊

 昨日は、本を読んでいてほしいと訴えて、尻切れトンボ。これでは、いかにも中途半端なので、おすすめ本を紹介します。それも、今風では味気ないので、思い切ってレトロ版でいきます。先日、かつての教え子(教員になっています。)がやってきて、「昔、先生に教わったとき、こういうものを渡されました」と言って、プレゼントしてくれたものが、添付したものです。その教え子の年齢からすると、25年前後経過したものです。たぶん、平成になってからまもなく生徒に向かって、このくらい読んでおけと言って渡したものです。よくまあ、このようなものを保存しておいてくれたなあと、思わず感激してしまいました。実は、この「文庫100冊」は、何回か入れ替えをしているのですが、あえてこのプレゼントされた初版を公開します。(書き込みは、その教え子のものです。念のため)「ちくま文庫」が「筑摩文庫」になっていたり、今は絶版になっているものが少なくないですが、(現代教養文庫は、今は新刊本屋に置いてないはず)、古本屋さんやアマゾンとかで手に入るかもしれません。どうぞ、参考にしてください。現役の高校生からすれば、お父さんお母さん世代に贈った「文庫100冊」(独断と偏見に満ちた)です。恥ずかしいものですが。

今日は、このへんで。高校生のための文庫100冊.pdf

合格、おめでとうございます

卒業式から今日の高校入試発表まで、しばらく休んでいてごめんなさい。校長通信、再スタートです。
今日は、その高校入試の合格発表日。15::00発表時間のかなり前から、昇降口前には、たくさんの受験生がやってきていました。15時ちょうど、合格発表の掲示板がオープンになった瞬間、あちこちから歓声がわきあがりました。合格者のみなさん、おめでとうございます。厳しい競争を勝ち抜いて、見事に合格の栄冠を獲得したみなさん、本当によかったですね。心からお祝い申し上げます。

さて、世界中で新型コロナウィルスが猛威を振るう状況下でも、それぞれに思い出に残る卒業式を挙げられ、今回、本校入試に合格されたみなさんへお願いです。これからも感染を防ぐことはもちろんですが、しっかり高校入学までに勉学を続けてほしいと思います。
ただし、教科の勉学だけをお願いするものではありません。今回の新型コロナウィルス問題でわかるように、これからみなさんが生きていく社会は、これまで以上に先行きが不透明な世の中になっていきます。そういう時代にあって、みなさんには正解がなかなか見つからない状態にあっても、それに耐えうるだけの「知の体力」を身につけてほしいのです。
そのためにもこの休みのうちに、たくさんの本を読んでいてほしいと思います。
今日は、このへんで。

ご卒業、おめでとうございます

  本校第23回の卒業式をおかげさまで無事挙行することができました。輝きを一層増して大きく成長し、卒業証書を手にした卒業生のみなさん、改めまして、ご卒業おめでとうございます。また保護者のみなさま、ご家族のみなさま、お子様のご卒業を心よりお祝い申し上げます。
 式辞の中でもふれましたが、みなさんがこれから生きていく社会は、加速度的に変化が激しくなっていきます。だからこそ、宮澤賢治の言葉にあるように『世界がぜんたい幸福にならないうちは、個人の幸福はあり得ない』、これを胸に刻んで歩んでほしいと思います。この言葉に賢治の理想とする「世界と個人」の関係が示されています。自他の個性を大事にするみなさんの生き方が、世界全体のしあわせにどこかで確実につながり、その絆が自分のしあわせにもつながっていく、そういうことを期待します。
 ご来賓のみなさま、お休みのところご出席いただき、また慈愛に満ちたお言葉をかけていただき、ありがとうございました。今後とも、心強い応援団として、本校を見守ってください。
 今日は、このへんで。