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校長通信

河北美術展・・・「賞候補」・「入選」おめでとう

 今日も、雨が降ったりやんだりの天気で、気温も10度以下の、肌寒い天気です。でも、昨日お知らせしたとおり、3年次は模擬試験、1・2年次はGPS-Academicに熱心に取り組んでいます。特にGPS-Academicについては、本校で初めての取り組みということで、小生もみなさんの取り組む様子を見学させてもらいました。びっくりしました。組み立ては「選択式問題」・「記述・論述式問題」→「思考力の自己評価」→「グループワーク①」「グループワーク②」となっています。グループワークでは、記述・論述式問題の「振り返り」を実施します。このグループワークで、みなさんがわいわい議論するところを見て、思わず感動してしまいました。特に1年次のみなさんは、入学して3週間ほどが経過したわけですが、こちらもほとんど余裕がなく、授業の様子を見る機会がないままに、ここまできてしまいました。実のところ、ホームの雰囲気はどうなっているんだろうと心配していました。でも、今日の様子で、そんな心配は吹き飛んでしまいました。みんなでワイワイと楽しく議論する様子をみて、安心しました。みんなが仲良く学ぶ様子、本当によかったです。この調子で頑張ってほしいと思います。先生方も、休みのところ、ありがとうございました。昨日の、短時間の研修だけで、これだけのことをきちんとマスターして、生徒の指導に当たっていただけることに、深く敬意を表したいと思います。

 保護者のみなさまに対しましても、4月8日のスタートからここまで、大きな事故もなく子供たちが学校生活を送っていることについて、深いご理解とご協力を賜り、感謝申し上げます。5/11のPTA総会を楽しみにしております。ご出席、よろしくお願いします。

 

 さて、4/25から開催している「河北美術展」ですが、今年度、本校からは「賞候補」2名、入選6名の合計8名が受賞しました。おめでとうございます。「賞候補」については、「入賞」まであと一歩ということで、美術展の図録には入賞作品と同等に、写真入りで掲載されることになります。一般の方々と肩を並べての公募展において「賞候補」2名は、大変意義のあることと思います。また入選も6名ということで、今年も美術科の現役生徒が大活躍しました。さらには今年3月に卒業したばかりの22回生からも、4名が入選したとのこと。これまたおめでとうございます。会場は例年の藤崎に加え、今年からTFUギャラリーミニモリにも展示されているとのこと。保護者のみなさま、ご家族のみなさま、ぜひご高覧いただきたいたいと思います。生徒のみなさんも、ぜひ友達を誘って見にいってください。

 1年次の美術科のみなさんは、今日の午後から明日まで「デッサン講習会」です。腕をどんどん磨き、これからの様々な美術展で活躍してください。

 今日は、このへんで。

 

平成から令和へ

今日は、4月授業日の最終日。平成という時代がいよいよ閉じようとしています。万感の思いで平成を見送り、令和を迎えたいと思います。

今日は、朝から冷たい雨が降り、本当に寒い一日でした。夕刊にも「寒の戻り」が大きく見出しになっていました。みなさん、明日は3年次が模擬試験。1・2年次がGPS-Academicです。このGPS-Academicとは、みなさんの「問題発見・解決に必要な思考力を測定・育成するアセスメント」です。模擬試験とは違うものです。これからの時代を担うみなさんに必要な「思考力」を多角的に測定・育成するものと考えてください。学校としても初めて実施するものです。明日、お天気が心配ですが、防寒対策をしっかりして、受験してください。

明日の模試とGPSが終わると、いよいよみなさんはGW。(と思ったら、美術科1年次は、デッサン講習会が日曜日までありました。頑張ってくださいね。)GW中にも、いろいろと学習課題を出してもらったと思います。学習時間をきちんと確保し、「知の体力」をしっかりと養い、そうした上で、家族との時間やプライベートの時間を有意義に過ごしてほしいと思います。

なお、河北美術展も開催中。本校からもたくさんの入賞者が出ました。私も見に行きたいと思います。

今日は、このへんで。

 

1対1の授業

昨日は、出張で終日学校を不在にしました。どうも最近は一日でも学校を休むと、ボーとして、仕事がなかなかはかどらなくなります。体力の限界かなと思っていたら、突然国語科のG先生が入ってきて、「校長先生、通信に書いていた『知の体力』ですが、1年次の国語の教科書に掲載されていますよ」とのこと。どれどれと見たら、本当に教科書の冒頭は永田和宏氏の「知の体力」でした。はい、まいりました。「からだ」の体力がなくなったら、「知」の体力でなんとかしろということですね。年寄りですから、なんとかしないといけません。でも、永田氏は、すごかったですね。理系でいながら、歌人としてもすごい作品を作っていました。敬愛する人です。1年次のみなさん、永田氏を師匠として、がんばりましょう。ついでに、先日、『昭和の古本屋』で寺山修司の評伝(文庫本)を見つけて、久しぶりに寺山を読み始めました。記憶をさかのぼると、当然学生時代にかぶれたのですが、宮城野高校創立時の一回生対象の授業で、「1対1」の授業をやっていました。今考えると恐ろしいですが、あの頃の特権です。確か一回生が2年次にあがったときだったと思います。1年間、ひたすら現代短歌を二人で読んでいました。塚本邦雄の短歌「革命歌作詞家に凭りかかられてすこしずつ液化してゆくピアノ」。これで何時間も議論したのが懐かしい思い出です。

 今日は、このへんで。

 

キャッチボールと青葉山

  昨日の放課後、某保健体育科の先生と久しぶりにキャッチボールをさせていただきました。もちろん、体育祭での生徒チームとの試合のための練習です。(体育祭のテーマが昇降口に登場しました。すごいです。)10球ほど投げたら、下半身にピリピリと何かが走ったので、やめました。もう年ですね。無理はしないようにします。

 昨日の夕刻には、宮城教育大学の国語の先生のところにご挨拶にうかがいました。なんか青葉山がどんどん変わってきているなという印象を受けました。かつてゴルフ場だったところは、今や東北大の一大キャンパスです。日曜日の説明では、そこに学生寮を作るという話を聞きました。寮というより、大学では「ユニバーシティ・ハウス」と称するとか。すごいハウスが誕生します。大学の進化はすごいですね。でも、青葉山に「ホー・ホケキョ!」と聞こえてきた時には、思わず感動しました。いつまでも、あの鳴き声はあそこで変わらないでいてほしいです。

 さて、明日は終日出張です。新しい仲間とも再会します。楽しみです。

今日は、このへんで。

 

PTA三団体のみなさんに感謝

 今日は、初夏の汗ばむくらいの陽気で、グランドで体育をしているみなさんが、うらやましくなるくらいの天気でした。

先週末、土曜日には、新旧のPTA三団体のみなさんが勢揃いで役員会を実施しました。恒例の昼食会では、みなさんの挨拶が面白いこと面白いこと、和気藹々の雰囲気でした。5/11の総会が楽しみです。みなさん、花見日和のところ、学校にお越しいただき、ありがとうございました。1年次の新しい役員のみなさん、よろしくお願いします。また卒Pのみなさん、長い間、本当にありがとうございました。このお礼は5/11に、ゆっくりとさせていただきます。

さて、4/8以来、三週目に突入です。平成も実質最後の週となりました。名残惜しいところですが、テレビでは、平成を懐かしむ番組が毎日どの放送局でもやっています。歌番組は、まさにそうですね。みなさんにとって、平成を代表する曲は、いったい何でしょうか? 自分にとっては、ナツメロというと、平成というより、昭和なのですが・・・。

昨日の日曜日に、国際センターで、東北大学の進学説明会がありました。4月の早い時期ということで、受験生の意識がまだまだのようで、高校生の入りが今ひとつでした。みなさん、いろいろな大学が今後説明会を実施すると思います。志望校の幅を広げて、積極的に情報収集にあたってほしいと思います。

今日は、このへんで。

 

良識

4/19(金) 

昨日、新しい管理校医の先生にお越しいただき、内科検診を行っていただきました。生徒のみなさんが行儀良く検診を受けてもらえればいいのですが、待っている間のおしゃべり等がちょっと心配でした。でも終わってみればとても行儀がよくて何にも問題なかったですよとのこと。看護師さんからも同じような感想をいただき、安心しました。みなさん、さすがですね。待っている間に、うるさくすることもなく、とても良識ある態度だったようです。これからも若い大人として、社会生活の基本的なマナーを大切にする宮城野高生であってほしいと思います。4月の第二週目、大きな事故もなく、無事終えられそうなことを喜びたいと思います。

 今日は、このへんで。

 

昭和の古本屋

昨日の河北新報に、仙台の某出版社さんが古本屋さんをオープンしたとの記事が掲載されていました。うれしいことです。古本屋の言は感動的です。「目指すのは若い頃に通っていたような『昭和の古本屋』。本好きはいつの時代もいる。はやりのカフェはないが、しっかりと本を届けたい」。『昭和の古本屋』。「平成」ではありません。もちろん「令和」を先取りしたものではありません。『昭和』です。実は私の部屋も『昭和の古本屋』です。古本に占領され、足の踏み場もありません。家族には、怒られっぱなしです。それでも、これだけは、やめられません。昨日も、国語科の某女史から、『手の変幻』を貸してくださいと言われました。単行本のほうは、どこかに埋もれているのはずなのですが、見つかりませんでした。でも、講談社の文芸文庫本で出たものだけはすぐ見つかりました。教科書で習う「ミロのヴィーナス」。あれを読んだら、絶対清岡卓行のファンになるべきで、出典の本全体を読むべきです。ついでに彼の詩集も読むべきです。そうしたら、しばらく至福の時間に浸ることができます。『昭和の古本屋』は、まだまだ健在です。

今日は、このへんで。

 

校医の先生

 今日は、出張のため、午前中に利府高校、午後から仙台青陵中等学校、そして夕方には仙台二高とまわってきました。少しハードな一日でした。が、何がよかったかというと、それぞれの学校で桜が満開だったということです。とてもきれいで、本当に心が洗われるようでした。このまま天気が続いて、今度の週末もお花見ができると良いですね。本校のハナモモも、満開になるかもしれません。グランド脇にあるモクレンの花は写真のとおり。グランドの芝も写真のとおり次第に生き返ってきました。来月の体育大会の頃には、青々としたグランドになると思います。

 明日は、内科検診。代替わりした管理校医の先生が本校に初めてお越しになります。本校生徒の健康管理について、よろしくお願いしたいと思います。

 今日はこのへんで。

 

 

挑戦状

  花の都、パリのノートルダム大聖堂で火災発生というショッキングなニュースが飛び込んできました。怖いです。尖塔が崩れ落ちたということなので、フランスの方々はどんなに落胆されたことか。さらには、日本でも阿蘇山が噴火したというニュースも入ってきました。大地震で大きな被害があった熊本の方々も、復興がまだまだという状況だと思います。大きな噴火にならないことを祈るばかりです。

 さて、昨日から校長室前の廊下には、恒例の美術科入学生の自画像が展示されました。写真のとおり、それぞれに合格、入学の喜びをストレートに表現しています。みなさん、この初心を大事にして3年間を過ごしてくださいね。先輩たちは、これから開催される河北美術展をはじめ、たくさんの美術展で入選、入賞の活躍を見せています。ぜひ先輩たちに続いて力作をたくさん生み出してほしいと思います。

 グランドには、体育の授業で気持ちのよい汗を流す生徒たちの姿。これからどんどん暖かくなって、運動に最適な季節を迎えます。5月の体育祭まであっという間です。準備をよろしくお願いします。

今年も教員チームと、野球orソフトボールの試合をしたいです。去年、出場できなかった分、今年はちゃんと練習して生徒チームをやっつけたいと思います。ぜひ試合の実現を! これは、挑戦状です。

 昼休みに外に出て、ハナモモ+梅+ムスカリの写真を撮ってきました。生徒のみなさん、ムスカリがどこに咲いているか、わかりますか?

 今日は、このへんで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハナモモが咲き始めました

  早いもので、今日は4月15日。平成は残り半月となりました。土曜、日曜は花見に絶好のお天気。みなさんは、どうだったでしょうか?

