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校長通信

ありがとうございました

離任式でした。昨夜、雨になったので、ちょっと天気が心配でしたが、今朝はうっすらと雲がかかっていましたが、まずまずの春らしいお天気。今回の異動で本校からは、先生方、事務室の方々を合わせると15名の方々を見送ることとなりました。

 体育館には、在校生に加えて、卒業生やPTAの方々がたくさん来校され、先生方と別れを惜しみました。

 それぞれに万感の思いを込めて、壇上から生徒に向けてメッセージをいただきました。みなさん、ちゃんと記憶にとどめたでしょうか?

 先生方にとって、みなさんは、永遠の宝物。いっぱいのすばらしい思い出をありがとうございます。

 先生方、事務の方々の今後の一層のご活躍を祈念したいと思います。ありがとうございました。

 

明日は「離任式」

明日は、いよいよ離任式。ご栄転される先生方を万感の思いで見送る日となります。卒業生のみなさんは、お世話になった先生とお別れとなります。都合がつく卒業生は、お見送りをお願いしたいと思います。

自分自身、振り返ると、平成10年の3月に同じような立場になりました。本校創立当初の3年間を過ごし、卒業式を送り出してから、その月末に学校を離れることになりました。これまでに何度か異動を経験してきたので、それぞれの離任式で挨拶をしてきたのですが、本校での離任の挨拶では、自分の人生の節目節目で見てきた映画の話をした記憶があります。とすると、平成9年度内に封切りになった映画で、特に印象に残ったものがあったと思います。

いったい何だったのか?・・・・・・・・・・。遠い日の懐かしい記憶です。

 

さて、先生方は、年度末の諸帳簿の点検に忙しく過ごしておりました。お疲れ様です。先生方の本年度のお仕事に、深く敬意を表したいと思います。

 

ところで、ニュースによると、4月1日のお昼頃に、新元号の発表があるそうです。ついこのあいだ、「平成」の発表があったような気がします。それから30年ほどが経過したということです。30年というと、一世代でしょうか。昭和生まれは、ますます生きた化石に・・・。でもしぶとく生き残ってみせたいものです。

今日は、このへんで。

 

人事異動

  この季節は、年度末年度はじめの異動の季節。3/24の朝刊に掲載されたとおり、本校からも何名かの先生がご栄転となり、また4/1には新しい先生方を迎えることとなります。今日は、その新しい先生方をお迎えして、事務手続きと引き継ぎ会がありました。経験豊富な先生と新進気鋭の先生方。ようこそ宮城野高校へ。4月からよろしくお願いします。今日は、お互いに自己紹介の後、私から本校の基本的な性格や学校運営方針等、少しばかり話をさせていただきました。輝くばかりの個性をもった生徒たちをよろしくお願いします。

 

先日、本屋さんで見つけた「濃霧の中の方向感覚」。鷲田清一氏の新刊です。「はじめに」で氏はこのように語り出します。

 

   前半 省略

 

「忘れてええことと、忘れたらあかんことと、ほいから忘れなあかんこと」。河瀬直美監督の映画『沙羅双樹』のなかで登場人物の一人がこうつぶやく。まずは傷とその記憶を整理するところから始めるほかないか、と。わたしたちもまた暮らしのフォーマットの再点検から再開するよりほかないのかもしれない。ぜったいに無くしてはならないもの、手放してはいけないものと、あればいいけど無くてもいいものと、端的に無くていいものと、ぜったいあってはならないこと。これらを大ざっぱにでも区分けできる、そんな《価値の遠近法》をまずは固めなければと、それぞれにいまじぶんが立っている場所で思い定めつつあるのかもしれない。

そのために必要なのは、わたしたち一人ひとりが、できるだけ長く、答えが出ない、出せない状態のなかにいつづけられる肺活量をもつこと、いってみれば、問えば問うほど問題が増えてくるかに見えるなかで、その複雑性の増大に耐えうる知的体力をもつこと。いま一つは、迷ってもいつもそこに根を下ろしなおすことのできるたしかな言葉、そこから別のさまざまな言葉を紡いでゆけるあきらかな言葉と出会うこと。

 鶴見俊輔は関川夏央との語らいのなかで、真理は「方向感覚」のことだと言っていた。(『日本人は何を捨ててきたのか』)。「真理は間違いから、逆にその方向を指定できる」、だから「間違いの記憶」をきちんと保ちつづけることが大事なのだ、と。フォーマットの再点検にあたってまず手にしておきたい、たしかであきらかな言葉の一つである。

