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2018年6月の記事一覧

 「22世紀を見る君たちへ」

  今日は、関東甲信越で早くも梅雨明け。宮城も梅雨明けを思わせるお天気です。アツいですね。でももっとアツくなったのは、例のワールドカップ。残念ながら第3戦目は負けましたが、辛くも決勝トーナメント進出。今度は初のベスト8進出に期待しましょう。

  さて、天気があまりにも良いので、今日は4校時の授業で、3年次の体育に潜入。グランドでソフトボールに入れていただきました。ソフトボール選択のみなさん、ありがとうございました。キャッチボール、ティーバッティング、そして紅白戦と、フルに楽しんできました。特にソフトボール大好きな女の子がいてくれたのは、ラッキーでした。私のような年寄りにも優しく対応してくれました。またお願いしますね。

しかしながら、改めてびっくりしたのは本校の体育の授業の展開の仕方。通常は先生が生徒に指示を出して動かすと思うのですが、本校では生徒のリーダーがいて、そのリーダーがメニューを決めて、自分たちで動いてやります。こういうところで、生徒の自主性、主体性を育てていきます。(もちろん年次によって、また時期によって多少の違いはあります)体育の前には、美術科の授業参観。ピーンと張り詰めたほどよい緊張感のある空間。美術棟のアトリエは、とにかく広いです。今は、市内美術展出品の追い込みでしょうか。みんな真剣です。一心に自分の作品に向き合っています。入選、入賞目指して、がんばってください。

 

  突然、私の愛読書に話題が移ります。一番身近なものは、各出版社のPR誌です。図書・波・本・ちくま・みすず、今のところ、この5冊です。力量のある各分野の書き手が、連載ものを始めたりすると、本当にうれしくなります。講談社の「本」最新の7月号では、平田オリザ様が新連載「22世紀を見る君たちへ」をスタート。表紙にこの活字を発見し、小躍りした次第です。中身は・・・とても刺激的です。一読、どうぞ。兵庫県豊岡市の小中学校での氏の試みは、機会があったらぜひ拝見したいものです。

  この「本」には、中屋敷均様が「科学と非科学――その間にあるもの」を連載中です。科学と非科学のはざまを、こんなにも知的好奇心を喚起し、学問的レベルを落とさずに書いていただける方がいるとは、びっくりです。文系の私は、だから科学の応援者でありたいとおもっています。一定レベルを超えると、ちんぷんかんぷんですが。水原紫苑様の「百人一首 うたものがたり」も今年1月から連載中。7月号には28番「山里は冬ぞ寂しさまさりける 人目も草もかれぬと思へば」が出ています。なつかしいですね、掛詞を覚えたとき、必ず扱った歌です。2年次のみなさんは、もちろんわかりますよね。わからなかったら、伊勢先生が泣きますよ。伊勢先生は、今日の古典の授業で、「わが庵は都の辰巳 しかぞ住む 世をうじ山と 人は言ふなり」を扱っていました。これも掛詞ですね。わからない人は、はい、復習です。明日の模試に掛詞がでるかもしれませんよ。

  さて講談社のPR誌「本」には、他に原武史氏(鉄道オタクは必読)、二宮清純氏(野球オタクは必読)、大澤真幸氏(哲学オタクは必読)が連載ものを執筆中。おいしい方々ばかりです。こうなると「本」は定価90円ですが、確実にウン千円以上の価値を持っています。これをただのPR誌と見て、通り過ぎるか、ウン千円以上の価値を見いだして、愛読者となるか、それは、ただただ、みなさんの勉学意欲、というよりも、知的好奇心にかかっています。明日は全年次、模擬試験。暑いところですが、日頃の成果をしっかりとぶつけてほしいと思います。今日は、このへんで。

 

 

 

 

 

 

一年次保健講話「高校生のための親になる備え」を実施しました

  蒸し暑いですね。来週にかけて30度前後の日が続くようです。これから梅雨明けまで、とにかくしんどい季節。くれぐれも体調管理に気をつけて。

さて、今日は実習生のところへ東北福祉大の下山忍先生がお越しになり、実際に実習生の授業を見学されました。反省会終了後、校長室へもお見えになり、貴重な情報交換ができました。ありがとうございました。来週は、次々と実習生の大学の先生方が見えられると思います。実習生のみなさんも一層緊張するかと思いますが、こんな経験、一生に一度しかできないと思って、頑張ってほしいと思います。