さて、今年は桜前線が早かったと思っていたのですが、去年はもっと早かったようで、去年の入学式で、私はこのように式辞を読み上げていました。

「今年は桜前線が駆け足で日本列島を北上し、すでに県内各地で桜の花が満開となっております。本校でも,校舎南側のハナモモの花がきれいに紅色に咲き始めました。」

 校舎南側に植えられている、そのハナモモの花ですが、去年より一週間ほど遅く、今日あたりでその花が紅色に咲き始めました。きれいなものです。みなさん、気づいていますか? 新年度の授業が始まって、いろいろと大変だと思いますが、気持ちを落ち着けるためにも、時々ハナモモに目をやることも大事だと思います。

 さて、明日のLHRでは、進路希望調査が行われます。新年度早々、記入するのは大変かもしれませんが、みなさんが家庭で親御さんと進路について相談する良い機会だと思います。これからの勉学の目標作りにもなります。高い目標をぜひ持ってほしいと思います。

 今日は、このへんで。

 

満開

  入学式から始まった今週ですが、なんとかその年度最初の週をのりきりました。新入生のみなさんは、本日オーエンス泉岳でのオリエンテーション合宿を終え、15時過ぎに元気な顔で学校に戻ってきました。お疲れ様でした。本日10時からは、村上育朗先生を講師に迎えての進路講演会がありました。いかがでしたか? 『去稚心』から始まって、相当インパクトの強い講演会だったと思います。でも、みなさんには、早く一皮も二皮もむけた高校生になってほしい、そう強く思います。『自律』とは、自分をコントロールできること。『凡事徹底』とは、あたりまえのことを、心をこめて実行すること、その他もろもろ、たくさんの記憶に残る言葉があったと思います。ぜひとも今後の高校生活に生かしてほしいと思います。村上先生には、昨日の2年次生への講演会、その後の教職員向けの講演会に続いて、本日わざわざ場所をオーエンス泉岳に移しての講演会でした。陸前高田のご自宅から本校生徒のために、わざわざお越しいただき、二日続きの講演会を実施していただきました。本当にうれしく思います。今後とも、本校をあたたかく見守ってほしいと思います。

さて、今日泉が岳からの帰りに、仙台市内の町中の学校に寄ったら、校庭の桜が満開でした。おととい、昨日の大雪に耐え、きれいに咲き誇っています。週末には、県内の花の名所は、どこも花見の人たちでいっぱいになると思います。みなさん、今週の疲れを上手に癒やすためにも、どこかで花見もよろしいかと思います。一方で週明けには、1年次の生徒は本格的な授業開始となります。予習もしっかりやってきて、月曜日を迎えてほしいと思います。

今日はこのへんで。

 

授業スタート・カウンセラーの先生着任

  今日から2・3年次生は、通常授業がスタート。最初の授業の感想は、いかがだったでしょうか?

ある先生に聞いたら、久しぶりの2年次生相手の授業ということで、お互いに様子見の、とても気持ちの良い緊張感に満ちた、最初の時間でした・・・と報告をいただきました。さすがベテランの先生です。

今日は、新しいスクールカウンセラーの先生も着任しました。高校時代は、いろいろと悩みは尽きないもの。一人で悶々と抱えるよりも、カウンセラーの先生に相談したほうが、いろいろと解決のヒントをくださるかも。どうぞ、ハードルが高いなあと思い込まず、気楽に相談してみてください。

 さて、先ほど夕刊を見たら、今夜から雪マーク。一年次生は、明日からオリエンテーション合宿のため、「オーエンス泉岳 自然ふれあい館」に出かけます。幸い、外での活動は予定していませんが、明日の道路状況があまり悪くならないことを祈るばかりです。

 ところで明日の午後は、学校で二年次対象に、村上育朗先生の進路講演会です。村上先生には、若い頃から、進路指導のみならず、教員として大事にすべき心構えなどを教えていただきました。今回年度初めにあって、村上先生から、生徒それぞれが自分の未来に向けてこれまで以上に力強く踏み出す力をたくさんもらってほしい、そう思ってこの講演会を設けました。心して聞いてほしいと思います。

 

鷲田清一氏の「濃霧の中の方向感覚」。先日も書きましたが、短い文章が集められたものなので、ちょっと隙間の時間があると、さっと適当なところを開いて拾い読みします。これがまたなかなか面白く、きらりと光る箇所に出会うと、やめられなくなります。今日は、こんなところ。

 

 どこまで息を詰めていられるか。複雑性の増大にどこまで耐えられるか。すべてはそこにかかっています。一所から世界を見透すにはわたしたちは背が低すぎます。見えないさまざまなものでわたしたちの歴史的な生は編まれています。だから見晴らしのよい場所に立つには努力が要るのです。意見の異なる人たちとあえて執拗なまでに意見をつきあわせ、交換する必要があるのもそのためです。寛容という精神は呻きとともにあり、それを乗り越えようとする苦行のなかからしか生まれてきません。

たいせつなことは、わからないけれどこれは大事と見定めることができること、そしてそのわからないものに、わからないまま正確に対応できるということです。

 

     中略

デペイズマン。居心地の悪いこと、異郷にあること、立ち位置をずらされること、見晴らしのよい場所に出るためには、さしあたってここが確かな場所でなくなることが前提となります。

 

     中略

 

 わかりやすい話の外にいつも出ること、そしてその無呼吸の状態に耐え続けること。そういう「ため」がもてるかどうかに、生きることの意味のすべてがかかっているのだと思います。

     後略

 

 

さて、心配なのは、明日の天気。あまり雪が積もらないことを祈って、帰るとします。

 今日は、このへんで。

 

 

 

 

 

スタサポ・課題テスト・始業式概要

 今日、新入生はスタディーサポートを実施しました。昨日の入学式の疲れがあったかもしれませんが、いかがだったでしょうか? 結果が返ってくると、どれだけ学習習慣がきちんと身についているか、そしてどこに注意して高校での学習を進めていけばよいか、わかるようなしくみになっています。特に、みなさんにはぜひ「未来」の学習について、その方向性をきちんと把握してほしいなと思います。

二年次、三年次は、課題テストでした。この春休みの学習の成果が試されたはずです。明日からは、いよいよ新しい年次、新しいホームでの学習に入ります。良いスタートがきれるよう、予習をしっかりしてのぞんでください。

 さて、昨日の始業式で話した内容、概要ですが、アップします。

 

                    平成31年度 始業式

 

 みなさん、改めましておはようございます。みなさんが元気に、そして大きな事故もなくこの春休みを過ごせたこと、そして一緒に新年度をスタートできることをうれしく思います。平成31年度、平成は残りわずかとなりましたが、一日一日を大事に過ごしてほしいと思います。午後には、平成最後の入学生がやってきます。新入生が最高のスタートをきれるよう、準備のほうをよろしくお願いします。

 

 さて、先日4/1に新しい元号「令和」が発表されました。5/1からは「令和」元年となります。その記念の年に、本校は創立25年目を迎えることとなります。四半世紀ということで、一つの区切り、節目です。そこで記念式典を含む記念事業を行うこととしました。テーマは

          大庭にまこう『sowzoU』の種  

                   ~ 未来に輝く宮城野の花 ~

 式典自体は、来年の10月30日に行います。方針として、宮城野らしさを追求し、学校の一層の活性化を図っていきたいと考えています。

 そう思って学校の「教育方針」に「未来デザイン力の育成」を掲げました。(自他の)未来をデザインすることを通じてひとにしあわせをもたらすこと、そのひとが喜ぶ姿を見て、自分も笑顔に、しあわせになること、この宮城野での学びが自他のしあわせに通じる道をつくること、そういう願いをこめました。しっかりとこれらの点をおさえて、今後の学びに励んでほしいと思います。

 さて、話は変わりますが、今朝の河北新報を見ましたら、トップに気仙沼の大島と本土を結ぶ橋が完成したとの記事が大きく掲載されていました。東日本大震災から8年が経過し、ようやく命をつなぐ橋ができたことを、みんなで喜びたいと思います。と同時に、その次に何ができるか、どういうふうに行動しなければならないか、そういうことをしっかり考えてほしいと思います。平成32年、つまり令和2年には、東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。一方でその年度内に東日本大震災から10年目を迎えます。そういう年に本校では、創立25周年記念事業・記念式典が行われます。一日一日を大事に過ごしながら、平成を見送り、令和を迎え、そして令和2年を迎えてください。繰り返しになりますが、そういう中でしっかりと自他の未来をデザインしてほしいと思います。 以上です。

 

   今日は、このへんで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

祝・入学

本校25回生の入学式を本日無事挙行することができました。改めまして、入学生のみなさん、保護者の皆様、ご家族の皆様に対して、心からお祝い申し上げます。

 校長式辞を改めてアップします。明日からの本校での高校生活において、自他の未来をしっかりとデザインできるよう、一日一日を大切に過ごしてください。

 

                                                                                                    式     辞

 

心優しい春の光を浴びて、つい先日梅の花が見頃を迎えたと思いましたら、先週末には県内にも桜の開花宣言が出されました。春本番を実感できる本日ここに、PTA会長柴田つが子様をはじめとするご来賓の皆様と、保護者のみなさまのご臨席を賜り、平成三十一年度入学式を挙行できますことに、厚く感謝申し上げます。

 ただ今、入学を許可しました美術科四十名、普通科百六十名、総合学科八十名、計二百八十名の新入生のみなさん、宮城野高校入学、おめでとうございます。

 また、今日までこの上ない愛情をもってお子様の成長を支えてこられた保護者のみなさま、またご家族のみなさまに心よりお祝い申し上げます。

 さて、新入生のみなさんに本校入学にあたってしっかりと理解してほしいことがあります。

第一に、本校は、本県教育改革のパイロットスクールであり、「個性化・多様化のための新しいタイプの高等学校」であるということです。教育活動の全分野にわたり、生徒の自主性・主体性を重んじる学校として、平成七年四月に本校が誕生しました。「宮城野・・・・・ここでは一人ひとりが輝きます」。これを改革の一大テーマとし、真に一人ひとりが輝くために、「個性」尊重の教育を推進してまいりました。

第二に、本校は「未来からの呼びかけに応える学校だ」ということです。本校初代校長の八巻一雄先生は、ことある毎に生徒に対して「合い言葉は未来」と訴えました。また30歳のときの自分を想像し、深く学んでほしいと語りかけました。

この「未来」について、今年度新しい教育方針の一つに「未来デザイン力の育成」を掲げます。グローバル化、少子高齢化、AI社会の到来等、現代社会は激しい変化にさらされています。そのような変化に主体的に対応し、共生と奉仕の精神に基づいて未来をデザインできるようになってほしい、そういう願いを込めて設けました。ここでの「デザイン」の意味ですが、ある大学の先生は「問題解決をするために何かを作り上げる行為であり、それによって人をしあわせにするものである」と言っています。今、「しあわせ」と伝えました。ここでお願いです。この社会の未来デザインを通じて、ひとにしあわせをもたらしてください。もちろん、みなさん一人ひとりが自分の未来デザインを通じて自分のしあわせをつかんでください。本校が大事にする「一人一ひとりが輝く」とは、つまり、ひとりひとりがしあわせになること。この入学式にあたってみなさんに強くお願いしておきます。

それでは、本校の特色ある取り組みを少しばかり紹介します。たとえば生徒企画による行事ですが、本校では最初から各行事があらかじめセットされているわけではありません。生徒が自ら企画して、体育的行事や文化的行事を作り上げる、そういうスタンスです。もろもろの行事においても、その都度ボランティアスタッフを募り、生徒の自治活動として運営されます。放課後活動においても、他の高校にあるような部活動の形態をとりません。生徒が自主的にサークル活動を組織し、生徒が自ら課題を発見し、考え、判断し、行動する力を養います。自立した集団の一員として、責任を担い、他の個性を尊重しながら、自らの個性を生かそうとする態度を身につけられるよう、我々は支援してまいります。この宮城野でそれぞれの個性を思う存分、大いに磨いてください。

ところで、今年度で本校は創立二十五年目を迎えます。入学生のみなさんは、二十五回生。よちよち歩きだった本校が、創立以来ようやく四半世紀を迎えることになります。それを記念し、また一層の発展を期して、来年度、創立二十五周年記念式典を催すとともに、様々な記念事業を推進していく予定です。新入生のみなさんは、来年度、本校中核の二年次生となります。活躍を大いに期待したいと思います。

さて、保護者のみなさま、ご家族のみなさま、ただ今申し上げたような本校の教育方針について、よろしくご理解とご支援をいただきたいと存じます。高校時代とは、先ほど申し上げたように、人生の中で最も輝かしい時代でありますが、それぞれが社会的自立を果たすための厳しい期間、揺れ幅の大きい期間でもあります。学校と連携を深め、子どもたちを温かく見守り、しっかりと支えていただきますよう、よろしくお願い申し上げます。また、先ほどお伝えしました「本校創立二十五周年記念事業」についてですが、保護者のみなさまにもぜひ我々と一緒に記念事業を推進する仲間となっていただきたいと思っております。よろしくお願いします。

