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校長通信

「第37回福島県高等学校総合文化祭 活動優秀校公演」

日曜日は、福島市内にある「とうほう・みんなの文化センター」で開催された「第37回福島県高等学校総合文化祭 活動優秀校公演」を視察してきました。普通列車で往復の、ちょっとしたミニ旅行です。電車の中でゆったりと読書するのがとても好きな性分なので、仙台~福島間は、全然苦になりません。1時間と少しの、自分にとってとても貴重な本読みの時間です。昨日は松村圭一郎氏の「うしろめたさの人類学」を読みました。今をときめくミシマ社の出版です。第72回毎日出版文化賞<特別賞>を受賞したとあります。人類学専攻の著者がエチオピアでのフィールドワークから気付いた「おかしな人」不在の日本。「おかしな人」不在の日本というのは、やはりどこかおかしいのです。といってもわからない人は、どうぞ本書を。狭い日本に住む、おかしな日本人としての「私」を読み解くには、すごく便利な本です。最初のほうに書いてある「商品」と「贈り物」の違いについて、すごく勉強になりました。本当に私たちは、無意識のうちに巧みに「商品」と「贈り物」を使い分けていますよね。

 

ということで、福島県の高校生の総合文化祭。総合文化祭自体は、5月から各専門部、県内各会場で開催されてきたようですが、その締めくくりとして、この「活動優秀校公演」があるようです。この形態をとるようになってから4回目。平成27年度に会津からスタートして、今年4回目は県北の福島市内で開催。それぞれの学校の公演は、「活動優秀校」の名にふさわしく、どれもすばらしく、エネルギッシュで、優雅で、目を見張るものばかりでした。この「活動優秀校公演」は、来年、相双地区で開催予定としており、それで福島県内5地区を一巡することになるとのことです。第5回の相双地区開催は、震災で大きな痛手を負った同地区における高校生の部課芸術活動を再興する願いも込められているとのこと。だからこそ、文芸部や生徒実行委員のみなさんが相双地区に足を運び、みんなで創作した「ふくしまをつたえる詩」が公演の最後に披露されました。指導者として協力していただいたのは、福島在住の詩人、和合亮一氏。ステージに横一列に並んだ高校生が、順番に「ふくしまをつたえる詩」を朗読してくれました。披露後、その「ふくしまをつたえる詩」が印刷された小冊子をいただきました。せっかくなので、一部ずつ引用します。福島の高校生のみなさん、そして和合さん、勝手に引用することをお許しください。昨日の、あの舞台の雰囲気を少しでも本校生徒に伝えておきたいと思います。

 

 「荒廃と雨」

 

 【 冒頭 省略 】

 

 家はなかった

 

 家と店があった場所に草が生えて

 草は僕の背くらいにあるように見えた

 誰に嗅がれるでもない金木犀が

 人影のない学校でひっそりと咲く

 

【 途中 省略 】

 

 人や町のために自分に何ができるのだろう

 どういうことをすればいいのだろう

 

 

 

「 Winding Future 」

 

あなたと過ごしたにぎやかな日々

全てがここに この何もない草原に見える

誰もいない街 あの日から変わらない景色

まっさらになった今だけが ただ風に吹かれている

 

【 途中 省略 】

 

 

あなたが残した未来(いま)を私は生きる

 

あなたが生きた軌跡を 私は歌う

 

 

「これから」

 

七年前のあの日

あの日からみんな大人になった

あの日は誰かに助けてもらった

あの日の感謝を伝えていきたい

これからは

 

【 途中 省略 】

 

あの地震で多くのことに気付いた

私は多くの人に支えられている

このふるさとは美しい

今を生きる命が希望となり光となる

これから

 

【 後半 省略 】

 

 

 本校美術科の有志10人も、この前日、12/15に、相馬市の「ふれあいサポートアトリエ」を訪問し、ワークショップに参加してきました。お世話になりました。ありがとうございました。

今日は、このへんで

 

卒展校内展示第二弾

 今日から定禅寺通りでは、恒例となった「光のページェント」。仙台の冬の風物詩としてすっかり定着しました。例の大混雑がまた始まると思うと、憂鬱でもあるのですが、きれいなものはきれいなものとして残してほしいですね。

 さて、今日も午前中に雪が舞う寒い一日ですが、グランドでは体育の授業で元気な男子連中がサッカーに興じています。いいですね。若いというのは。たぶん、私が今サッカーをやったら、3分ぐらいで息があがり、あげくにどっか捻挫をしそうです。小学生の頃は、サッカーに夢中で頑張ったのですが・・・。年には勝てません。

 でも、スポーツ関係でうれしいことがひとつ。来年の「仙台国際ハーフマラソン」ですが、先日12/10に一般ハーフの部が申し込み開始となり、今年も無事ネットで申し込みができました。新聞によると29分で締切になったとか。ラッキーです。マラソンブームは、まだまだ続きそうです。これからの5ヶ月、しっかりトレーニング(?)に励みます。(怪我をしない程度に)