  さて、私のほうですが、実習生の授業見学は来週に回し、今日は昨日に引き続き、本校の先生方の授業見学です。「二次関数」「化学結合」「DNA」「再読文字」「漁夫の利」「リスニングの勉強法」「羅生門」「分子の構造式」「関税」などなど。とても「おいしい」メニューのオンパレード。高校一年生に戻った気分で、いわば授業のつまみ食いでした。生徒のみなさん、そして先生方、授業の邪魔をして、すみません。でも、福祉大の下山先生から「生徒が意欲的、積極的に発言するのに感動しました。宮城野高校生、すごいですね」と、お褒めのお言葉をいただきました。何割かは差し引く(?)として、生徒のみなさんから積極的に手が挙がるのは、とてもよいことだと思います。欲を言えば、隣同士、ペアでやりとりする際に、もう少し元気が出るとよろしいと思います。目指すは「主体的、対話的で深い学び」。意識改革をぜひ。

  ところで、昨日は宮城大学から塩野悦子先生をお迎えし、一年次生保健講話「高校生のための親になる備え」が実施されました。「よりよい親になるために、男女でしっかりとお互いの違いを理解し、思いやり、自分の気持ちを言葉で直接伝える、そして共有し助け合っていくことがとても大切なのだということがわかりました」、「大切な人を愛す、そしてその間に生まれた子どもを愛すことを繰り返した結果が私たちであり、先祖に感謝してもしきれないと思った・・・」、「私自身、両親からたくさんの愛情をもらって生きているし、生きていることに感謝しています。私も自分の子にたくさんの愛情を与えてあげたいと思うようになりました」等々、とてもナイスな感想を拝見しました。塩野先生、貴重なご講話、ありがとうございました。生徒のみなさん、そしてみなさんの子どもたち、またその子どもたち、ずっと続く子どもたち、それぞれの未来に幸多かれと祈って、今日はこのへんで。

 

 

 

 

「月やあらぬ ~ 」

 朝から雨でした。お天気が続いていたので、そろそろ雨が恋しいなと思っていたので、ぐっとタイミングです。うちのアジサイさんが、喜んでいるかのようでした。この季節、アジサイがきれいに咲いているのを眺めるのは、とても気持ちが和みますね。

さて、先生方の授業見学ですが、昨日はバタバタしているうちに、なにも参観できずじまい。今日は絶対実行に移そうと思い、ワクワクしていました。最初に見るのは、やはり国語です。2校時に2年次の古典を参観させていただきました。

 教室に入ると、黒板に業平の「月やあらぬ 春や昔の春ならぬ 我が身ひとつは もとの身にして」と大書してあるのを見て、感動。聴いていると、古今集の仮名序をやっているようでしたが、私にとってはやはり伊勢物語。高校時代はなかなか全体を読めなかったのですが、学生になってはじめて伊勢の全体を通読したときに、いいなあと思った次第です。(モテた記憶のない男からの単なるあこがれかも・・・)みなさんも、今はしんどいかもしれませんが、高校卒業後にゆっくりと熟読するといいですよ。もちろん口語訳付きでかまいません。古典のおもしろさに気づくかも。そういえば、図書室の加藤先生が、こんなの入れましたよと、今朝、教えてくれました。「ちはやふる」第1巻~第10巻。もちろん漫画コミックスです。若かりし頃、生徒に教えられ、「あさきゆめみし」を通読したのも、とてもナイスな思い出です。しばらく源氏物語で遊んでいました。私はもちろんサブカルチャーの肯定派。硬軟、いろいろと食べ尽くしたいほうです。

 さて、明日は、ワールドカップの運命の第3戦目。11時キックオフと聞きました。明日は、満月だと知っていますか? お月様を眺めながら、「月やあらぬ 春や昔の春ならぬ 我が身ひとつは もとの身にして」と心の中で繰り返すのもなかなか風流な気がします・・・

季節は確かにもう「春」ではないような気がしますが・・・今日は、このへんで。

 

 

 

 

 

 

「春はあけぼの」

 今朝、学校に着いてグランドに目をやると、キャッチボールをやっている男子生徒二人。うらやましいなあと思いつつ、校長室へ。教育実習は2週目に突入。予告していたのですが、今日から、小生は、先生方の授業見学を実施。先生方の授業を見学できるのは、本当に楽しみです。クラスによっては、実習生の授業ですが、それもとてもワクワクします。振り返ってみると、小生が実習をさせていただいたのは、30年以上も前。2週間、枕草子の「春はあけぼの」だけをやりました。「春はあけぼの」に2週間をかけたのは、あのときのみ。おかげで教材研究の奥深さを知ることになりました。教材研究は、悪くすると勉強したことの8割ぐらいは、授業で話さないで終わります。しかし、その分、良い意味で余裕が生まれます。実習生のみなさんは、今必死で教材研究に取り組んでいると思います。それが後々貴重な財産になります。つらいところですが、とことん教材に向き合ってほしいと思います。

 さて、ワールドカップからとてもナイスなニュースが流れてきました。セネガルと日本の試合は、引き分けに終わったところですが、試合後、セネガルのサポーターのみなさんも、日本のサポーターを見習い、試合会場のゴミ拾いを実施したというニュースが流れました。日本のサポーターのみなさんが試合後に会場のゴミ拾いを自主的にしていることは、世界中の賞賛の的になっています。自然に他国のみなさんも、そういう行動をするようになってゆく。とてもいいなあと思いました。ひるがえって、宮城野高校のみなさんは、どうですか?