最後にみなさんにお伝えしたいことがあります。先日、新たな元号が「令和」と発表されました。出典は万葉集の巻第五と聞きました。その巻第五には、子を思う歌人として有名な山上憶良の、このような歌が収録されています。

                                 銀も金も玉も何せむにまされる宝子にしかめやも

どんな宝物よりも子供が大事。そういう思いを、保護者の皆様やご家族の皆様と確実に共有し、平成最後の入学生のみなさんの、本校での学びのスタートを心からお祝いして、式辞といたします。

                                           平成三十一年四月八日

                                                                      宮城県宮城野高等学校

                           校長   遠 藤 吉 夫

 

 

 

 

 

 

祝・転入学

 天気予報どおり、とても暖かくなり、ニュースによると仙台でも桜の開花宣言が出たとか。この週末から仙台でも花見かもしれません。でもまだまだつぼみのところが多いと思います。風邪を引かないように気をつけて。月曜日は、いよいよ入学式です。その前の開花宣言。ありがたいことです。

 さて、その入学式本番の前に、今日は転入学式が行われました。青森県から女子生徒2名の転入学生をお迎えしました。二人とも3年次普通科に転入します。みなさん、仲良くしてくださいね。

 お二人には、プレゼントとして、パウル・クレーの「グラジオラスの静物」と広瀬淡窓の漢詩を贈りました。さらには藤村の碑の存在を伝えました。

   今日は、このへんで。

 

清明

 明日、4/5は、二十四節気の一つ「清明」。辞書によると、春分の日から数えて15日目頃。「春先の清らかで生き生きとした様子を表した「清浄明潔」という語を略したもの」とあります。「雨が多い頃で、暖かくなった後に、小雨が降り続いて、寒くなったりもします」との説明も。確かに、今年は暖かくなったと思ったら、突然雨ならぬ4月の雪に見舞われたりもしました。でも、もう雪は降らないですよね。今日も少し肌寒く感じましたが、明日は、天気予報によると仙台は最高気温が20度。だいぶ暖かくなります。そろそろ桜の開花が待ち遠しく・・・。この週末に一気に桜前線が北上してほしいです。

さて、今日は今年度最初の職員会議。4/8の始業式、入学式を迎えるにあたって準備が着々と進行中。あとは、明日に最終チェックをするばかりです。年次が一つ上がった在校生、そして新入生の顔を見るのが楽しみです。新入生は、期待と不安の入り交じったところかもしれません。まずは落ち着いて、「入学のしおり」を読み返してください。再度チェックして、やるべきことが残っていたら、この週末に片付けること。私には、入学式の式辞を考えるという大事な仕事が、明日に控えています。もちろん始業式における在校生へのメッセージも考えなければなりません。

今日は、このへんで。

 

我が園に~

 4月がスタートして三日目。今日は、先生方みんなで「総合的な探究の時間」研修会を開催しました。サブタイトルは「~探究型学習へのデザイン思考の活用~」。山形にある東北芸術工科大学の柚木泰彦先生、渡部桂先生、池田努先生をお招きし、実際にデザイン思考を活用した演習を実体験しました。ただ講話を聞いているだけでなく、アイスブレイクから始まって、先生方が本当にアクティブに学ぶことができた研修会でした。芸工大の先生方に感謝です。

午後からは、実際にPSやFTの担当者の研修会が行われました。いよいよ本校独自の「探究」の時間が作られ始めていると実感できました。先生方、お疲れ様です。「探究」の時間を活用して、生徒それぞれの学びをぜひ一層深めてほしいなと思います。

さて、「令和」の出典となった万葉集です。巻第五「梅花三十二首」の序から「令和」が選ばれたと新聞にはありました。その三十二首には、このような歌も含まれています。

 

我が園に 梅の花散る ひさかたの 天(あめ)より雪の 流れ来るかも   大伴旅人

 

昨日の大雪。まさに仙台は梅が見ごろで、その梅の花に雪が降りかかったのでした。もちろん、この歌は、梅の花が舞い散るさまを、天より降ってくる雪に見立てているのですが。

 

今日は、このへんで。

 

気をつけよう

  交通事故に気をつけることと、天候の急変に気をつけること。どちらもすごく大事なことです。昨日、県庁への出張からの帰途、福田町で電車を降りて、学校に向かう途中での出来事です。田子中の北東角の交差点で、南方向から走ってきた自動車が一時停止せず、速度を少し緩めたぐらいで交差点に進入しました。ちょうどそこに交差点の西側から走ってきた車が衝突したのです。幸い少しハンドルを切ったので、真横にぶつかることはなかったのですが、バンパーが吹き飛びました。幸い両方の運転手にけがはなかったのですが、すぐそばで目撃した私は、本当にびっくりしました。またその交差点には、田子中の生徒が3名いたのですが、幸い事故に巻き込まれることはありませんでした。しかし、ちょっと間違えば、大事故になったかもしれません。この交差点は、みなさん承知のとおり、本校生徒の通学路です。くれぐれも気をつけてください。

また、今日は午後から一時大雪になりました。プロ野球の楽天戦が一時中断になるくらいです。3月はとても暖かい日が続いたので、4/2の大雪はびっくりです。みなさん、すべったりして思わぬ怪我などしないように、あるいは事故に巻き込まれたりしないよう、くれぐれも注意してください。

今日は、このへんで。

 

新年度スタート

 新年度のスタートです。街には、新入社員らしい装いの、若人がたくさん見受けられました。未来社会を担う若者にエールを送りたいと思います。

 本校でも、転入された教職員の着任式があり、辞令を交付させていただきました。ベテラン、中堅、初任者、それぞれに本校にとって貴重な新戦力になる方々です。よろしくお願いします。今日は、各分掌のチーフの先生方からの説明と校舎案内等があり、全体での正式な顔合わせは、明日となります。よろしくお願いします。

 さて、本日のビックニュースは、なんといっても新元号「令和」であると思います。お昼ちょっと前に発表され、おそらくお昼休みは、どこでもこの話題で持ちきりであったと思います。私の好きな「万葉集」からの出典と聞きました。これを機に「万葉集」がもっともっと読まれることを期待したいと思います。小生が本格的に「万葉集」に目覚めたのは大学二年次に日本文学専攻に進み、「万葉集」を専門にする先生に教わるようになってから。古今集や新古今集に比べて、率直に自分の思いを吐露する万葉人の歌に大いに心を動かされました。特に柿本人麻呂に夢中になり、卒論は絶対に「万葉集」と思っていた頃が懐かしいです。最後は、近代文学を卒論にしましたが、今も時々懐かしく「万葉集」を読み返すことがあります。「万葉集」は、ふところがとても広くて深いのです。ひととおり「万葉集」を学んでから、「万葉集」に詠まれた土地を訪ねる旅をすると、すごい感動ものですよ。ぜひ、どうぞ若いうちに。

 ということで、生徒のみなさんにメッセージです。4/1を迎えて、どうしていますか?

みなさんにとっての新年度は、確かに実質来週の4/8がスタートですが、本当は今日からが新年度スタート。きちんと気持ちを入れ替えて、スタートを切れましたか? 4/8に入学式を迎えるみなさんも、準備は大丈夫ですか? みなさん、4/8までの、これからの一週間、大事にしてくださいね。

今日は、このへんで。

 

感謝

  昨日、離任式が終わった後、午後からは職員室の大清掃。今朝、職員室に入ってみると、少しばかり雑然としていた職員室がすっかり見違えるようにきれいになっていました。先生方の座席も新年度の体制に合わせて大移動となっており、先生方の座る位置が昨日までと違っているので、とても新鮮でした。いよいよ週明けは4/1。新年度のスタートです。4/1が月曜日というのも、なにかしら区切りがちゃんとあるようで、助かります。そしてその4月1日には、新元号の発表となります。いったいどんな元号になるのか、楽しみであるのと同時に一抹の寂しさも・・・。昭和は、ますます遠く遙かな存在に。でも、まだまだ平成生まれに負けてはいられません。新年度も、「皆さんの知恵と勇気と笑顔を集めて、子供たち一人一人そして人々の幸福のために」。これは、今年度末で退任する高橋仁教育長からの最後のメッセージです。ご指導、ありがとうございました。

今日は、このへんで。

 

ありがとうございました

離任式でした。昨夜、雨になったので、ちょっと天気が心配でしたが、今朝はうっすらと雲がかかっていましたが、まずまずの春らしいお天気。今回の異動で本校からは、先生方、事務室の方々を合わせると15名の方々を見送ることとなりました。

 体育館には、在校生に加えて、卒業生やPTAの方々がたくさん来校され、先生方と別れを惜しみました。

 それぞれに万感の思いを込めて、壇上から生徒に向けてメッセージをいただきました。みなさん、ちゃんと記憶にとどめたでしょうか?

 先生方にとって、みなさんは、永遠の宝物。いっぱいのすばらしい思い出をありがとうございます。

 先生方、事務の方々の今後の一層のご活躍を祈念したいと思います。ありがとうございました。

 

明日は「離任式」

明日は、いよいよ離任式。ご栄転される先生方を万感の思いで見送る日となります。卒業生のみなさんは、お世話になった先生とお別れとなります。都合がつく卒業生は、お見送りをお願いしたいと思います。

自分自身、振り返ると、平成10年の3月に同じような立場になりました。本校創立当初の3年間を過ごし、卒業式を送り出してから、その月末に学校を離れることになりました。これまでに何度か異動を経験してきたので、それぞれの離任式で挨拶をしてきたのですが、本校での離任の挨拶では、自分の人生の節目節目で見てきた映画の話をした記憶があります。とすると、平成9年度内に封切りになった映画で、特に印象に残ったものがあったと思います。

いったい何だったのか?・・・・・・・・・・。遠い日の懐かしい記憶です。

 

さて、先生方は、年度末の諸帳簿の点検に忙しく過ごしておりました。お疲れ様です。先生方の本年度のお仕事に、深く敬意を表したいと思います。

 

ところで、ニュースによると、4月1日のお昼頃に、新元号の発表があるそうです。ついこのあいだ、「平成」の発表があったような気がします。それから30年ほどが経過したということです。30年というと、一世代でしょうか。昭和生まれは、ますます生きた化石に・・・。でもしぶとく生き残ってみせたいものです。

今日は、このへんで。

 

人事異動

  この季節は、年度末年度はじめの異動の季節。3/24の朝刊に掲載されたとおり、本校からも何名かの先生がご栄転となり、また4/1には新しい先生方を迎えることとなります。今日は、その新しい先生方をお迎えして、事務手続きと引き継ぎ会がありました。経験豊富な先生と新進気鋭の先生方。ようこそ宮城野高校へ。4月からよろしくお願いします。今日は、お互いに自己紹介の後、私から本校の基本的な性格や学校運営方針等、少しばかり話をさせていただきました。輝くばかりの個性をもった生徒たちをよろしくお願いします。

 

先日、本屋さんで見つけた「濃霧の中の方向感覚」。鷲田清一氏の新刊です。「はじめに」で氏はこのように語り出します。

 

   前半 省略

 

「忘れてええことと、忘れたらあかんことと、ほいから忘れなあかんこと」。河瀬直美監督の映画『沙羅双樹』のなかで登場人物の一人がこうつぶやく。まずは傷とその記憶を整理するところから始めるほかないか、と。わたしたちもまた暮らしのフォーマットの再点検から再開するよりほかないのかもしれない。ぜったいに無くしてはならないもの、手放してはいけないものと、あればいいけど無くてもいいものと、端的に無くていいものと、ぜったいあってはならないこと。これらを大ざっぱにでも区分けできる、そんな《価値の遠近法》をまずは固めなければと、それぞれにいまじぶんが立っている場所で思い定めつつあるのかもしれない。

そのために必要なのは、わたしたち一人ひとりが、できるだけ長く、答えが出ない、出せない状態のなかにいつづけられる肺活量をもつこと、いってみれば、問えば問うほど問題が増えてくるかに見えるなかで、その複雑性の増大に耐えうる知的体力をもつこと。いま一つは、迷ってもいつもそこに根を下ろしなおすことのできるたしかな言葉、そこから別のさまざまな言葉を紡いでゆけるあきらかな言葉と出会うこと。

 鶴見俊輔は関川夏央との語らいのなかで、真理は「方向感覚」のことだと言っていた。(『日本人は何を捨ててきたのか』)。「真理は間違いから、逆にその方向を指定できる」、だから「間違いの記憶」をきちんと保ちつづけることが大事なのだ、と。フォーマットの再点検にあたってまず手にしておきたい、たしかであきらかな言葉の一つである。

 

