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2018年7月の記事一覧

「大暑」に木槿

 今日7/23は「大暑」。暦の上では一番暑い日です。年によっては梅雨が明けず、夏らしくない時もありますが、今年は文字どおりの「大暑」です。先ほどのニュースによると熊谷で41.1度。国内最高記録を5年ぶりに更新したとか。いい加減にしてほしいですね。暑さのせいで、珍しい写真が撮れました。ひとつは、抜け殻とセミさんを同時に一枚の写真に収めたもの。この暑さのせいか、セミさんがなかなか飛び立ってくれず、だんまりしています。これはおもしろいと思って撮りました。もう一枚は、お花の上で休んでいるオナガアゲハさん。実は、かなり弱っています。元気よく飛び回っているオナガアゲハは、うちの周りでこの時期に見かけるのですが、こんなに弱っているのを見つけたのは初めてです。ガンバレ-と応援したいと思って撮りました。

 グランドでは、業務員さんが、芝生刈りに汗だくです。ありがとうございます。おかげさまで、グランドの芝の丈がたいぶ短く、きれいになりました。また敷地内の駐輪場からの上がり口のところには木槿がきれいに咲きそろっています。目を奪われていると心持ち涼しく感じませんか? 正岡子規の句を紹介します。

かへりみし二人に木槿白かりき

やぶ入や皆見覚えの木槿垣

「やぶ入り」とは、奉公人が正月と盆に主人から休みをもらって親元に帰ることを言います。覚えておいてくださいね。どっかで役に立ちますよ。

 さて、先週7/17に発刊された「時の余白に 続」芥川喜好著(みすず書房)を紹介します。以前、この通信でも7月に発売予定だと書きました。ようやく手に入ったところです。週末に静かな珈琲屋さんで読みふけりました。

 

「視線は低く 思いは高く」と題して、「今和次郎」という人を紹介した文章から、少しばかり。

 

 もともと彼は東京美術学校で鍛えたスケッチの腕を買われて柳田國男の民家調査に加わり、人間の暮らしに向ける柔らかくも好奇心にみちたまなざしを養っ       てきた人でした。「採集講義」展に見るその民家スケッチは、対象に食らいつくような「表現」ではありません。穏やかに、平明に、ほどよい距離を保ちながら、人とそれを包むものの「たたずまい」を描いています。

 その平明さのなかに、民が自分たちの日常をどう丁寧に、心を尽くして築いてきたかが語られています。むしろ距離感のうちに、そこに生きる人間の生身の感覚が浮かびます。関東大震災では彼自身が被災者でした。「東京の土の上に、じっと立ってみた」と言っています。静かに人間の悲惨に向き合い、自らの身体感覚に立って考えようとした人の姿がそこにあります。

 

 難しい言葉は、ほとんど使っていません。でも心に届きます。読み手の心に届く言葉とは、どのような「たたずまい」をもっているものなのか、ちゃんと皮膚感覚でわかっている。そういう書き手の文章です。

  今日は、このへんで。

 

 

 

1年次総合学科「わくわく社会発表会」が開催されました

 7/20、今日も酷暑です。そして今日は土用丑の日です。もちろんウナギが食べたいですね。食べたいのですが、これが高いのです。目の玉が飛び出るくらい。どうなんでしょう。自分にとって、ウナギの原点は、父親がふるさとの川で、「ヤス」(この「ヤス」については、ネットで「漁具 ヤス」で検索してみてください。)で突いて捕ったウナギです。河口あたりは、満潮になると水がふだんよりきれいに澄みます。夜中に小舟の舳先に取り付けたカンテラで照らすといろいろな魚が底のほうにいるのがわかります。幼くて、まだ体力がなかった私は、せいぜいカレイ程度しか突くことができませんでしたが、心得のある父親は、長いヤスを巧みに操って、ウナギを突き、暴れるウナギがヤスにからまってくるのを、これまた巧みに船に引き上げていました。これでもって家族で食べる分くらいのウナギを捕っていたものです。だからどうしても、ウナギは買って食べるものという感覚が身につきません。あれは、捕って食べるものです。このようなことを平気で書く私は生きた化石です。

 さて、今日の3・4校時に1年次総合学科では、「わくわく社会」発表会が開催されました。4月入学以来の「産業社会と人間」の学習成果の発表会です。お招きし、講評をいただいた宮城大学の石田祐先生、宮城野区中央市民センターの佐藤典昭先生、同じく高野洋平先生、暑い中、本当にありがとうございました。小生も3校時に聴くことができました。各班の発表テーマは、全部挙げることはできませんが、「先進国が進めた温暖化が発展途上国の地域に与える影響とその対策」という長いものから、ずばり「ハラスメント」、「医療格差」、「学級崩壊」、「安楽死と尊厳死」、「過疎地域の活性化」等、現代社会の諸課題を反映した、とてもリアルな発表でした。今後、もっと研究を進めてブラッシュアップが図られると思います。みなさんの一層の精進を期待したいと思います。さて、今日はこのへんで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7/25開催予定の学校説明会について(緊急連絡)