大丈夫ですか? ことは、ゴミ拾いだけではなく、もちろんサッカーのサポーターのみなさんだけのことではなく、私たちひとりひとりの、ふだんのマナー、日常生活でのふるまい、ひいては、人間として最も大事なところにつながってゆきます。いろいろな場面にあてはめて、自分の行動に気をつけていきましょう。

 ところで、今年の総文祭は長野県で開催されます。小生の大好きな信州です。万葉集にこのような歌があります。「信濃なる 千曲の川の 細石(さざれし)も 君し踏みてば 玉と拾はむ」。犬養孝氏は、こんな解説をつけています。「愛情さえあればその人の持っているものまでうれしくなるのは、千古に変わらない人の心だ。好きな人の踏んだ小石が玉となるのも愛の強さにほかならない」。千古に変わらぬ人の心のふるさとを求めて、信州へ。この夏、みんなで信州総文祭を応援しましょう。今日は、このへんで。

 

 

 

 

 

河北ウィークリー仙台ジュニア2018年夏号で本校食堂が紹介されました

 6/25月曜日の今日は、先週土曜日の振替休日です。生徒のみなさんは、ほとんど登校していないと思ったのですが、勉学や文化祭の準備のため、登校している生徒がかなり・・・いいことです。がんばって!

 さて、先週金曜日に発行された「河北ウィークリー仙台ジュニア2018年夏号」に、本校食堂が紹介されました。(津田柚芽香さんにインタビューを受けていただきました)人気メニューの1位は定番の「ラーメン」、2位が「日替丼」、3位が「日替ランチ」。確かにみんなおいしいですね。小生も毎日利用させてもらっています。厨房のみなさん、ありがとうございます。本校の食堂は、開校当時「カフェテリア」を作る目的で作られたこともあって、とてもきれい。中庭に面しているのですが、採光性もなかなか良いですよね。今や、学習用の個別ブースも入っていて、生徒の学習にも利用されています。定期考査時は、空き時間に利用する者で、満員でした。みなさん、いつまでもきれいにして、利用してくださいね。

 今日は、振替休日になっていて良かったです。深夜のワールドカップ第二戦、日本はすごかったですね。私も寝るのを忘れて応援。日本は、先行されながら、二度も追いつき、引き分けに持ち込みました。しっかり勝ち点を積み上げた日本。予選最終戦が本当に楽しみになってきました。今日はこのへんで。

 

 

 

 

「職業人に学ぶ」/清掃ボランティア活動が実施されました

 本日6/23(土)、本校生徒にとって、進路選択の重要な指針となる「職業人に学ぶ」が実施されました。今年度は、各業界より18名の講師の方々をお招きし、それぞれのお仕事の魅力や厳しさ、必要な資質、高校時代にやっておくべきこと、またそれぞれの人生経験をふまえて、本校生徒に向けてのメッセージ等を語っていただきました。同じ内容で2コマ実施なので、生徒は好きな講座を二つ選択できました。小生も、できるだけ多くの講座に顔を出せるように走り回りました。(途中の入退場でご迷惑をおかけしました。すみません)講師の方々はそれぞれにすばらしいお話をしてくださいました。生徒も真剣に聴講し、熱心にメモをとっていました。今日紹介したいのは、昨日この校長通信で紹介した女川中の吉田先生の言葉。教員にとって大事な資質として、①コミュニケーション能力、②マイナスをプラスに考え、逆境を乗り越える力。この二つを強調していました。①の補足説明で吉田先生は、コミュニケーション能力には、「聴く力」も含まれるんだよと話していました。また「相手が話しやすい雰囲気にする力」も、そこに含まれるんだよと。ナイスな説明ですね。コミュニケーション能力というと、しばしば「話す力ーー出力」だけが強調されがちですが、そうとばかり言い切れない。「聴く力ーー入力」も大事・・・鷲田清一氏の『「聴く」ことの力――臨床哲学試論』。出版されたのは、1999年ですが、今でも熟読に値する本です。「聴く」ことを深く掘り下げると、こんな見方ができるんだなと、出版当時、すごい衝撃を受けた本です。「哲学」が身近なものになります。興味ある方は、どうぞ。(校長室に置きます)