先日から、この『濃霧の中の方向感覚』を読み始めましたが、久々にズシンとくる言葉に出会いました。

 

今日は、このへんで。

 

終業式、講話要旨

本日3/22、午前中は、終業式、午後は合格者の予備登校がありました。せっかくですので、終業式での校長講話要旨を掲載します。

 

平31.3.22  終業式 校長 講話 (要旨)

 

改めまして、おはようございます。終業式にあたって、すこしばかり話をします。

まず、振り返りです。3/1の卒業式。答辞で、卒業生から「この宮城野高校を選んでよかった、正解だった」という意味の言葉がありました。もちろん、この宮城野高校だからこそ自由な校風のもとで、様々なことにチャレンジできた、自己実現を果たすことができた、そういう意味だと思います。

みなさんにもぜひ、これから本校で学校生活、1年の振り返りと新年度にスタートにあたって、みならってほしいなと思います。

また、おととい3/20のFT・PSの発表会、お疲れ様でした。東京研修の成果をきちんと取り入れての発表、見事だったと思います。田子中のみなさんの前で、堂々と高校生らしく発表できていました。新年度は、お隣の田子中学校との交流、どんどん進めます。田子小とももちろんです。よろしくお願いします。

さて、卒業式前日の同窓会入会式で卒業生に伝えたことです。みなさんにもよく理解していてほしい、覚えていてほしいと思って、改めて伝えます。

本校のDNAとして、個性尊重があります。それを象徴するものとして、この個性尊重について、こんなイメージでとらえてほしい、そう思ってスマホを持ってきてもらいました。

スマホで、「パウル・クレー グラジオラスの静物 宮城県美術館」で検索してみてください。

大丈夫ですか? 絵が出てきましたか? 時間をとりますから、じっくり見てほしいと思います。

私が今持っている「学校要覧」、この要覧は、普通生徒のみなさんに配るものではないので、やはりなかなか見る機会がないと思います。学校要覧は、現在創立24年目ですから、24号目になりますが、毎年この表紙に、このパウル・クレーの「グラジオラスの静物」という絵を利用しています。24年間、変えていません。ちなみにこの絵は、宮城県美術館所蔵の作品です。

 クレーは「色彩と線の魔術師」と言われるとおり、いろいろな色を使って、グラジオラスを表現しているのですが、一見、雑然と見えるかもしれません。規則性はほとんどありません。でもじっと見ていると、何かしら全体に調和が感じられてきます。せっかくなので、学校要覧の裏表紙に書いてあるコメントを紹介します。

この絵の中のさまざまな色や形は生徒一人ひとりをさしているとお考えください。この絵のように、それぞれの生徒がそれぞれの色や形に美しく輝く、これを支えるのが宮城野高校の仕事だと考えます。欲をいえば、この絵が全体として調和しているように、宮城野高校も全体として調和できていればいいと思います。でも、これは二次的なもの、まず第一は、生徒一人ひとりが輝くことです。表紙の絵をこんな思いで選びました。

 

自分の個性が少し沈みかけてきたら、あるいは元気が少しなくなりかけたら、この絵をじっと眺めて、またパワーをもらってほしいなと思います。

ところで、新年度に向けてです。25年目を迎えます。良い機会だと思いますので、本校のDNAはもちろん変更しませんが、「教育目標」や「教育方針」のところを少し文言整理します。先ほど伝えた「個性」という本校のDNAももちろん入っています。

教育目標  ①創造的自由と探究  ②個性尊重と自立 ③共生と奉仕

 

教育方針  ①進路目標の達成  ②自己教育力の向上  ③未来デザイン力の育成

 

時間の都合上、全部は説明できませんが、今日は「教育目標」の③「共生と奉仕」と、「教育方針」の③「未来デザイン力の育成」について説明します。

「共生と奉仕」の「共生」とは、「文化の違いや障害の有無等を超えて」ということになります。異文化との交流をはかる意味合いで、新年度は希望者による「海外研修」をスタートさせます。一次案内の文書が既に配布されているはずです。ぜひ積極的に手をあげてほしいと思います。また、「障害の有無を超えて」についてですが、これはもちろんバリアフリーの問題に関わります。奉仕の精神もまた本校の大事なDNAです。共生社会の推進、実現に向けて、みなさんもぜひ意識を高く持ってほしいと思います。

 また「未来デザイン力の育成」についてです。

唐突に「未来デザイン力」と言われても、「デザイン」とは何か、「未来デザイン力」とは何か、こういった疑問が普通に生じるはずです。

でも、本校のみなさんにとっては、どこかで聞いた言葉であるはずです。

ちなみに、総合学科の未来デザインプロジェクト(本校HP参照)には、こう書いてあります。

 

未来デザイン力=社会の抱える課題を解決し、よりよい未来社会を創造しようとする力

 

ここでは、「社会」となっていますが、自他の未来をしっかりとデザインできるようになってほしい、そういう願いをこめて、私は「教育方針」の③に「未来デザイン力の育成」を入れました。「未来」は、もちろん本校の大事なDNAです。また「デザイン」については、美術に限らず、広い意味でとらえてほしいと思います。とても勉強になった講話なのですが、先月、芸工大のボブ田中先生が総合学科1年次のみなさんに講話をされました。デザセンの説明会です。たぶん2年の総合学科のみなさんも昨年度同じような話を聞いていると思います。冒頭、デザインとは何かの説明がありました。田中先生は、こう説明されました。

 

(デザインとは)

「問題を解決するために何かを作り上げる行為であり、それによって人をしあわせにするものである。」

 

この後半の「 ~ 人をしあわせにするものである」、これがとても新鮮でした。忘れかけていたものが、そこにあったように感じました。

人の幸せな笑顔を自分の喜びとできる、そうして自分のしあわせと感じることができる、と捉えてもらってもいいです。

 

勉強すること、学ぶこととは、自他ともに、しあわせになることが目的。

そういうことをしっかりと心して、新年度を迎えてほしいと思います。

みなさんが新年度に元気な顔でまたここに集まってくれることを期待して、私からの話を終わります。

 

以上です。

 

午後からは、予備登校。合格者のみなさんと、保護者のみなさんが続々と集まってきています。

みなさん、今日の連絡をきちんと聞いて、高校生活をスタートさせてください。

今日は、このへんで。

 

 

 

「総合的な学習の時間」(FTⅡ・PSⅠ)全体発表会・・・田子中学校のみなさん、ようこそ

 桜開花予想が新聞やネット上でも出るようになりました。今年は早いですね。昨日、ネットで見たところでは、仙台あたりで4/3。たいへんです。そんなに早く開花されたら、入学式のときには散ってしまうかも。でも、開花と満開は違いますね。うまくタイミングが合えば、満開かもしれません。本校には残念ながらあまり桜の木はありませんが、しだれ桜が1本あります。こんなに広くて樹木もたくさん植えられているのに、なぜか桜の木は1本だけ・・・。ミステリーです。

 さて、昨日はアップできなくて失礼しました。今日は、昨日の分もといきたいところですが、なかなか最近は時間が許してくれません。すみません。

 本日午前中は、体育館で2年次の「総合的な学習の時間」(FTⅡ・PSⅠ)全体発表会がありました。1年次の生徒も、後ろに陣取って先輩方の発表を拝聴。プラス特別ゲストとして、お隣の田子中学校の生徒のみなさんが聴講に来てくれました。ありがとうございます。制服姿のりりしい中学生が最前列に座ってくれたので、高校生も幾分緊張度が高まり、密度の濃い発表会となりました。諸会議のため、途中までしか聞けなかったのですが、みなさん、どうだったでしょうか?

 びっくりしたのは、夏休みの東京研修の成果をきちんと踏まえて発表してくれたこと。大学や研究所、民間企業等、各グループがテーマに沿って自分たちの足で稼いだ研究成果をきちんとまとめて発表してくれたのがとても良かったです。

 分野は、①FTⅡ経済 ②FTⅡ文学・語学 ③FTⅡ教育 ④FTⅡ工学 ⑤FTⅡ理科 

⑥FTⅡ医療 ⑦FTⅡ美術科 ⑧PSⅠ人権分野 ⑨PSⅠ文化分野 以上の9グループ、9分野の発表でした。みなさん、お疲れ様でした。ぜひ将来の学びにつなげてほしいと思います。

 さて、今日は平行して転入考査もありました。合格されたみなさん、おめでとうございます。4月からの本校での高校生活、頑張ってください。

 あさって22日は、いよいよ終業式。午後は合格者の予備登校となります。年度末のせわしいところですが、健康に留意して、春到来を楽しみましょう。

 今日は、このへんで。

 

表敬訪問と卒園式

  今日も暖かい春の陽気に恵まれました。週末に、車を走らせると、日当たりの良いところでは、梅の花が開花しているところが目立つようになりました。自宅の庭の梅の花も3輪ほど開花したところです。

 さて、今日は、高校生読書感想画コンクールで見事全国最優秀の文科大臣賞を受賞した岩渕伶奈さんですが、教育長表敬訪問がありました。教育長さんが出張で不在のため、髙橋教育次長さんと松本教育次長さんに対応していただきました。岩渕さんは、作品制作の意図や制作途中の苦労話、表彰式の感想等を教育次長さんに丁寧に説明していました。この様子や教育長室で記念に撮った写真が、後日、県教委から配信されるとのことです。楽しみにしたいと思います。

 週末は、近隣の希望園での卒園式に出席してきました。涙、涙、感動的な卒園式でした。あのかわいい子供たちが将来本校に入学してくれることを楽しみにしたいと思います。

 

 今日は、このへんで。

 

簡易開示と保健委員会

  3月も半ば、15日です。昨日、後期の高校入試の合格発表があり、今日から「口頭請求による学力検査得点の簡易開示」が始まりました。午前中から、たくさんの受験生がやってきて、びっくりです。みなさんの意識の高さがうかがえます。おそらく22日の合格者予備登校の日が、最も多く請求があると思います。みなさん、ぜひ自分の得点を知って、今後の勉学の励みにしてほしいと思います。

 午後からは、学校保健委員会、衛生委員会がありました。学校医の先生方にお越しいただき、生徒や職員の健康衛生面での指導やアドバイスをもらいました。学校医の先生方には、お忙しいところ、ご出席いただき、ありがとうございます。本校生徒の保健室利用生徒数は、昨年度よりいくぶん減っているようですが、利用回数うんぬんよりも、やはり本当に健康を維持できているかどうかがポイントだと思います。健全な学校生活を送る上で、やはり健康であることが一番。新年度が始まる前に、治せるものは、しっかり治療してもらい、新年度を迎えたいものです。

 久しぶりに登校した在校生には、スタサポを受験してもらいました。いかがだったでしょうか。後日、結果が返却されると思います。結果をどう生かすががポイントです。くれぐれも復習なしということにならないように。

 今日は、このへんで。

 

後期の高校入試・・・合格発表

  今日は、日が高くなってもあまり気温が上がらず、受験生のみなさんにとってはちょっと寒かったのですが、合格の喜びで、そんな寒さも吹き飛んでしまいましたね。合格の栄冠に輝いたみなさん、改めまして、おめでとうございます。

 15:00からの発表前には、たくさんの受験生やご家族のみなさん、そして中学校の先生方が集まってきました。掲示板が張り出されると、みんなものすごい勢いで掲示板に群がり、自分の番号を見つけた瞬間に、抱き合って喜ぶ受験生もいました。よかったですね。これまでの努力が見事に実を結んだ瞬間です。この喜びを忘れず、入学後も、たゆまぬ努力を続けてほしいと思います。

 また、残念だった方は、別な公立高校の二次募集や私学への道があると思います。気持ちを速やかに切り替えて、4月からきちんとスタートできるように捲土重来を期してほしいと思います。

 明日は、久々に在校生が登校。スタサポが行われます。この年度末に、みなさんの学習状況と基礎学力を点検することになります。あと半月もすると4月です。大丈夫ですか? 前にも書きましたが、この時期は、新年度スタート前の大事な期間です。「宮城野高校の先輩方って、すごいなあ」と後輩に思われるくらいに、みなさんの奮起を期待したいと思います。

今日は、このへんで。

 

「探究活動ハンドブック」パート1

 今日も春らしい陽気。我が家にある梅の木のつぼみを写真に撮ってきました。まもなく開花するのがお分かりでしょうか? 明日は、いよいよ後期の合格発表。梅の開花と同時に、みなさんに春がめぐってくるといいですね。