  7月25日(水)開催予定の本校の学校説明会について、緊急連絡です。参加希望者が生徒と保護者合計で1500名を超え、体育館の収容人数をはるかに超えてしまいました。参加のみなさまの安全確保上(熱中症防止等)、25日の当日に、13:30スタートと15:30スタートの2回に分けて実施することにしました。いくつかの中学校単位で15:30スタートに回ってもらうことになります。15:30スタートに回っていただく中学校には、本日手分けして電話連絡を入れさせていただきました。15:30スタートに回っていただく中学生のみなさまには、明日以降中学校の先生を通じて連絡が入ると思います。こちらの予想の甘さからこのような事態が生じてしまい、学校説明会参加希望の中学生及びその保護者のみなさま、また関係の中学校には、多大なるご迷惑をおかけしてしまい、本当に申し訳ありません。当日の混乱と事故を防止するため、ご理解ご協力のほど、よろしくお願いします。正式な時程等は、後日改めてHPにアップいたします。(なお、電話連絡がない中学校については、予定通りの13:30スタートです。)

三者面談がスタート

 7/18、三連休明けの水曜日、今日も暑いです。ニュースでやっていましたが、多治見では40度を突破したとか。たいへんです。人間の体温より、はるかに高い気温の世界とは、いったいどういう世界? 正式な気温とは、芝生の上の、一定の高さにある百葉箱で計測されているらしく、それでは、普通に直射日光が照りつける歩道などを歩いているときは、いったい何度ぐらいになるんだろうと、心配になってしまいます。みなさん、くれぐれも熱中症に注意しましょう。

 さて、今日から三者面談がスタートしました。保護者のみなさん、暑いところ、ありがとうございます。何かご相談されたいことがあったら、遠慮なく申し付けください。なお、保護者のみなさんと担任の先生方にお願いしたいところですが、生徒が何もしゃべらないで終わってしまうような面談にしないでほしいと思います。本校の生徒は、もしかしたら親の口をふさいでどんどん話すタイプが多いかもしれませんが、もしかしたら、(私のような)内気で口ごもりがちなタイプの男の子がいるかもしれません。立て板に水を流すようにしゃべりまくるのを「能弁」というのに対して、反対の極を「訥弁」(とつべん)と言います。大辞林には「つかえたりして、なめらかでないへたなしゃべり方」とあります。これだけだとマイナスイメージですが、私は、むしろしゃべり方がなめらかでない人をプラスイメージで捉えるときに使います。たとえば「朴訥」な人といったら、俳優さんで言えば、どうですかね。最近は、あまり見かけなくなりました。この人、ピッタリ、という人がいたら教えてください。

 さて、またまた横道にそれました。私こそ「ヘラヘラ」な男ですね。すみません。反省しています。 「人の親の心は闇にあらねども子をおもふ道にまどひぬるかな」(藤原兼輔 後撰集 大和物語45段)

今日は、このへんで。

 

 

 

 

  

 

 

 

「こころ」と「此処ろ」

  暑いですね。今日は、文化祭の振休日のため、校舎内は本当に静か。みんな暑さ対策、しっかりしていますか? クーラー入りの部屋ばかりにいては、だめですよ。小生は、しっかり自宅庭の草取りで汗をかいてきました。もちろん、水分補給もバッチリです。汗をかいた後の、冷たいお茶は最高ですよ。

 さて、文化祭のことですが、見ることがかなわず、残念だったのが、演劇サークル文化祭公演3年生の部「此処ろ」。なんと、チラシを見たら、下地は夏目漱石様の「こころ」ではないですか! 残念。芝居好きの私めが、大失態です。本番の公演は、どうだったでしょうか? 見たかったなあ。

 そう言えば、岩波書店のPR誌「図書」で、若松英輔氏が「こころ」論を連載しています。すごいです。氏の小林秀雄論にも圧倒されましたが、これも教えられることが大きいです。特推薦です。どうぞ。「図書」は図書室の雑誌コーナーに置いてあります。

 さて、三連休は、ふだん使わない頭で、依頼のあった原稿に悪戦苦闘。4500字以内が、倍以上になってしまい、削るのに一苦労。やはり人は「しゃべり過ぎる」し、「書き過ぎる」ものです。用心、用心。明日は、みんな元気に登校しましょう。今日は、このへんで。