 また横にそれました。すみません。吉田先生は、さらに②「マイナスをプラスに考え、逆境を乗り越える力」の補足説明で、学校の先生だからこそ言えるポイントだと思うのですが、授業中に集中力を欠いている子どもについて、それをマイナスばかりに見るのではなく、「いろいろなことに興味関心を持っているんだな」、「今日は、何かあったのかな」と見てとる力とも教えてくれました。今の時代、本当に大事な視点だと思います。お世話役の藤原先生は、吉田先生の成長に感激しておりました。(小生も心の内で感激の涙を流しておりました)他にも、今日は講師の方々からたくさんの宝石のような言葉をいただきました。「幽体離脱」、「批評的な仲間」、「一流と一番の違い」、「俯瞰」、「二十歳の時の失恋」、「看取り」、「他人に曝すこと」「日本の常識は世界の非常識」・・・。ありがとうございました。生徒は、それぞれにたくさんのことを学ぶことができたと思います。ふだんの授業では学べない、本当に貴重な宝物をいただきました。生徒の感想が楽しみです。

 

 今日、6/23の午後からは、PTA研修委員会の音頭で、清掃ボランティア活動がありました。文化祭を前に、学校周辺の除草・清掃活動を行いました。週末のお休みのところ、PTAの方々にはご協力いただき、心よりお礼申し上げます。また協力してくれた生徒のみなさんにも感謝します。ありがとうございました。気持ちよい汗をかくことができました。

今日は、このへんで。よい週末を。

 

 

 

 

 

「教師を志す高校生支援事業」について

   芝刈り機が入ったばかりのグランドでは、サッカーサークル所属の生徒でしょうか。思い思いの格好で、のびのびと好きなスポーツを楽しむ姿が見られます。本校ならではの、放課後の光景です。6/22の今日は、朝から青空が広がり、からっとした気持ちの良い1日となりました。こんな日は、からだが自然に動くんですね。彼らはきっと週末は、ワールドカップ第二戦に釘付けに・・・。日本の勝利を祈りましょう。

  さて、昨日も書きましたが、明日は「職業人講話」。みなさんが受講する講座は既に決まっていると思いますが、紹介したいのは教育の分野で、女川中学校から来校される予定の吉田友香先生です。吉田先生も本校第1回の卒業生。中学校で仕事が重なったため、朝最初の講座だけの開講となります。その分、一回目の講座の中で最も多い82名の受講生が集まる形となりました。えっ! 本校1・2年生には、こんなに教育業界に興味関心を抱いている生徒が多かったのでしょうか? びっくりしました。すごいですね。吉田先生には、もしたるんで聞いている者がいたら、遠慮なく厳しく指導してくださいとお願いしました。みなさん、気をつけてくださいね。すごい、パワフルなお姉様ですよ。それで、しっかりたくさん教えてもらってくださいね。小さな声で挨拶なんかしたら、怒られますからね。

  ということで、少しばかり教育分野に興味関心を抱いているのであれば、みなさんに紹介したいのが、県教委と宮城教育大学とが主催する「教師を志す高校生支援事業」です。進路部から案内が各クラスに届くと思いますので、連絡を聞き漏らさないように。県内高校生400名定員です。期日は、8/7か8/8のいずれか1日。実際に宮城教育大学に行って、教師という仕事についていろいろと教えてもらったり、また大学の研究活動を実際に体験できたり、教師を目指す人にとっては、とても貴重な機会です。ぜひ教師志望の生徒は、手をあげてください。今、教育実習生のみなさんの日誌を拝見していますが、みなさん、すごいですね。りっぱです。みなさんと少しでもコミュニケーションをとりたい気持ちが前面に出ています。みなさんからもどんどんいろいろなことを尋ねてください。もちろん勉強も。なお、「教師を志す ~ 」と似たような企画で、県教委主催の「医師を志す高校生支援事業」もあります。こちらは、医師を目指す人向けに、夏期の勉強会スタイルです。こちらも進路部から案内が各クラスに届きます。医師という仕事とは実際にどうなのか、医学部合格に向けてどう勉強すればよいのか、他校の生徒とお互いに刺激し合い、切磋琢磨したい人向きです。

校舎玄関前のタブノキが、少し赤みを帯びてきました。近づいてみると、先っぽに緑色の実がたくさんついています。20年前には、なんにもわからなかった季節の推移・・・気持ちのよい汗をかいた生徒たちが、三々五々下校していきます。今日はこのへんで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6/23(土)・・・職業人講話が開催されます!