裏山には、春の訪れを知らせるふきのとうが・・・。写真のとおりです。大好物です。てんぷらにすると、本当においしいですよ。

さて、本日、本校の企画研究部の先生方が、いよいよ新年度からスタートする「総合的な探究の時間」で使用する「探究活動ハンドブック」パート1を持ってきてくれました。先生方、生徒のみなさんは、これを用いて本校の「 ~ 探究 ~」をスタートさせます。すごいですね、T&K先生をはじめとした企画研究部の力作です。生徒のみなさん、お楽しみに。

さて、今日は、このへんで。

 

 

絵画の寄贈

 昨日、鎮魂の日は、冷たい雨の降る天気でした。今日は、うって変わって暖かい一日。昼休みに校舎の周りを一周して、お日様にあたってきました。梅の木は、開花までもう少しかかるようです。

 昨日、暗くなってから、海沿いのふるさとに手を合わせに行ってきました。その帰り、再建された学校の中庭で、鎮魂のために全国から送られたたくさんのキャンドルが灯されていました。送ってくださった全国のみなさんに、心から感謝したいと思います。

 

 さて、先日紹介した岩渕伶奈さんの件で、うれしいニュースです。主催の毎日新聞社「読書感想画コンクール」事務局から学校に対してすばらしい絵を寄贈していただきました。写真のとおりです。校長室に飾っておくと、あまり生徒のみなさんも見ることができなくなってしまうので、校長室から廊下に出たすぐ横の壁に飾ってもらいました。

 加山又造氏の「白雪ノ峰」、凸版印刷株式会社ご提供のプリマグラフィで製作された日本画額絵です。校長室入り口の雰囲気がとても趣あるものに変わりました。ぜひみなさん、ご覧いただければと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東日本大震災・・・追悼

 今日3/11、あの東日本大震災の発生から8年を迎えます。辛く苦しい歩みの8年。人の心のあたたかさに涙した8年。今朝の河北新報トップには、空から映した、生まれ故郷が大きく出ていました。震災翌日に中学校屋上から見た故郷は、変わり果てていて、この世のものとは思えず、言葉を失いました。それから8年。盛り土された土地に災害公営住宅が建てられ、新しい道も作られ、小中一貫の学校が開校しました。まもなくオープン予定の商業施設も形を整えつつあります。全国の方々から、たくさんのご支援をいただきました。改めて、感謝したいと思います。

 

無念にも、あの日犠牲になった方々が大勢います。心より哀悼の意を捧げ、防災意識を高く保持し、後の世代に語り継いでいきたいと思います。             

                                                      

合 掌

 

 

 

「生きものとは何か」

 昨日、関東ではお天気が急変し、雹が降ったとか。ニュースでは、箱根で観光客が逃げ惑う姿が映し出されていました。春先の天気は怖いですね。まだまだ用心が大事です。

 さて、今日、明日は県内各地で中学校の卒業式。合格発表の前に、3年生は学び舎から巣立ちの時を迎えます。今日、卒業式を迎えたみなさん、また明日卒業式を迎えるみなさん、おめでとうございます。義務教育を終えるみなさんの未来に、幸多かれと祈りたいと思います。

 

 今日は、先週末の本屋さん通いで、手に入れた新書を一冊紹介します。

 ちくまプリマ―新書の「生きものとは何か」。本川達雄さんの書いたものです。副タイトルは「世界と自分を知るための生物学」。この「ちくまプリマ―」は、初学者向けのシリーズですが、本書は、ページ数300を超える大作。私にとっても「プリマ―」どころではなく、間違いなく読み応えのある本です。

 

 でも、生物大好きの私にとっては、とても興味を引く本です。せっかくですから冒頭の序章の一部を紹介します。本川先生がなぜ生物学に進んだか、丁寧に説明してくださいます。大学の学部選び、専門選びに迷っている生徒のみなさんにとって、とても勇気をもらえるところです。少し長くなりますが、紹介します。

 

  「ぼくは生物が嫌いだった」

 

 「生物がお好きなんでしょう?」とよく訊かれる。生物学などという浮世離れした学問をやるなんて、よほどの生きもの好きだと思われるようだ。それも道理。

  中略

 

 ところが私は生きものは好きではない。殺生は嫌いだし、イモムシは写真を見ただけでもぞぞぞーっと虫ずが走る。なのになぜ生物学者になったのか。

 

  中略

 

 高校二年の時に進路を決めねばならない。理科系が得意な生徒は工学部に進んで物を作り、文科系の得意な生徒は商・法・経済学部に進学して作った物をどんどん売ろうというのがおおかたの選択だった。そこで、はた、と考えてしまったのである。これ以上豊かになる必要があるのだろうか? 豊かになるのは悪くはないのだろうが、何も全員、そろいもそろってそっちの方角に走って行くこともないだろう。一人くらい、直接は世間の役に立たないことをやる人間がいてもいいのでないか。

 実務に役立つ学問が実学、「役に立たない」学問が虚学。虚学をやろうと思ったのである。となると進学先は文学部か理学部。学生服のポケットにいつも小説や詩集の文庫本が入っている生徒だったから、文学が嫌いではなかった。しかし当時の私には、文学部とは心のことばかりを扱っていて、どうにもやっていることが偏っていると感じられた。では理学部はどうか。当時のよくできる生徒はみな湯川秀樹や坂田昌一にあこがれ、素粒子を研究しようと物理学科に進学した。これもやっていることが反対方向にものすごく偏っている。

 そういう事態に納得がいかなかった。一方は心ですべてが分かると言い、他方は基本の粒子である素粒子・原子・分子ですべてが分かると主張している。心と素粒子とは両極端。どちらか一方だけで世界全体が理解できるとはとても思えない。

 そこで全世界を見渡しながら、世界や、その中での私自身を理解したいと考えた。心と素粒子の中間の位置に立ったなら、全世界を見渡せるのではないか。中間の位置とは生物学あたりではないだろうか見当をつけ、生物学科に進学した。

 ところが分子生物学が隆盛になってきた時代であり、生物学においても、生体分子や遺伝子という基本粒子で生物を理解しなければ時代遅れだとする風潮だった。現代ではさらにその傾向が強まっている。それでもなんとか初志貫徹。この五〇年間、世の風潮に逆らい、中間の立ち位置から「古典的生物学」を研究してきた。そういう「古くさい」人間が、生物をどんなものとして理解したのかを書こうと思う。

 

 

という調子でスタートします。「古くさい」人間が、頑固にこだわって、どんなことがわかってきたのか、そのへんが興味深く書かれています。私もこれから読み始めるわけですが、本川さんは、かつて『ゾウの時間 ネズミの時間』を書き、ベストセラーになった人。生物学の先生ですが、なぜか長く東京工業大学に勤務されました。モノ作りの研究をする学生に生きものの世界を延々と語り続けてきたわけです。これだから大学は、オモシロイと思います。

 ぜひ、本書で学問の世界の「遊び心」の一端をのぞいてみてください。

 

今日は、このへんで。

 

 

 

 

 

 

髙橋一生氏の文章から

天気予報どおり、朝から一日中雨でした。そういう天気の中、美術科の受験生が朝早くから続々と集まり、受付終了時間よりだいぶ早くに全員が集合完了。すごいですね。みんな午前中の実技試験に一生懸命取り組んでいました。お疲れ様でした。

 さて、本屋さんを先週末にのぞいたら、村上春樹様の「騎士団長殺し」が早くも文庫化(新潮文庫)されて発売になっておりました。小生、単行本が出たときにすぐ買って読んだので、今回はパスにしたのですが、新潮社のPR誌「波」3月号に俳優の髙橋一生様が「『騎士団長殺し』に出会う」と題して、感想めいたものを寄稿しています。すごいですね。最近、テレビや映画で大活躍の髙橋一生様が村上春樹様の大ファンだとは・・・。う~んと唸ってしまいます。でも、実はとてもお似合いかもしれません。良き俳優に良き小説家が寄り添っている。いや実は、良き小説家に良き俳優が寄り添っている。そんな気がします。書き出しの1行目。

  読んでいる時、音が鳴っています。

 

こう、きました。「鳴っていました」ではなく、「鳴っています」と現在形。髙橋様は、相当な書き手のような気がします。そう確信しました。読ませます。次のセンテンスは、こうです。

 

 それが何の音なのか。昔聞いたことがある懐かしいものなのか、初めて耳にした新しい音なのか。

 読了後も、その音は止むことがなく、自分の日常に溶け込んでくるような、静かでいて、それでも芯の通った音。

 村上さんの小説からは、いつもそんな音が聞こえてくるようです。

 

 うまいですね。読ませます。思わず引き込まれてしまいます。この後、『象の消滅』や『レキシントンの幽霊』を愛読した話が出てきます。でも、髙橋様にとって、『騎士団長殺し』は、「そんな今までの自分の体験を、今まで通りのようでいて、まったく別なものにしてくれました」と語っています。

 

では、『騎士団長殺し』から、高橋様はどんな思いを抱いたのでしょうか?

こう書いています。

 

読み始めた最初のうちから〈私〉は僕でした。

この感覚は初めてのものでした。

 

〈私〉とは、『騎士団長殺し』中の〈私〉。つまり、「〈私〉は僕でした」とは、小説の語り手として出てくる主人公の〈僕〉が、そのまま髙橋様自身と重なったということです。

 

髙橋様は、さらにこう書きます。

 

〈私〉が物語のはじめの方で経験する、ある喪失がそのまま僕の喪失そのもののように感じたことも、その感覚を強くしたのかもしれません。

 

少しとんで、さらに髙橋様は、こう続けます。

 

僕は『騎士団長殺し』に出会う少し前に《失ってしまったもの、あるいはその時選んで失ったものが、かけがえのないものだったとわかった時には、取り返しがつかなくなっている》という、今まで経験した覚えのない喪失を経験していました。そんなあれこれも相まって、益々〈私〉は僕になっていきました。

 

久しぶりに、力のある村上ファンに出会いました。

 

髙橋様は、この寄稿文の最後をこんなふうに閉じています。

 

今この瞬間も、村上さんが紡いできた静かな力が僕の背中にそっと力を添えてくれています。

 

新潮社のPR誌「波」3月号は、大きな書店に行くと、カウンターに置いています。お金は普通とりません。

 

興味があったら、どうぞ。

 

今日は、このへんで。

 

啓蟄・・・後期の高校入試が実施されました

  今日は、後期の高校入試が実施され、本校にも朝早くからたくさんの受験生が駆けつけてくれました。幸いあまり寒くなく、夕刊の記事によると、正午までの仙台の最高気温は12.7度。雲が多かったものの、過ごしやすい一日でした。今日は二十四節気の「啓蟄」。暖かくなって、冬の間、地中に隠れていた虫さん達が地上に出て来るころ。暦の上でも、春がすぐそこまでやってきています。受験生のみなさんにとっても、うれしい春が訪れるといいですね。美術科のみなさんは、明日も試験があります。天気予報では、うらめしいことに、冷たい雨の一日になりそう。気温もあまり上がらないようです。防寒対策をきちんとして、気をつけてやってきてください。

自宅の庭では、スイセンが咲き始めました。一番お日様があたるところで、毎年最も早く、黄色くて小さな花を咲かせます。今日、生徒昇降口にも、スイセンの花を植えたプランターが何個か置いてありました。受験生のみなさん、気づきましたか? 今度、合格発表を見にくるときは、ぜひ見つけてくださいね。

今日は、このへんで。

 

「癒しの花瓶」

 高校入試(後期)の前日です。生徒のみなさんに念入りに清掃をしていただき、午後からは先生方で準備作業。明日は、天気もよさそうです。受験生のみなさん、気をつけてお越し下さい。みなさんが、これまでの勉学の成果を思う存分発揮されることを祈っています。

 

昨日、美術科の生徒が校長室にやってきて、作品をどうぞ置いてくださいとのこと。うれしいですね。作品名は「癒しの花瓶」。1年次の近藤さんの作品です。常日頃、私が「癒し」を求めていることをよく知っているのですね。写真のとおりです。近藤さん、ありがとうございます。校長室の新たなマスコットです。

今日は、このへんで。

 

 

 

卒業式 式辞

 天気予報は、曇り時々雨。そのとおり日中、弱い雨になりましたが、お湿り程度でした。こちらの雨は、さほどでなかったのですが、東京のほうは、昨日から雨降りだったようです。3/3のひなまつりは、「東京マラソン2019」。冷たい雨の降る中で、たくさんのランナーが走っていました。自分の大先輩も見事当選したとかで、走っていたはずですが、昨日の天気で、さてどうだったでしょうか。風邪をひかれたりしていないか、心配です。改めて後日、聞いてみようかと思います。