 

先日から、この『濃霧の中の方向感覚』を読み始めましたが、久々にズシンとくる言葉に出会いました。

 

今日は、このへんで。

 

終業式、講話要旨

本日3/22、午前中は、終業式、午後は合格者の予備登校がありました。せっかくですので、終業式での校長講話要旨を掲載します。

 

平31.3.22  終業式 校長 講話 (要旨)

 

改めまして、おはようございます。終業式にあたって、すこしばかり話をします。

まず、振り返りです。3/1の卒業式。答辞で、卒業生から「この宮城野高校を選んでよかった、正解だった」という意味の言葉がありました。もちろん、この宮城野高校だからこそ自由な校風のもとで、様々なことにチャレンジできた、自己実現を果たすことができた、そういう意味だと思います。

みなさんにもぜひ、これから本校で学校生活、1年の振り返りと新年度にスタートにあたって、みならってほしいなと思います。

また、おととい3/20のFT・PSの発表会、お疲れ様でした。東京研修の成果をきちんと取り入れての発表、見事だったと思います。田子中のみなさんの前で、堂々と高校生らしく発表できていました。新年度は、お隣の田子中学校との交流、どんどん進めます。田子小とももちろんです。よろしくお願いします。

さて、卒業式前日の同窓会入会式で卒業生に伝えたことです。みなさんにもよく理解していてほしい、覚えていてほしいと思って、改めて伝えます。

本校のDNAとして、個性尊重があります。それを象徴するものとして、この個性尊重について、こんなイメージでとらえてほしい、そう思ってスマホを持ってきてもらいました。

スマホで、「パウル・クレー グラジオラスの静物 宮城県美術館」で検索してみてください。

大丈夫ですか? 絵が出てきましたか? 時間をとりますから、じっくり見てほしいと思います。

私が今持っている「学校要覧」、この要覧は、普通生徒のみなさんに配るものではないので、やはりなかなか見る機会がないと思います。学校要覧は、現在創立24年目ですから、24号目になりますが、毎年この表紙に、このパウル・クレーの「グラジオラスの静物」という絵を利用しています。24年間、変えていません。ちなみにこの絵は、宮城県美術館所蔵の作品です。

 クレーは「色彩と線の魔術師」と言われるとおり、いろいろな色を使って、グラジオラスを表現しているのですが、一見、雑然と見えるかもしれません。規則性はほとんどありません。でもじっと見ていると、何かしら全体に調和が感じられてきます。せっかくなので、学校要覧の裏表紙に書いてあるコメントを紹介します。

この絵の中のさまざまな色や形は生徒一人ひとりをさしているとお考えください。この絵のように、それぞれの生徒がそれぞれの色や形に美しく輝く、これを支えるのが宮城野高校の仕事だと考えます。欲をいえば、この絵が全体として調和しているように、宮城野高校も全体として調和できていればいいと思います。でも、これは二次的なもの、まず第一は、生徒一人ひとりが輝くことです。表紙の絵をこんな思いで選びました。

 

自分の個性が少し沈みかけてきたら、あるいは元気が少しなくなりかけたら、この絵をじっと眺めて、またパワーをもらってほしいなと思います。

ところで、新年度に向けてです。25年目を迎えます。良い機会だと思いますので、本校のDNAはもちろん変更しませんが、「教育目標」や「教育方針」のところを少し文言整理します。先ほど伝えた「個性」という本校のDNAももちろん入っています。

教育目標  ①創造的自由と探究  ②個性尊重と自立 ③共生と奉仕

 

教育方針  ①進路目標の達成  ②自己教育力の向上  ③未来デザイン力の育成

 

時間の都合上、全部は説明できませんが、今日は「教育目標」の③「共生と奉仕」と、「教育方針」の③「未来デザイン力の育成」について説明します。

「共生と奉仕」の「共生」とは、「文化の違いや障害の有無等を超えて」ということになります。異文化との交流をはかる意味合いで、新年度は希望者による「海外研修」をスタートさせます。一次案内の文書が既に配布されているはずです。ぜひ積極的に手をあげてほしいと思います。また、「障害の有無を超えて」についてですが、これはもちろんバリアフリーの問題に関わります。奉仕の精神もまた本校の大事なDNAです。共生社会の推進、実現に向けて、みなさんもぜひ意識を高く持ってほしいと思います。