  本日、6/21は、夏至。もちろん1年で最もお昼が長い日です。今朝のテレビで「日の出4:13、日の入り19:03」と出ていました。すごいですね。夜の7時過ぎてもまだ明るいのですから。これだけ日が長いと、なんか得したような気がします。今朝は曇り空でしたが、日中は晴れ間ものぞき、気温も上昇。今、ちょうど夕方の本校の下校時間となりましたが、まだまだ外は明るいです。グランドでのサークル活動を終えた生徒の顔にも、もう少しやりたそうな気持ちがちらっと・・・。

 さて、あさって土曜日は、いよいよ「職業人講話」です。毎年、各業界からたくさんの講師の方々にご協力をいただいています。私のほうでは、少し欲張って昔の教え子たちの本校第1回生にお願いしたところ、4名の方々にご快諾をいただきました。その中の、尾形哲也君を少しばかり紹介します。彼はまもなく発行予定の今年度版学校案内パンフレットにも登場します。「未来に羽ばたく卒業生」のページです。確か某市の消防から転じて、IT会社を起業した男です。アラフォーのナイスな男です。在校中、異性から相当人気があったような気がしますが、それは、本人に聞いてください。また本当に羽ばたいているのかどうか、実はもがき苦しんでいるのか、いや楽しくて楽しくて仕方ないのか、そのへんは、ぜひ土曜日の講話で。

 3年次の6月マーク模試のデータがアップされました。善し悪しに一喜一憂することなく、ぶれることなく、目標に向かってひとつひとつ丁寧に、やるべきことをしっかりと継続すること。他校さんは、県総体直後です。これからが本番ですよ。今日は、このへんで。

 

教育実習がスタート/広瀨淡窓の漢詩から

 本日6/20から教育実習がスタートしました。7名の実習生のみなさんですが、それぞれに本校のOB・OGであるとのこと。朝、職員室で先生方に自己紹介していただきましたが、挨拶したときの元気のいいこと。頼もしいですね。後輩のみなさんにも、あのくらい元気よく挨拶してほしいです。よろしく。

 さて、その実習生のみなさんに9:00から校長挨拶をしました。持ち時間はたった15分。その冒頭で、好きな漢詩を紹介させていただきました。大分県の生んだ偉大な教育者である広瀨淡窓。私は、3月まで勤務していた視覚支援学校勤務の時に、氏の漢詩に出会いました。それまで知らずに漢詩を教えていたことが残念でなりません。今や、私にとって心の支えになっている漢詩です。紹介します。

 

  休 道 他 郷 多 苦 辛

  同 袍 有 友 自 相 親

  柴 扉 暁 出 霜 如 雪

  君 汲 川 流 我 拾 薪

 

 今は、ネットの時代。手元のスマホで「広瀨淡窓」を検索すると、氏の作った有名な漢詩として、すぐにこの漢詩が出てきます。訳も出ていると思います。なんでもないのですが、「他郷」で辛抱を余儀なくされ、くじけそうな時、この漢詩を口ずさむと、本当に励まされ、勇気づけられます。人の生存の原点に立ち返ること、基礎基本を大事にすること、「凡事」を徹底すること。

 ワールドカップで日本が下馬評を覆し、歴史的な勝利をおさめたのも、そのように基本に徹したからかもしれません。プロに学ぶというのは、そういうことです。今日はこのへんで。

 

定期考査終了/小論文個人指導説明会が行われました

 今日、6月19日で第1回目の定期考査が終了しました。生徒のみなさん、今年度最初の定期考査は、どうだったでしょうか? 今日も合間に校舎を巡回しましたが、みんなが真剣に考査問題に取り組む姿がとても頼もしく見えました。1年次生にとっては、高校生活初めての定期考査。強い緊張を強いられる4日間だったと思います。ゆっくり休んでと言いたいところですが、これからひと月も経たないうちに、文化祭ですね。今朝は梅雨らしく霧雨も降っていましたが、定期考査が終了する頃には、晴れ間ものぞき、校舎内やグランドでは、早くもサークル活動に励む姿も見られました。そう言えば、生徒昇降口を上がったところに、文化祭のポスターが掲示されました。レトロな雰囲気で、とてもナイスですね。他校では、絶対まねができないワザです。しかし、教えられて気づいたのですが、右下隅に変な男が・・・こういうのを「肖像権の侵害」と言います。

 ところで3年次生は、本日、定期考査終了後に「小論文個人指導説明会」が開催されました。既に各自が進路実現に向けて本格的に始動していると思いますが、定期考査終了後の節目です。グットタイミングです。大会議室が満員でした。若い頃、少しばかり小論文の指導に熱くなった自分にとって、懐かしい、そしてびっくりする光景です。みんなには、小論文を勉強することにより、ぜひとも「小論文を超えるもの」を学び取ってほしい、強くそう思います。