さて、3/1の卒業式。卒業生のみなさん、また保護者やご家族のみなさん、改めまして、おめでとうございます。

さらには、3/1の日に、この通信に書けなかったのですが、PTAのみなさんが食堂でPTAカフェをやってくださいました。大盛況でした。お忙しいところ、たくさんの方々が応援に駆けつけてくださいました。ありがとうございます。私も一杯、ごちそうになりました。コチコチに固まっていた緊張感がほぐれてきて、とてもおいしかったです。

 

さて、せっかくなので、卒業式の式辞を掲載します。受験等で仕方なく欠席された卒業生のみなさん、これで勘弁してください。

 

              式     辞

                 

 本校グランド脇にある梅の花のつぼみがだんだん膨らみ始め、少しずつ近づいてくる春の足音に心を躍らせる本日ここに、本校PTA会長柴田つが子様をはじめ、多数のご来賓の皆様と、保護者各位のご臨席を賜り、平成三十年度卒業式を挙行できますことは、私ども教職員一同、大きな喜びとするところであります。

 ただ今、卒業証書を授与しました三学科合計二百七十一名の卒業生のみなさん、ご卒業、おめでとうございます。

 また、今日までこの上ない慈しみをもってお子様の成長を支えてこられた保護者のみなさま、またご家族のみなさまに心からお祝い申し上げます。

 さて、卒業生のみなさん、本日の卒業式にあたって脳裏をよぎるものはなんでしょうか。私にとってみなさんと過ごしたこの一年の一コマ一コマが、今、走馬燈のようによみがえります。

 五月の体育祭。その開会式に思い思いの服装で臨むみなさんは、本当に楽しそうで、その個性の輝きに私は深く心を動かされました。本校が創立以来大事にしてきたものがここに表現されている、強くそう実感しました。七月の文化祭。その閉会式で、三年次のみなさんが、一年次二年次の後輩に向かって、「ありがとうございました」と大きな声で感謝の気持ちを伝えました。感謝の念をきちんと心を込めて言葉に表すという、人としてきわめて大事なことを、みなさんは自分たちが考えた形で表現しました。どの学校にも負けない、すばらしいフィナーレでした。九月にはPSの発表会がありました。本校での学びの総仕上げとも言えるその発表会では、着眼点や発想に学びの楽しさがまぶしいほどに感じられました。十一月には美術科の卒業制作展がありました。個性あふれる一つ一つの作品が見る者に大きな感動をもたらしました。昨今「主体的・対話的で深い学び」が声高に叫ばれますが、各行事のみならずふだんの授業においてもみなさんはそれを見事に先取りして「深い学び」につなげておりました。

 この二月には、卒業生のみなさんの活躍を象徴するかのように、うれしいニュースが入ってきました。美術科の岩渕伶奈さんが、高校生読書感想画コンクールで見事全国最優秀の文科大臣賞を受賞したのです。その岩渕さんはこう言っています。「私が学んだことはネット社会の現代だからこそ自身で体験し、五感で受けとめる大切さだ。写真として残らない場面は記憶として筆者の心身に鮮明に刻まれているだろう。そんなワンシーンをサングラスとカメラに映した。」

ネット社会だからこそ、自分自身で体験し、それを五感で受け止めよう。心のシャッターを切って、大切な記憶として心に刻まれているもの、それを大切にしよう。岩渕さんはそう言っているように思います。たとえデジタルデータとして残っていなくても、この宮城野でみなさんは心のシャッターを何度も何度も切った、そう思います。目をつぶって、ひとつひとつのシーンをどうぞ思い出してみてください。それは、みなさんがこれから歩んでゆく人生の大きな支えとなるに違いありません。

 さて、みなさんの船出してゆく社会、それは激しく変化する時代です。グローバル化や超高齢化等、解決の難しい問題が数多く待ち受けています。そういう時代にあって、本校の卒業生らしいスタンスとは何でしょうか。

 そのヒントを、先日、ある大学の先生からいただきました。その先生は、「デザインとは、問題を解決するために何かを作り上げる行為であり、それによって人を幸せにするものである」、そういうふうに教えてくれました。

忘れかけていた「しあわせ」という言葉がありました。これはみなさんにぜひとも考えてほしいことです。私たちがそれぞれの未来に向かって歩んでゆくときに大切なもの。それは一人一人が「しあわせ」になること。しあわせになるために「未来」をデザインしなければならない。自分の未来、家族の未来、隣にいる友達の未来、恋人の未来、この宮城、東北、日本の未来、世界の未来、人類の未来、一人一人が輝く未来とは、それぞれがしあわせになること、そのための栄養分、手立て、工夫の仕方、言うなれば、「未来デザイン術」、「しあわせのデザイン術」を、この宮城野でみなさんは確実に学び取りました。自信をもって未来に歩み出してほしいと思います。

 保護者のみなさま、改めましてお子様のご卒業、おめでとうございます。卒業生の活躍を見る機会は、最上級生としてのこの1年間だけでしたが、強烈な印象を残してくれました。これから進学する者、就職する者、道はそれぞれですが、おそらくそれぞれの場所で光輝く人材になってくれると確信します。大いに頼りにしてください。

 最後になりましたが、ご来賓のみなさま、お忙しいところ、お越しいただきましてありがとうございます。卒業生にぜひとも励ましのお言葉をお願いします。

 さて最後にみなさんにお伝えしたいものがあります。本校正門を入って右側に大きな記念碑があります。大文学者島崎藤村の「藤村詩集」の序を引用し、このような一節が刻まれています。

   明治二十九年の秋、私は仙臺へいつた あの東北の古い静かな都会で私は一年ばかりをおくつた 私の生涯はそこへ行って初めて夜が明けたやうな気がした。

そうして藤村は「心の宿の宮城野よ」と、この宮城野への愛をうたいあげました。藤村にも心のシャッターを切ることが何度もあったはず。その藤村と同じように、みなさんもそれぞれに心のシャッターを何度も切り、本校が永遠の心の宿、宮城野として深く心に刻みこまれた、そのように強く確信するとともに、改めてみなさんの未来に幸多かれと祈念し、式辞といたします

          平成三十一年三月一日

              宮城県宮城野高等学校   校長 遠 藤 吉 夫

今日は、このへんで。

 

 

最高の卒業式でした

お天気にも恵まれ、おかげさまで、華やかに、そしてまた厳粛に卒業式を挙行することができました。

卒業生のみなさん、改めまして、おめでとうございます。

みなさんの未来に幸多かれとお祈り申し上げます。

 

同窓会入会式

  天気予報どおり、お昼頃に雨がぱらつきましたが、夕方にはすっかりあがりました。春雨が大地をしっとりと潤して、明日は気持ちの良い朝を迎えられそうです。よかったです。

 さて、卒業式前日です。30分×3コマの授業(答案返却)の後、大掃除をして会場設営。そして午後から表彰伝達と校歌練習、卒業式の予行と続き、その後卒業生だけで同窓会入会式が行われました。

 その入会式の際、卒業生に話した内容(概要)を紹介します。時間がなかったので、省略した箇所もあわせて紹介します。

 

同窓会入会式 挨拶

 

明日、卒業式を迎える3年次生のみなさん、本校同窓会入会、おめでとうございます。

忘れないうちに、お願いしておきます。ただいま、副会長の柴田さんから挨拶があったように、25周年記念式典があります。平成32年10月30日(金)の午後、サンプラザを会場にして行います。

式典は32年10月30日(金)の午後、サンプラザです。ぜひ参加してほしいと思います。

 さて、卒業するみなさんに紹介したいものがあります。先生方に聞いたら、たぶんみなさんは、あまり教えられていないだろうということでした。もったいないので、お伝えします。

 本校の「学校要覧」、この要覧は、普通生徒のみなさんに配るものではないので、やはりなかなか見る機会がないと思いますが、これはぜひとも卒業後、たとえば他校出身の方に、本校を紹介する際に、活用していただけたらと思います。

学校要覧は、現在創立24年目ですから、24号目になりますが、代々この表紙にパウル・クレーの「グラジオラスの静物」という絵を利用しています。ちなみに宮城県美術館所蔵の作品です。クレーは「色彩と線の魔術師」と言われるとおり、いろいろな色を使って、グラジオラスを表現しているのですが、一見、雑然と見えるかもしれません。規則性はほとんどありません。でもじっと見ていると、何かしら全体に調和が感じられてきます。

 たとえば、本校を知らない人に、本校を紹介する際、「個性を大事にする学校です」と伝えるとします。それでわかる人はわかるかもしれませんが、やはり絵、画像がほしいです。そういう時、このクレーの絵を活用するのです。今の時代、ネットで検索してスマホに保存しておけば、すぐ相手に見せることができます。

 ちなみに、裏表紙に書いてあるコメントを紹介します。自分は、こういう学校を卒業しましたと人に伝えるときの参考に紹介します。

 

この絵の中のさまざまな色や形は生徒一人ひとりをさしているとお考えください。この絵のように、それぞれの生徒がそれぞれの色や形に美しく輝く、これを支えるのが宮城野高校の仕事だと考えます。欲をいえば、この絵が全体として調和しているように、宮城野高校も全体として調和できていればいいと思います。でも、これは二次的なもの、まず第一は、生徒一人ひとりが輝くことです。表紙の絵をこんな思いで選びました。

 

よろしいでしょうか。私から、同窓会入会にあたって、みなさんへのプレゼントです。自分の母校をふりかえるとき、この絵をじっと眺めて、たくさんの輝くような個性あふれる友がいたなあと思い出してください。

 

さて、ここからは、省略したところです。

 

宮城野白書についてです。

私は巻頭言で「舞姫」について書きました。みなさんに向かって最初で最後の授業のつもりで。

これからの人生で、たくさんの経験、良いこと、悪いこと、いっぱいあります。

自分のポリシー、人生観、善悪の判断基準に則って、きちんと対応できればいいのです。

いいのですが、やむなく、しかたなく、どうしようもなく、それに反する形でしか、選択できない場合があります。そういうとき、自分をどう断罪、ことばが強すぎるのであれば、自分をどう扱っていいのか、自分とどうつきあっていけばいいのか、わからなくなるときがあります。

なかなか良い答えがみつかりませんが、「舞姫」がもしかしたら参考になるかもしれません。

少なくとも、鷗外は弁解、弁護、しなかった、あえて嫌われるように書いた、徹底して。

弱さの塊、嫌われる人として豊太郎を描いた、それがいいのか悪いのか、わかりません。

ただ、そういう瀬戸際に立たされたとき、少しばかり参考になるかもしれません。

 

文学というものは、自分のようなものでも、どうにか生きていきたいと思ったとき、こういう道もあるんだよとささやいてくれるものがあります。

 

早く、そういう作家、小説と出会ってほしいなあと思います。

 

まずは、同窓会入会、おめでとうございます。

 

 

今日は、このへんで。

 

宮城野白書

 昨日で定期考査が終わり、在校生は今日明日と30分刻みの時程で考査返却です。今日は7コマ、明日は3コマ実施され、その後はいよいよ卒業式の準備となります。

 在校生は、定期考査が終わったので少しリラックスした表情でした。そういう在校生から、卒業生への配布物となる「宮城野白書」をいただきました。編集に携わったボランティアのみなさん、お疲れ様でした。小生の巻頭言は、たっぷり2ページ分、書かせていただきました。卒業生のみなさん、ぜひ読んでくださいね。もちろん在校生もです。明日は、「宮城野高校新聞」も配布されるとか。少しにやついて写真を撮られてしまったようです。恥ずかしいです。みなさん、ごめんなさい。

 バタバタしているうちに、卒業式の式辞がなんとか完成。つっかえないように自宅で練習してきます。明日は、まず同窓会の入会式。いよいよ本番です。卒業生のみなさん、いまのところ、当日は雨ではないようです。雨男をすっかり返上です。みなさんのおかげです。

 今日は、このへんで。

 

是枝裕和氏・・・「ヌガー」

 第4期定期考査が終わりました。生徒のみなさん、お疲れさまでした。手応えは、いかがだったでしょうか? 終わったからといって、安心することなく、次の学びに進んでほしいと思います。3月は、後期入試期間が続くため、登校が必要でない日が長く続きます。計画的に学習を続け、新年度につなげてほしいと思います。さらには、この3月は、教科書から離れた学習も必要かもしれません。長い小説にチャレンジするというのもよろしいかと思います。

 ちなみにです。昨日今日と、国公立大学の二次試験がありました。ネットで見ると、主な大学の二次試験の問題を見ることができます。国語科の教師としてしばらくやってきた自分としては、やっぱり見てしまいます。

 ということで、たとえば京都大学の国語の問題には大岡信と谷川俊太郎の対談『詩の誕生』からとられています。文章自体は、対話文ですからとても平易です。読みやすいです。その分、詩というものに対する一定レベルの理解が必要です。