 さて、卒展の校内展示パート2の様子を紹介します。遅くなり、申し訳ありません。食堂前の空間は、幻想的な明かり+雰囲気のある音楽。今日は、一部です。

どうぞ、ご覧下さい。今日は、このへんで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「素朴・率直・雄大」&『イメージの世界を描く』

  昨日の続きです。昨日、紹介した万葉集の歌の訳はこうです。

 

   下野の安蘇の河原を、石を踏まないで、空を飛ぶようにして来たのですよ。だからあなたの本心をはっきり聞かせておくれ。

「素朴・率直・雄大」。万葉集というと、そのような特徴、歌風。これもまたその三つの言葉がぴったりの、いかにも万葉らしい和歌だと思います。

 

 ところで、校長室前の廊下には、今、卒展校内展示の第二弾と同時に、美術科1年 構成 デザイン分野の『イメージの世界を描く』作品展が開催中です。もしかしたらまだまだ初々しい1年次生の作品ですが、才能のきらめきが感じられる作品がずらりと並んでいます。

  ちなみに、紹介文がとても気に入ったので、ここに再掲します。

 

    自分が普段考えていることや、夢、性格などを客観的に考えながら詩を作りました。その詩をもとに、絵として視覚的に表現する課題です。自画像を取り込     みながら、現実ではありえない風景や、自分の理想とする世界などが描かれています。

    どうぞご鑑賞ください。

気になった作品がありましたら、備え付けの付箋に感想などをご記入いただき、作品わきに貼ってください。

 

 せっかくなので、二つばかり紹介します。本来ならば卒展校内展示の第二弾の紹介ですが、すみません。下級生にも少し活躍してもらいます。

 

 

 

 

 

 

「自分が普段考えていることや、夢、性格などを客観的に考えながら詩を作りました。その詩をもとに、絵として視覚的に表現する課題です」とありますが、いったいどんな詩を作ったのか、ぜひ見せてほしいなと思ったのでした。

 今日は、このへんで。(『みやぎの白書』の原稿が書けなくて悩んでいます。)

 

 

 

   

 

 

 

 

 

『栃木の文学』

  昨夜遅くから雪になって、早朝まで降り続きました。みぞれになったところもあるようですが、雪の重みで倒れた木で、不通になった区間も発生。今朝方は、電車の遅れで、始業時間を遅らせました。大きな混乱もなく、よかったです。これからの季節、しんどいところですが、まずは安全確保に気をつけてほしいです。

 さて、一昨日栃木県の高文連会長様から、郵便物が届きました。中には『栃木の文学』が入っていました。ありがとうございます。実は、熊本での全国高文連研究大会で、席が隣同士となり、話が弾む中で、同じ国語科であることがわかり、県の国語研究会で『栃木の文学』を編集発行しているのであれば、本県の『みやぎの文学』と交換できませんかとお願いしていたのでした。こちらが送る前に、届いてしまいました。中には、栃木高文連40周年記念に作製された「間々田ひも」製のストラップが入っていました。絹糸を材料にした、とても味わいのあるストラップです。栃木高文連のみなさん、ありがとうございます。

 せっかくですから、『栃木の文学』からひとつ紹介します。編年体で編集されているので、最初は万葉集。栃木にちなんだ歌です。

 

                             

下(しも) 野(つけの) 安(あ) 蘇(そ) の 河 原 よ 石 踏 ま ず 空 ゆ と 来(き) ぬ よ 汝(な) が 心 告(の) れ

 

万葉らしい歌です。訳は明日に。

今日は、このへんで。

 

「土曜ゼミナール」開催

 先週末から厳しい寒さが続いています。今朝、車のエンジンをかけたら、車の表示計にはマイナス3度と出ました。先週末は、仙台でも少しばかり雪が積もりました。根雪にならなくてよかったです。でも、日本海側や北東北では、かなりの積雪量。この秋、青森には二度お邪魔したので、青森で降雪量がニュースになるとドキッとします。雪国では、これから除雪がたいへんなのです。しかしながら雪が少なくて困っていたスキー場には、よかったかもしれません。これから本格的な冬。くれぐれも体調管理に注意を。

 さて、先週12/8の土曜日に、恒例の「土曜ゼミナール」が開催されました。今年は21講座が開講。特に外部からお招きした講師の先生方には、師走のお忙しいところ、本校生徒のためにお越しいただき、深く感謝申し上げます。各ゼミナールの様子は、下の写真をご覧ください。小生も、できるだけ各ゼミの様子を拝見したく、カメラを持って走り回りました。(カメラといえば、写真の専門家である東陽写場の後藤社長にも講師としてお越しいただきました。ありがとうございました。)

 講師の先生方とゼミナール名、内容については、下記のとおりです。講師の皆様に、深く感謝申し上げます。

 今日はこのへんで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

301208土曜ゼミナール.pdf