 先日、梅雨の合間に、うちの小庭で「ほたるぶくろ」の花を見つけました。敬愛する杉本秀太郎氏が著書「みちの辺の花」で、このように紹介しています。

 

 「 ~ 一抹の幼なごころをよみがえらせ、ほんの一時にせよ、人をいわば詩人に変える魔法が、ほたるぶくろという呼び名にはひそんでいる。この花に出会ったのが梅雨晴れの昼下がりであっても、ほたるのとぶ夜のやみがあたりを領しているような気分をうながす。」

 

 昨日、地震で倒れてきたブロック塀の下敷きになり、痛ましくも亡くなってしまった小学生の女の子に、このほたるぶくろを手向けたいと思います。合掌。(6/19記)

 

大阪で大地震・・・亡くなった方々のご冥福を心よりお祈りします

 朝、学校に着いてパソコンを立ち上げたら、大阪で震度6弱の大きな地震発生のニュースが飛び込んできました。ネットで見ると、午後5時現在、3人死亡、300人超けが。特に小学生の女の子が登校途中、小学校のプールの崩れ落ちたコンクリート塀の下敷きになり、その尊い命が奪われたとの、本当に悲しいニュースも入ってきました。ご冥福を心よりお祈り申し上げるとともに、他の被災された方々にもお見舞い申し上げたいと思います。本校でも、危険箇所の有無の確認・点検を早急に行います。また最近、全国各地で大地震が頻発しています。生徒、保護者のみなさんには、ご家庭におかれましても、防災対策の再確認をお願いします。

 

情報機器研修会・教育実習生打ち合わせが行われました

 昨日、定期考査2日目の金曜日の午後、先生方対象の情報機器研修会が開催されました。先生方にとって、定期考査期間中の午後は、もちろん採点処理に励むところですが、その合間を縫って各種研修会も行われます。昨日は情報機器の研修会。先生方の情報処理能力の高さ、そして、授業へのICTの活用力。小生などは、もうとても追いつけません。先日、本校の保体の先生が教えてくれました。今の生徒は、iPadを活用して、自分の実技を繰り返し動画で見ることにより、あっという間に宙返りができるようになるとのこと。その動画を見て、小生もびっくりしました。今の生徒がうらやましいです。また、金曜日の午後には、来週、定期考査後から始まる教育実習の打ち合わせ会がありました。本校OB・OGのみなさんが先生の卵として、教壇に立つことになります。若い先輩方に勉強のみならず、大学生活のことなど、たくさん教えてもらってください。今日は、このへんで。

土曜学習会 ~ 開催中 ~

 6月16日、今日もすっきりしないお天気です。でも、定期考査の合間の土曜日に、本校では校舎を開放して、土曜学習会が行われています。年次を問わず、3年次から1年次まで、たくさんの生徒が各教室で学習に励んでいます。質問に対応する先生方も各年次、各教科で分担して来てくれています。生徒の努力、教員の支援、それぞれの真剣な姿勢に、本当に頭が下がります。定期考査も残り2日。最後まであきらめず、頑張ってほしいと思います。ご家庭におかれましても、ご協力、よろしくお願いします。

 

教員対象の進路研修会が行われました

6月15日、今日は昨日と打って変わって、どんより曇り空。定期考査2日目です。生徒のみなさんには、梅雨空を吹き飛ばすくらいのパワーで、定期考査にあたってほしいと思います。

さて、昨日6/14の午後、先生方向けの進路研修会が開催されました。これまで本校生徒が受験してきた模試やスタサポの結果をもとにして、各年次の現況と今後の対策のポイントが話し合われました。特に3年次の生徒は、既に6月のマーク模試や公務員模試が終わっているところですが、定期考査終了後は、それぞれの進路実現に向けて臨戦態勢に入ります。先生方も、真剣です。歓喜の栄冠を勝ち取れるように頑張りましょう。

 昨日は、伊勢先生とともに、小論文の研究会にも参加してきました。講師の先生(先日紹介した大堀氏です)がいみじくも語っていました。AIが各分野でどんどん活用されるようになったときに、人間にとって、人間の尊厳を守るための最後の砦。「意味を理解する人になってください」。これは、もちろん、ある大学の小論文入試問題の資料文の一節です。

当然、こんな質問が予想されます。「意味を理解するってなんですか?」。この答えは、先生方にお任せします。今日は、このへんで。

 

 