 一方、東京大学です。有名な大問四。今年は、是枝裕和氏の『ヌガー』からとられています。エッセイに近い文章です。「迷い子になった。」で始まる、ある意味で「迷い子」についての是枝氏の考え方がエッセイ風に書かれています。ところで、是枝裕和氏と言われて、すぐ「万引き家族」が思い浮かぶでしょうか? 氏は、もちろん「万引き家族」を作った映画監督です。日本時間で、アカデミー賞が昨日発表でした。期待されていたのですが、残念ながら受賞を逃しました。でも、今、日本で、というより世界中から注目される映画監督の一人です。その方のエッセイが東京大学の二次の問題に登場しました。これだから、本読みはやめられません。映画もまた。この是枝氏の文章を問題文として採用した東京大学に敬意を表したいと思います。大問四の精神は、しっかり継承されています。

せっかくだから、問題文の後半部分を紹介します。

 

 前半 略

 

 迷い子になったときにその子供を襲う不安は、両親を見失ったというような単純なものでは恐らくない。それは、僕のことなど誰も知ることのない「世界」と、そしてその無関心と、否応なく直面させられるという大きな戸惑いである。その疎外感の体験が少年を恐怖の底に突き落とすのだろう。自分を無条件に受け入れ庇護してくれる存在の元を離れ、「他者」(それが善意であれ、悪意であれ)としての世界と向き合う――人が大人になっていく過程でいずれは誰もが経験しなくてはいけないこのような邂逅を、予行演習として暴力的に体験させられる――それが迷い子という経験なのではないだろうか。だからこそ迷い子は、産まれたての赤ん坊のように泣き叫ぶのだ。たったひとりで世界へ放り出されたことへの恐怖から、これでもかと泣くのだ。そして、どんなに泣いても、もう孤独に世界と向き合っていかなくてはいけないのだと悟った時、少年は迷い子であることと訣別し、大人になるのだと思う。その時を境にして、母は、自分を包み込んでくれる世界そのものではなく、世界の片隅で自分を待っていてくれるだけの小さな存在に変質してしまう――。かつて迷い子だった大人は、そのことに気付いた時、今度はこっそりと泣くのである。

 

後半  略

 

問一 ~ 問三 省略

問四 「今度はこっそり泣くのである」とあるが、それはなぜか。説明せよ。

 

この問四に対して、どんな解答が可能なのか。受験生は、どんな解答を書いてくるのか。採点官の快感や、いかに。

 

今日は、このへんで。

 

2回目の学校評議員会開催

 今日、2/25の最高気温は15度。ちょっとびっくりです。週末に自宅の鉢植えの梅も一輪、開花しました。江戸時代の嵐雪様は「梅一輪一輪ほどの暖かさ」と詠みました。これから少しずつ暖かくなってゆく、それがなんか一気に春がきたような陽気です。本当にこのまま3/1を迎えたいものです。

  さて、今日は2/25は、国公立大学の二次試験前期日程初日です。ところが、朝テレビをつけたら、首都圏の中央線、総武線が停電でストップというニュース。これは大変だと思いました。都内の国公立大学の受験生は大混乱だと思います。都内の多くの大学で、試験時間の繰り下げや、遅刻した受験生に対して別室受験を認める等の対応がとられたと、ニュースで伝えていました。本校生徒も何人かが都内の大学受験に向かっているはずです。大きなトラブルなく、受験できていることを祈りたいと思います。

今日は、定期考査三日目。本校では大きなトラブルもなく、生徒は順調に定期考査に取り組んでいるようです。明日で最終日となります。最後まで粘り強く向き合ってほしいです。

14時からは、学校評議員のみなさん、5名にお越しいただき、今年度2回目の学校評議員会を開催しました。生徒・保護者・教員の学校評価アンケートの集計結果の報告や、学習指導・生徒指導・進路指導についての説明や質疑応答後、自己評価結果を見ていただき、学校関係者評価をしていただきました。それぞれの評議員さんから本校の学校運営について、心温まるご意見やご指導をいただきました。評議員のみなさん、年度末のお忙しいところ、ありがとうございました。いただいたご意見は、今後の本校の教育に生かしていきたいと思います。

 

本日、お昼過ぎに、読書感想画コンクールで文科大臣賞を受賞した3年次の岩渕伶奈さんが、表彰式の報告にやってきました。2/22に東京の如水会館で、300名を超える出席者のもと、表彰式に臨んだそうです。毎日新聞には、表彰式当日の2/22の朝刊に掲載されていました。岩渕さんは受賞者を代表して朗読もされたとか。表彰式には、ご両親も出席されたそうで、お父さんお母さんと撮った写真は、とても晴れ晴れとした笑顔でした。おめでとうございます。岩渕さん! 校長室に飾ってあった黒電話式の蚊取り線香も、本日持ち帰っていただきました。岩渕さんのますますの活躍を祈りたいと思います。

今日は、このへんで。

 

 

 

 

 

 

 

25周年記念事業テーマ、決定

 昨夜、帰りがけに職員玄関を出たら、大きなお月様が出てきたところでした。十六夜の月かなと思うのですが、とにかく雲に隠れてスーパームーンを見ることができなかった分、十六夜さんであっても、とても大きなお月様で、思わず携帯のカメラを向けてしまいました。

 さて、今日もポカポカ陽気です。夕刊の情報だと、3/1まで10度前後のこの陽気が続くようです。よかったですね。卒業生のみなさんの日頃の行いがよろしいのかと思います。梅が福島まで開花しているようなので、宮城も間違いなく開花宣言が出ると思います。楽しみにしましょう。

さて、本日のタイトルでお分かりのとおり、25周年記念事業のテーマが、2/16(土)の第2回実行委員会で決定しました。そのタイトルは、下記のとおりです。

 

 25周年記念事業テーマ

         大庭にまこう『sowzoU』の種 

                   ~未来に輝く宮城野の花~

 

 これについては、生徒の意見も広く求めようということで、生徒からアンケートを取り、そこで出てきた文言をできるだけ取り入れる方向で議論しました。また、本校には「輝く宮城野」「挑戦」「共生」などのイメージ、「種を蒔く」「未来への芽を出す」イメージがあるという意見や、クリエイティブ・創造性・個性が尊ばれてきたなどの意見が出されました。また、宮城野高校の校歌がことばとして凝縮しているという意見も出されました。

そうした議論を経て、「大庭に蒔こう創造の種」をたたき台にしようということで、いったんまとまりました。

ここから、さらに議論を進めた結果、

「蒔こう」は、固定感を与えないよう「まこう」にする、

「大庭」は、宮城野高校での学びを指す、

「創造」は、「想像・創造」と多義に付き、「souzou」「sowzow」などと検討を重ねた結果、

「sow」に「種を蒔く」の意味を重ね、さらに「zoU」として、 Uは「You」を表すものとする、

よって、

「sowzoU」

と表現する、

さらに、将来の開花の土壌としての宮城野高校とそこでの学びを示すものとして「種」を加える、

よって、

大庭にまこう『sowzoU』の種 

と、まとまった次第です。

 

さらに、議論が深まり、サブテーマも設定して、イメージを強化したいという意見が出てきました。

そこで、「輝く」・「宮城野(風・流)~」・種に対して開花・花を取り込んではというところで、

 

~未来に輝く宮城野の花~ 

 

にサブタイトルが決定しました。

 

どうでしょうか。校歌の「大庭」。「sowzoU」の種という、新しい「sowzoU」の活力が湧き出るようなフレーズ。そして「未来に輝く宮城野の花」というサブタイトルには、「未来」とか「輝く」とか「宮城野」という学校名とか、自分たちに最も身近なことばがそのまま生かされて、最後に「花」とまとめられているところが、とても自分にとっては響きの良い言葉として聞こえてきます。

このようなすてきなタイトルをつけていただき、心から感謝申し上げます。

25周年に向けて、とてもうれしいプレゼントをいただいたような気持ちがします。

実行委員会の委員のみなさんには、週末のお休みのところ、お集まりいただき、いろいろと協議をいただいているところです。ありがとうございます。今後とも、よろしくお願いします。

 

今日は、このへんで。

 

デザインとは・・・

  先日、2/19は、二十四節気の一つ、「雨水」。立春から数えて15日目頃で、空から降るものが雪から雨に変わり、氷が溶けて水になる、と言われてきたそうです。そういえば、東京では昨日2/20に最高気温が20度を超え、屋外のスケートリンクが溶けてしまって閉鎖になったとニュースで言っていました。こちらもポカポカ陽気。そういう中で、第4期の定期考査が今日2/21にスタートしました。1・2年次生のみなさん、手応えはどうでしたか。今年度最後の定期考査です。しっかりと汗をかいて、最後に成績をどーんとアップさせて今年度を締めくくりたいものです。

そういえば、「雨水」を調べていたら、この頃に雛人形を飾ると良縁に恵まれると言われてきたそうです。雛人形・・・懐かしいですね。おばあちゃんちに置いてきたおひな様は、さて、どうなっているのでしょうか? 私は、雛というと芥川の書いた「雛」という短編が思い出されます。あまり有名ではない作品ですが、芥川らしいと言えば芥川らしい作品です。それほど時間がかからずに読めるので、定期考査が終わって、雛祭りが近づいたら、どうぞ読んでみてください。

昨日2/20は、東北芸工大の企画構想学科のボブ田中先生をお招きし、1年次の総合学科2クラスの者たちが、先生から東北芸工大が主催する「全国高等学校デザイン選手権大会」(通称デザセン)の概要について説明を受けておりました。これは、1年次の総合学科の生徒たちが、「産業社会と人間」の授業の一環として、今年1年間の探究活動の成果をもって「デザセン」に応募するというものです。芸工大の学生さんにも8名来校していただき、実践的なレクチャーをしていただきました。先輩らが輝かしい実績を残している大会です。現役の1年生もぜひ先輩に続いてほしいと思います。

ボブ田中先生が講話の最後に、このようなすてきな言葉を本校生徒に残してくれました。

「デザインとは・・・人をしあわせにするものである。」

そのようなデザインを本校生が残してくれたら最高です。頑張ってください。

 

今日はこのへんで。

 

「小学校への高校生教育助手派遣プログラム」

  本日2/19は、残念ながら曇り空。天気予報でも伝えていましたが、ここ宮城県ではスーパームーンを見ることはかなわず。残念です。明日、十六夜の月がきれいに見えることを期待しましょう。

 さて、昨日のことですが、卒業を間近に控える3年次の生徒3名が校長室に来てくれました。

それぞれに1/30から2/7まで、お隣の田子小学校か高砂小学校にお邪魔し、「小学校への高校生教育助手派遣プログラム」に参加した生徒たちです。このプログラムには既に進路が決定している計8名の生徒が参加してくれましたが、昨日は都合のつく3名の生徒が来てくれて、感想を述べてくれました。

 このプログラムは、高校生が実際に小学校現場に出向いて、現場の先生方のお仕事を教育助手としてお手伝いし、将来の自分の仕事に資するというものです。ほとんどが教員を目指している、あるいは子どもに関わる仕事に就きたいと考えているので、生徒にとってはたいへんありがたい学びの場となっています。もちろん小学生にとっても担任の先生以外の、とても若い「先生」が来てくれるということで、とても内容の濃い交流の場となっています。実際、生徒たちは小学生から「せんせい、せんせい!」と声をかけられて、最初はすごくとまどいながらも、最後にはたくさんの宝物をもらってきました。またそういう経験から自分が目指そうとしている仕事の重みをしっかりと感じ取り、その責任を痛感したようです。さらには小学生の授業における積極性、これにもずいぶん驚いたようです。1、2年生のみならず、高学年の児童達も実に積極的に授業で発言している・・・であれば、本校の生徒もがんばらなくてはいけないはず。高校生だから、という論理ではなく、みんな、ぜひともアクティブな学ぶ姿勢をもう一度取り戻してほしいと思います。

 また、小学生の吸収力にもびっくりしていました。私も驚きましたが、短時間で円周率を何桁までも覚えてしまう集中力。そういうところを見せてもらうと、自分がいかにふだん怠けているか、自然とわかってきますよね。教える側としてその場に立ったはずなのに、いつのまにか教えられる立場になっている・・・そうして良き学び合う関係ができると最高です。本当にとても貴重な経験をさせていただきました。

 田子小学校と高砂小学校のみなさん、改めましてどうもありがとうございました。来年も、よろしくお願いします。

 

 せっかくなので、レポートの一部を紹介します。

 