 また「未来デザイン力の育成」についてです。

唐突に「未来デザイン力」と言われても、「デザイン」とは何か、「未来デザイン力」とは何か、こういった疑問が普通に生じるはずです。

でも、本校のみなさんにとっては、どこかで聞いた言葉であるはずです。

ちなみに、総合学科の未来デザインプロジェクト(本校HP参照)には、こう書いてあります。

 

未来デザイン力=社会の抱える課題を解決し、よりよい未来社会を創造しようとする力

 

ここでは、「社会」となっていますが、自他の未来をしっかりとデザインできるようになってほしい、そういう願いをこめて、私は「教育方針」の③に「未来デザイン力の育成」を入れました。「未来」は、もちろん本校の大事なDNAです。また「デザイン」については、美術に限らず、広い意味でとらえてほしいと思います。とても勉強になった講話なのですが、先月、芸工大のボブ田中先生が総合学科1年次のみなさんに講話をされました。デザセンの説明会です。たぶん2年の総合学科のみなさんも昨年度同じような話を聞いていると思います。冒頭、デザインとは何かの説明がありました。田中先生は、こう説明されました。

 

(デザインとは)

「問題を解決するために何かを作り上げる行為であり、それによって人をしあわせにするものである。」

 

この後半の「 ~ 人をしあわせにするものである」、これがとても新鮮でした。忘れかけていたものが、そこにあったように感じました。

人の幸せな笑顔を自分の喜びとできる、そうして自分のしあわせと感じることができる、と捉えてもらってもいいです。

 

勉強すること、学ぶこととは、自他ともに、しあわせになることが目的。

そういうことをしっかりと心して、新年度を迎えてほしいと思います。

みなさんが新年度に元気な顔でまたここに集まってくれることを期待して、私からの話を終わります。

 

以上です。

 

午後からは、予備登校。合格者のみなさんと、保護者のみなさんが続々と集まってきています。

みなさん、今日の連絡をきちんと聞いて、高校生活をスタートさせてください。

今日は、このへんで。

 

 

 

「総合的な学習の時間」(FTⅡ・PSⅠ)全体発表会・・・田子中学校のみなさん、ようこそ

 桜開花予想が新聞やネット上でも出るようになりました。今年は早いですね。昨日、ネットで見たところでは、仙台あたりで4/3。たいへんです。そんなに早く開花されたら、入学式のときには散ってしまうかも。でも、開花と満開は違いますね。うまくタイミングが合えば、満開かもしれません。本校には残念ながらあまり桜の木はありませんが、しだれ桜が1本あります。こんなに広くて樹木もたくさん植えられているのに、なぜか桜の木は1本だけ・・・。ミステリーです。

 さて、昨日はアップできなくて失礼しました。今日は、昨日の分もといきたいところですが、なかなか最近は時間が許してくれません。すみません。

 本日午前中は、体育館で2年次の「総合的な学習の時間」(FTⅡ・PSⅠ)全体発表会がありました。1年次の生徒も、後ろに陣取って先輩方の発表を拝聴。プラス特別ゲストとして、お隣の田子中学校の生徒のみなさんが聴講に来てくれました。ありがとうございます。制服姿のりりしい中学生が最前列に座ってくれたので、高校生も幾分緊張度が高まり、密度の濃い発表会となりました。諸会議のため、途中までしか聞けなかったのですが、みなさん、どうだったでしょうか?

 びっくりしたのは、夏休みの東京研修の成果をきちんと踏まえて発表してくれたこと。大学や研究所、民間企業等、各グループがテーマに沿って自分たちの足で稼いだ研究成果をきちんとまとめて発表してくれたのがとても良かったです。

 分野は、①FTⅡ経済 ②FTⅡ文学・語学 ③FTⅡ教育 ④FTⅡ工学 ⑤FTⅡ理科 

⑥FTⅡ医療 ⑦FTⅡ美術科 ⑧PSⅠ人権分野 ⑨PSⅠ文化分野 以上の9グループ、9分野の発表でした。みなさん、お疲れ様でした。ぜひ将来の学びにつなげてほしいと思います。

 さて、今日は平行して転入考査もありました。合格されたみなさん、おめでとうございます。4月からの本校での高校生活、頑張ってください。

 あさって22日は、いよいよ終業式。午後は合格者の予備登校となります。年度末のせわしいところですが、健康に留意して、春到来を楽しみましょう。

 今日は、このへんで。