映画のともしび

 HPで校長通信を始めたところ、早速ある保護者から反響がありました。保護者でもありますが、同窓生でもある方です。「毎日書くんですか?」との質問です。ふう~。できればそうしたいですが、こればかりは、ちゃんと約束はできません。今のところ、不定期で。すみません。相変わらず、いい加減な男です。

 さて、今朝は、映画の話でスタートです。ラジオを聞いていたら、市内の老舗の映画館、セントラルホールが今月いっぱいで閉館するとか。残念です。忍びないですね。小さな映画館が閉館に追い込まれるのは、本当に悲しいことです。そのニュースを聞きながら、20年前の、本校での離任式の挨拶を思い出しました。卒業式を終えた一回生もたくさん来てくれました。確か、自分にとって思い出の映画の話をしゃべったはず。映画といえば、是枝監督がカンヌでパルムドール賞を受賞しました。すごいことです。「万引き家族」、早く見たいです。(「そして父になる」で、小生も父親としての自覚を少し持てたような・・・でも、やはり失格です。すみません。本校PTAの方々にご指南を頂戴したいと思います。)

 最近見た映画では、「ミッドナイト・バス」が印象的でした。これも市内の小さな映画館で見ました。朝ドラでお茶の間の人気者になった葵様が、これまたすごい好演でした。泣けました。映画といえば、遠くで教師をやっている教え子様が、日曜の朝一番に映画を見るのを始めたとか。その方曰く「恋雨、いいですよ」。そう教えられたのですが、なんのことやら、よくわからなかったです。ネットで調べたら、最近封切られた「恋は雨上がりのように」らしく・・・。小生、映画は一人で見るのが趣味ですが、この年になると限界は、「ちはやふる」です。あれは、小倉百人一首かるた専門部の部会長職にあった(名前だけの部会長職)ので、義務感(?)で見ました。よかったです。すず様のかくれファンになりました。 (本校の、小倉百人一首かるたのサークルの復活の可能性は?)

 

 セントラルホールでは、6月最終週に「楢山節考」などを記念上映するそうです。田中絹代様主演のもの。緒方拳さんが出たものは、学生時代に見たような(記憶が混乱)。

 

 いよいよ今日から、今年最初の定期考査が始まりました。始業前の朝早くから、三年次の教室では、先生が生徒の質問に答えていました。ある教室では、足を長く伸ばして、とてもリラックスして教科書を読んでいる生徒も。授業では、きちんと姿勢を正して受けてくださいね。

 一年次の生徒にとっては、高校生活初めての定期考査。これからちょっとみなさんの様子を見にいきます。しっかり頑張って!

 

今日は、梅雨の合間の、すばらしいお天気。生徒のみなさんへ。初日の考査が終わったら、おいしい空気をいっぱい吸って、リフレッシュを。今日はこのへんで。

 

 

 

「小論文 書き方と考え方」について

 今日は、小論文について書きます。先月、「小論文 書き方と考え方」という本が、講談社選書メチエから出版されました。著者の大堀精一氏は、小論文の指導で、全国各地の高校で講演をなさっている方です。この本の序章に書かれてある一節を、本校生徒や教職員、保護者のみなさんに少しばかり紹介したいと思います。

 

     「書く」というのは思っていることに輪郭を与え、他者とコミュニケーションしながら社会に居場所を形づくるための言葉を見つける作業そのものなの

    だ。だから私たちは「書く」。      

     

     そこには、小論文を課すことを通じ、受験生がこれから生きることになる社会のリアルな姿を深く見つめられるかどうか、現実と向き合って感じたことを

    的確に言葉にできるかどうかを試そうとする、大学からのメッセージが込められている。      

   

     書くことをくぐらなければ、自分の思いの核にあたるものを抽き出して把握することはできない。        

 

     思っていることを言うためには、向き合う対象を多面的に見て深く考えることから始め、簡単には言えないという「感じ」を言葉で埋めていかなければな

    らない。それが「書く」ということの意味であり、始まりでもある。      

 

     思っていることを言えないという「感じ」を、私は「異和感」という言葉で表現している(通常は「違和感」と表すのであろうが、私の学生時代はむしろ

   「異和感」と書くほうが一般的だった。以来、ずっとこの字を使ってきたので、本書でも「異和感」と表現する)。

 

     自分を取り巻くできごとや情報、経験、それらから湧き上がってきた自身の思いが、他者に届くような言葉になりきれていないという異和感。「書く」と

    いうことはこの異和感から始まる。

 

     世界への異和感は決して世界の否定ではない。それは、世界を少しでも自由に生きていく行為の根源にあるエトヴァス(何か)なのだ。

 