私は、小学生と関わる機会が今まであまりなかったので、高学年である5年生がどこまで子供で大人な性格をしているのか、私を受け入れてくれるだろうか、心配は尽きませんでした。しかし、初日にクラスで挨拶をした後、すぐに子供たちから質問攻めにあい、さっそく名前を呼んでくれたり、昼休みに鬼ごっこにいろんな子から誘われたりと、大抵の心配は杞憂に終わりました。

 

 子どもたちからは、学校のルールを教えてもらったり、業間休みに外で遊んでもらったりしました。また授業で子どもたちの自由で想像力豊かな考え方を聞くたびに、とても感激させられました。いつまでもその豊かな発想を大切にして何事にも取り組んでほしいと思いました。

 

 一週間という期間でしたが、担任の先生をはじめ本当に多くの先生方にお世話になりました。最初はとても緊張して児童たちと一言交わすことが精一杯でしたが、たくさんの方にあたたかく受け入れてもらえて本当にうれしく思いました。校長先生や教頭先生、主幹教諭の先生方からのありがたい講話はとても心に響きました。お忙しい中、ありがとうございました。

最終日にクラスの児童達からもらったメッセージカードは本当にうれしかったです。今回の活動を励みにこれから頑張っていきます。

 

もっともっと紹介したい文章があるのですが、今日はこれぐらいにします。3人の参加生徒と、本当にあたたかい時間を過ごすことができました。他の参加した生徒のみなさんも、お疲れ様でした。みなさんが未来の教え子達としあわせな時間を過ごすことができるよう祈って、今日は終わりにします。

 

 

 

 

 

 

スーパームーン

 朝、通勤途中、外気温は3度。本日の天気予報での最高気温は11度。3月下旬並みの気温。先週末の天気予報によると、今週は10度前後の陽気が続くとか。冬も終盤に入り、朝夕は寒さに震えながらも、日中は春が近いことを感じさせる陽気です。

 3年生は、今日うれしいニュースを各担任から受けたはず。おめでとうございます。この喜びをじっくりとかみしめながら、卒業式を迎えてください。卒業式前日の予行まで、みなさんはしばらくお休みです。もちろん卒業式までに、国公立大の前期入試が控えています。これから私大入試を受験する人もいると思います。それぞれに、自分の決めた進路の実現に向かってラストスパートです。そうした合間をぬっての卒業式となるので、高校の卒業式は、ある意味、とても大変なのですが、でも人生の大きな一つの節目です。胸を張って堂々と一番の笑顔で式に臨んでほしいと思います。

 そして1・2年次は、今週21日の木曜日から第4期の定期考査です。今年度最後の定期考査です。年間の総決算をしっかりと良い形で締めくくってほしいと思います。

今日から後期入試の出願受付もスタートしました。どこもかしこも新年度に向けた準備が始まっています。インフルエンザは流行のピークを越えたようですが、油断できません。全国ニュースからは「はしか」が大流行と伝わってきました。健康にはくれぐれも気をつけてほしいです。

 夕方、まん丸くて大きなお月様が東の空から上がってきました。満月は明日でしょうか。聞くところでは、明日は2019年、最大のスーパームーンだとか・・・。3年次生のみなさんの門出の前祝い。明日はきれいに晴れてほしいですね。

 今日は、このへんで。

 

 

表彰式あいさつ

週末の金曜日です。今週は出張と校内の会議や面談等が重なり、いつも以上にバタバタしておりました。

さて、県高文連表彰式における挨拶文を紹介したいと思います。概要として読んでもらえれば幸いです。

 

 

あいさつ

 

 本日、輝かしい表彰を受けられたみなさん、改めましてこんにちは。県高文連を代表しまして、みなさんにお祝いの言葉を申し上げます。

 まずは、みなさんの日頃の鍛錬がこのような素晴らしい活躍につながったものと思います。改めまして、おめでとうございます。またここまでご指導をいただいた先生方、そしてたくさんのご支援をしてくださったご家族のみなさん、心から祝い申し上げます。

 生徒のみなさんは、これまで人一倍練習や作品制作、また研究に打ち込み、並々ならぬ努力を積み重ねてこられました。そうしてこのような栄冠を獲得されたものと思います。ここまで緩むことなく精進を重ねてこられたみなさん、まずは自分に対して心のうちでそっとおめでとうと声をかけてやってほしいと思います。また同時に一緒にここまで歩んできた仲間や友人、支えてくれたご家族、そしてご指導をいただいた先生方に感謝の念を表してほしいと思います。

 思い起こせば昨年度、本県では「みやぎ総文2017」が開催されました。全国からたくさんの高校生や関係のみなさん、お客様が本県に集い、県内各地で文化・芸術の華を咲かせました。ここで表彰を受けられたみなさんのほとんどがその「みやぎ総文2017」を経験されたと思います。みなさんはそのレガシーをしっかりと受け継いで、みやぎの文化・芸術の底力を見せてくれました。ありがとうございました。ますますのご活躍を期待したいと思います。

 さて、「みやぎ総文2017」に引き続き、今年度は長野信州で「信州総文祭2018」が開催されました。自分もまた視察に行かせていただきました。みなさんの活躍にとても心強く思った次第です。その「信州総文祭2018」の思い出話をひとつさせてください。

 美術・工芸部門は、上田市で開催されました。その上田市の郊外の小高い丘の中腹に「無言館」という小さな美術館があります。戦争で無念にも若くして命を落としてしまった画家の作品、遺族の手で大切に保管されてきた絵画がそこに展示されています。美術・工芸部門がその上田市で開催されたことに私は深い縁を感じます。私自身、訪れたのは二度目ですが、今回も一枚一枚の作品の前で襟を正さずにはいられませんでした。

 みなさんにお願いです。自分たちの文化芸術活動が、この日本、そして世界の平和に支えられている、そういう思いを大事にしてほしいと思います。

 最後に宮澤賢治の言葉を紹介させていただきます。

 「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」

みなさんの活動が、世界全体の幸福、そして一人ひとりの幸福につながるものと確信すると同時に、みなさんの一層の活躍を期待し、また関係のみなさんの一層のご協力ご支援をお願いして、お祝いの挨拶といたします。

以上が挨拶文です。

 

 無言館の周囲には、今頃どれくらい雪が積もっているのでしょうか。もしかしたら、今年は雪が少ないので、雪は積もっていないかもしれません。いずれにしても厳しい冬から春へ。信州上田の小高い丘にも、来月になると春のたよりが届くはず。自宅の白梅のつぼみがようやくふくらみ始めました。

今日は、このへんで。

 

絵本屋さんでのコンサート

  3年次の生徒は、今日が授業最終日。年次集会があり、お世話になった先生方からご挨拶をいただいていたようです。こうして一日一日と卒業式に近づいていくのですね。なんとなく寂しい思いもしますが、みなさんがまた一つ人生のステージを上がっていくことを思うと、背中を思いっきり押してやりたくもなります。今月は28日までしかないので、今日で2月は折り返し地点。卒業式の準備を着実に進めていきたいと思います。

 さて、この前の三連休のときに、気仙沼での研修会もあったのですが、2/11には、ある朗読コンサートにも足を運びました。仙台の街に絵本屋さんが何軒かありますが、その中でも「ポラン」という絵本屋さんは、仙台駅西口にあることもあり、ご存じの方もたくさんいらっしゃると思います。そのポランさんがこの度、東仙台のほうに引っ越すことになり、その記念にということで、ポランさんのあるビルの地下で朗読コンサートがありました。「宮澤賢治 愛のうた」の著者である澤口たまみさんの朗読コンサートです。小さなそのホールにたくさんの方々が集まり、澤口さんの声に耳を傾けました。よかったです。心がほっこりとあたたかくなる朗読コンサートでした。宮澤賢治の有名な言葉に「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」というフレーズがあります。この言葉を今まで抽象的にしか捉えてこなかったことを深く恥じ入りました。賢治は、おそらく遠い「世界」の先に、大切な「ひとりの個人」を見つめていた。忘れなかった。だから「ひとりの個人」が生きている遠い「世界」が幸福にならないうちは、「個人の幸福はあり得ない」。言われてみれば、なるほどと胸にストンと落ちました。賢治がさらに身近な存在になりました。

 昨日から、校内展示になった美術科の作品群。写真を撮る暇がなかったので、県美術館で撮ってきたものを少しばかり紹介します。全体の紹介は、後日。その前に、ぜひ本校に足をお運びください。

 今日は、このへんで。

 

 

高文連表彰式

 本日2/13(水)、高文連の表彰式がホテル白萩で行われました。県内全体で、個人9部門31名、 団体11部門358名 計389名の生徒を表彰しました。もちろん、団体のほうは、代表生徒数名が出席の学校もありましたので、389名全員が出席してくれたわけではありませんが、多くの生徒とご家族、そして顧問の先生方が出席してくれました。表彰式終了後の記念撮影は、みんな笑顔の、とてもなごやかな撮影会となりました。

 本校からは、氏家美夏さんと木村仁美さんの2名が、河北美術展に入賞したことにより、受賞となりました。氏家さん、木村さん、おめでとうございます。

 学校に戻ったら、県高校美術展に応募するため作成した作品が、食堂前ホールに展示されていました。食堂前ホールは、またまたミニ美術館となりました。どうぞご覧下さい。

 今日は、このへんで。

 

「初心忘るべからず」

 

 (2/8金曜日 記)今冬一番の寒気が日本列島を覆っている、そういう寒さの中、前期選抜の合格発表が本日16:00に行われました。凍えるような寒さの中、発表を見に来ていただいた受験生、そして関係のみなさんに、感謝申し上げます。

まずは、合格された受験生のみなさん、おめでとうございます。これまでの努力が実を結んだものと、お祝い申し上げます。これに油断することなく、勉学をきちんと続けて、4月の入学の準備をしてほしいと思います。

また、残念ながら自分の番号がなかった受験生がいらっしゃると思います。これに挫けず、ぜひ本校に再チャレンジしてほしいと思います。本校への入学という強い意志が、あなたの夢をかなえるものと考えます。後期選抜に向けて、しっかりと準備をしてください。

16:00に合格発表があったわけですが、その時間には、三階の1年次生が窓際に並んで手を振る様子がみられました。1年前、みなさんもこの発表を心待ちにしていたはずです。「初心忘るべからず」という言葉もあります。今の自分を見つめ直す良い機会です。まもなく4期考査。1年の締めくくりに、最高の力を発揮できるよう、頑張ってほしいです。2ヶ月後には、後輩が入学してくることを忘れずに。

さて、1年次の生徒は、窓際に並んで見ていたのですが、なぜか二年次の生徒は、誰も現れず。どうしたのかなと思っていたら、二年次は、今日の放課後に全員受験の模試でした。セ試型の模試です。この2月のセ試型の模試でどれだけやれるか。この結果をベースにして、来年1月のセ試本番までの学習計画を作成するのが、受験生のセオリーです。みなさんの奮起を期待します。

明日から三連休。私は、土曜日曜と気仙沼で全国の先生方と進路研修会に参加してきます。尊敬する師や古き良き友との再会。そして新しい出会い。たくさんの栄養分をもらってきます。

今日は、このへんで。

 

 

 

 

「声の交差点」・・・ある投書から学ぶこと

   ネットで天気予報を見たら、本日17時発表で、本日の最高気温16度。明日の最高気温は3度。寒暖差が13度です。明日は、いよいよ前期の合格発表。受験生のみなさん、くれぐれも風邪をひかないように、寒さ対策をしっかりして来校してください。

さて、先日2/4の河北新報の朝刊「声の交差点」投書欄に、「爽やかな生徒らに心弾む」と題する投書が掲載されていました。その方は、学校の畑に沿った土手が定番のウォーキングコース。畑では生徒が実習に励んでいます。その姿を、投書された方はいつも頼もしく見ていたそうです。
 去る1月下旬、土壌調査のために、穴を掘っている生徒に「頑張ってください」と声をかけたところ、生徒達から「はい、頑張ります。お気をつけて」と明るい声が返ってきたとのこと。「生徒や先生方は、道端で会うと、気軽にあいさつしてくれるし、遠くからでもお辞儀をしてくれる。すてきな校風と、皆さんのさわやかな態度に自然と心が弾む」と書かれていました。

久しぶりに、じーんと心があたたかくなりました。
 地域の方々は、ちゃんとみなさんを見ているのです。日頃、挨拶が大事だよとみなさんに伝えているところです。校内のみならず、いろいろな場面で、自然に挨拶ができるようにしたいものです。

 生徒のみなさんにお願いしたいこと。明日の前期合格発表に際して、受験生それぞれに配慮をよろしくお願いします。

今日は、このへんで。