  大堀さん、すみません。引用することの快感。そういうものを味わいながら、ここまでワープロを打ってしまいました。お詫びしながら、もうひとつだけ、紹介させてください。

 本書の19P『自分の言葉を持つ』に、「 ~ 福島県のある高校で教壇に立ち続けてきたT先生の言葉を紹介したい」とあります。この一節を読んで、お隣の福島県在住の、情熱あふれる指導により、自分にとってまだまだ強烈な印象を残しているT先生のことだと、ピーンときました。福島県の進路指導をリードする素晴らしい先生でした。T先生は、二〇一一年三月十一日、沿岸部にある勤務先の高校で生徒ともに被災しました。以下、大堀氏が紹介しているのは、T先生が東日本大震災から四年あまり後に首都圏の高校で講演されたときの言葉です。

    

    勉強するのは、「知らないこと」で大人から差別を受けないためです。これは一番辛い差別です。それと目の前にある厳しい現実を乗り越えるには、知らな

   いとダメなんです。

 

 「厳しい現実」。それだけでなく「理不尽でさえある現実」。それを乗り越えるために、何が必要か。少なくとも「書く」ことにより「自分の言葉を鍛える」ことで、何かが見えてくるはず。  

 今日は、少し理屈っぽい話になりました。昨日、防災避難訓練をやりながらT先生のことを思い出した次第です。  

 明日、大堀氏と再会できます。また刺激的な話が聞けそうです。楽しみです。校長室から、生徒が体育の授業でグランドを元気に走り回る姿が見えます。こっちもそろそろカラダを動かしたい気分・・・邪魔になるだけですね。校舎玄関前の大木、タブノキの下には、満開のレンゲツツジ。とてもきれいです。今日は、このへんで。    

防災避難訓練が実施されました!

 

こんにちは。本校HPへ、ようこそ。小生は、校長の遠藤吉夫と申します。この4月に本校10代目の校長として着任しました。本校は、小生にとって、開校当初の平成7年から平成10年まで教諭として勤務し、第1回生とともに汗を流した思い出深い学校です。小生は、4月の着任当初の職員会議において、「見える化」を積極的に推進しますと、教職員に向かって宣言しました。以来、2か月余りが経過しました。ちょっと出遅れてしまいましたが、いよいよ学校HPで「校長通信」をスタートさせます。ここでは、本校が展開するたくさんの特色ある取り組みを、いろいろな角度から紹介したいと思います。また、授業を担当できない分、生徒に伝えようと思っても伝えきれない思いも、ここで少しでも伝えることができればと思います。本校では、とても情熱的に活動を展開しているPTA・教育振興会・放後活動後援会のみなさんがいます。学校の良き応援団です。元気なお母さん、お父さんに少しでも追いつきたく、小生も微力ながらこの通信の発行を続けていきたいと思います。よろしくお願いします。

 さて、今日6月12日は県民防災の日。本校でも7校時に防災避難訓練が実施されました。ふだんあんなに元気な生徒たちが「無駄な私語」をなくして、「安全確保→避難→整列→点呼」まで、どういった動きを見せるか、ちょっと不安なところも正直ありました。しかし、それも杞憂でした。観察している中では、無駄な私語等、避難に際してこちらから注意したくなるような気配はほとんどなく、きちんと避難、整列、点呼までをやってのけました。この子たちは、すごいなと思いました。すごい集中力を持っているなと思いました。

今後は、教頭先生が講評で話したように、「備えあれば憂いなし」です。いざという時の備えを、万全に。東日本大震災を経験した私たちの大きな課題です。思い返せば、宮城県沖地震は、ちょうど40年前の1978年。今の生徒たちはもちろん生まれていません。小生は、高校2年の時でした。それから30年余り経って発生したのが、あの東日本大震災。(実は、宮城県沖地震と東日本大震災の間にも、本県は大きな地震に2度見舞われています)生徒には、自分が生きているうちに、再び大きな地震に遭う可能性が大きい、だからこそ、いざというその時にどう対応するか、常に防災意識を高くして、備えをしっかりして生活してほしい、強くそう思います。

 本日の県民防災の日、そして本校の防災避難訓練を機に紹介したいのが、今月初旬に河北新報出版センターから出た「生かされて生きる」。著者は、元石巻西高等学校長の齋藤幸雄先生。震災を語り継ぐ上で、貴重な証言がいっぱい詰まった本です。本校図書館にも置いてもらいます。ぜひ手に取って読んでみてください。

 まもなく第1回目の定期考査。朝早くから下校時まで、一生懸命勉学に励む本校生徒の姿がまぶしいです。校地内のヤマボウシもきれいに咲きそろいました。一回目はこのへんで。